加盟店審査で落ちた理由と逆転術|高額役務でも通す5つの実務チェック

加盟店審査で一度落ちている会社は、毎月静かに「売上の取りこぼし」と「信用コストの上昇」を支払っています。原因を業種や運だけの問題と誤解したまま、STORESやSquare、別の決済代行会社へ次々に申込を繰り返すと、同じ設計のままなので「加盟店審査 落ちた 理由」が再現されるだけです。この記事は、その堂々巡りを止め、高額役務でも現実的に通る設計に組み替えるための実務マニュアルです。

審査担当は、最初にNG業種リストを見ているわけではありません。コーポレートサイトやECサイトの情報、特定商取引法の表記、役務の期間と支払方法、クーリングオフや解約条件、行政処分歴や口コミなど、表に出ている情報だけで「トラブルの将来予測」をしているに過ぎません。つまり「落ちた理由」は、業種コードではなく、営業実態の見せ方と契約設計のズレで説明できるケースが大半です。

本記事では、決済ブランドやアクワイアラの加盟店審査、信販・立替払いスキームの一般的な見方をベースに、次の3点を具体的に解像度高く示します。

  • どの会社にも共通する「見えないチェック項目」と、審査落ちの実務的な原因
  • STORES・Square・EC決済で否決された後に、スキーム変更で通した会社が必ず直している5つのポイント
  • 「審査なし決済」は存在しない前提で、それでも通し方を変えることで現実的な落としどころを作る方法

スクール、コンサル、エステなどの特定継続的役務ビジネスや、HP制作・システム開発・OA販売といった高額BtoB案件、創業1〜3年の小規模事業でも、「高額」「長期」「一括前受け」の重なり方と、Web・契約書・書類準備の修正だけで、審査の難易度は大きく変えられます。ここを直さないまま代行会社だけを変えるのは、手数と時間のムダです。

この記事全体で、あなたがどの章から読めばいいかを一望できるよう、得られる実利を以下に整理します。

セクション 読者が手にする具体的な武器(実利) 解決される本質的な課題
構成の前半(見えないチェック項目/落ちる理由ランキング/スキームの違い) 自社サイト・特定商取引法表記・役務期間・支払方法を、審査担当と同じ順番でセルフ診断し、「どこを直せば次は通る可能性が上がるか」のチェックリスト 「業種NG」や「総合判断」という抽象的な否決理由を、具体的な修正ポイントに翻訳できず、同じ失敗を繰り返している状態
構成の後半(再設計/BtoBのつまずき/二回目以降の動き方/最後の一手) 高額役務やBtoB案件を、クレジット一括・分割・信販・後払い・振込に分解し、キャッシュフローとリスクのバランスを取りながら、現実的に審査を通しうる決済設計を組み立てる力 「どの決済サービスに申込むか」だけで迷い、ビジネスモデルと契約を変えないまま時間だけ失う状況からの脱出

ここまで読んで、「うちは業種的に無理だろう」と感じたなら、なおさら読み進めてください。否決理由の大半は、業種そのものではなく設計と情報開示の問題です。次の申込をする前に、この記事で一度セルフ審査をしておくかどうかで、今後数年分の売上とトラブルリスクが変わります。

  1. 「加盟店審査に落ちた」会社に共通する“見えないチェック項目”とは?
    1. 審査担当が最初に見るのは「業種」ではなく「営業実態」と「サイト情報」
    2. 「特定継続的役務」「長期役務」が一括前受けだと、なぜ一気にハードモードになるのか
  2. 加盟店審査の“落ちる理由ランキング”を業界視点で分解してみた
    1. よく挙がる「業種がNGでした」は本当に業種だけが原因なのか
    2. 創業1〜3年目・個人事業主がつまずきやすい「信用情報」と「書類準備」
  3. 「審査なし決済は存在しない」けれど、“通し方を変える”ことはできる
    1. 他社記事が触れない「アクワイアラ決済」と「信販・立替払い」の違い
    2. STORES・Square・EC決済で否決→別スキームで逆転するケースの構造
  4. 実務で飛び交う「審査落ち」メール/LINEを再現して読み解く
    1. 否決通知の「総合判断です」の裏に、実際どんなコメントが隠れているか
    2. コンサル現場で交わされる、リアルなやり取りのイメージ
  5. 「業種NG」と言われたスクール・コンサル・役務ビジネスがやっている再設計
    1. 6ヶ月・12ヶ月プログラムが狙い撃ちされる理由と、リスクを下げる組み立て方
    2. 「高額」と「長期」と「一括前受け」を同時にやめるだけで変わる審査結果
  6. 創業まもないBtoB企業が、カード決済導入で失敗しがちな3つのパターン
    1. 「実績がないから無理」と言われたとき、真に受けてはいけない理由
    2. HP制作・システム開発・OA販売の“高額一括”を、どう分割決済に変えていくか
  7. 「審査に落ちたあと」の動き方で、2回目の結果はほぼ決まる
    1. そのまま別の決済代行に申込む前にやるべき“セルフ審査”
    2. 設計を変えずにサービスだけ変えると、同じ理由で落ち続ける
  8. それでも難しいときの“最後の一手”:スキームとパートナーの選び方
    1. 決済代行・信販・後払い…複数スキームを組み合わせる発想
    2. 「審査に通すこと」より「トラブルを起こさないこと」を一緒に考えてくれるパートナーを選ぶ
  9. 執筆者紹介

「加盟店審査に落ちた」会社に共通する“見えないチェック項目”とは?

「業種NGって書いてあったから、もう無理だな…」
そう思ってブラウザを閉じた瞬間に、実は一番もったいない判断をしている会社が多いです。

審査側の画面には、「業種」以外に細かいチェック項目の一覧が並びます。
特定商取引法の表記、役務の期間と支払方法、契約書の条文、Web上の営業実態、公序良俗リスク、過去の行政処分や口コミ…。
これらを総合して「この加盟店にカード決済を開放しても、チャージバックやトラブルでブランド価値が傷つかないか」を見ています。

表にすると、審査担当の“頭の中のチェックリスト”はこんなイメージです。

大項目 具体的に見ている情報 落ちやすいパターン例
営業実態 会社概要、住所、登記簿との整合、代表者情報 住所不明瞭、バーチャルオフィスのみ、電話番号不記載
サイト情報 商品・役務の内容、価格、特定商取引法の表記 役務内容が抽象的、「結果保証」だけ強調
契約・役務 期間、支払回数、クーリングオフ、中途解約条項 12カ月一括前受け、解約時返金ルール不明
リスク情報 行政処分歴、口コミ、レビュー、過去のトラブル 行政指導記事や悪評が検索で上位表示

「業種コード」自体がNGなケースもありますが、現場感覚では“書き方”と“設計”次第で評価が動くグレーゾーンが圧倒的に多いです。

審査担当が最初に見るのは「業種」ではなく「営業実態」と「サイト情報」

審査画面を開いた担当者が最初にやることは、業種コードを眺めることではありません。
多くの決済代行・カード会社で共通している初動は、「Webで営業実態を確認する」ことです。

チェックの流れはおおよそ次の通りです。

  • 会社名・屋号で検索し、公式サイト・ECサイトを確認

  • サイト内で「会社概要」「特定商取引法」「お問い合わせ」を探す

  • 商品・役務のページで「誰に」「何を」「いくらで」「どの期間」提供するかを照合

  • 住所・電話番号・登記簿の情報と矛盾がないか確認

  • スクール・コンサル・サブスクの場合は、解約・返金条件を重点チェック

ここで「営業実態が見えない」「何を売っているのか掴めない」と判断された瞬間、公序良俗リスクとセットで評価が一段上がり、否決寄りに傾きます。

特に高額役務ビジネスやBtoB高額案件で多いのが次のパターンです。

  • コーポレートサイトが名刺代わりレベルで、具体的なサービス内容・料金が書かれていない

  • 成果報酬型・コンサル型なのに、成果の定義もサポート範囲も曖昧

  • 「完全成果保証」「返金保証」と打ち出しているのに、特定商取引法表記や規約に詳細がない

審査担当から見ると、これは「トラブルが起きたときにカード会社側で守り切れない加盟店」に映ります。
結果、「総合判断でお断り」という丸い表現になって戻ってくる、という構造です。

「特定継続的役務」「長期役務」が一括前受けだと、なぜ一気にハードモードになるのか

スクール、コンサル、エステ、ダイエット教室、オンライン講座…。
このあたりの業種で加盟店審査に落ちたとき、裏側でよく問題になっているのが「役務期間と支払方法の組み合わせ」です。

特定商取引法上の特定継続的役務や、6カ月・12カ月の長期役務をクレジットカードで一括前受けすると、カード会社側のリスクはこう跳ね上がります。

  • 顧客が途中で解約したとき、どこまで返金されるか不透明

  • 納品前の代金を全額回収しているため、チャージバック時に紛争になりやすい

  • 行政処分が出やすい領域と重なっており、ブランドリスクが高い

そのため、審査では次の3点がかなり細かく見られます。

  • 役務の総期間(例:12カ月)と支払方法(例:クレジット一括)の整合

  • クーリングオフの説明方法と、特定商取引法表記での記載の有無

  • 中途解約時の返金ルールが、契約書・約款・サイトで同じように説明されているか

「長期」「高額」「一括前受け」がセットになっていると、それだけで“ハードモード審査”に突入しやすくなります。
逆に、役務期間を分割したり、途中解約時の返金計算を明文化したり、信販・分割・後払いと組み合わせてリスクを下げる設計に変えると、同じ業種コードでも評価が変わることがあります。

「業種NG」で思考停止するか、「役務の組み立て方」から見直すか。
この一手の差が、2回目以降の審査結果を大きく分けています。

加盟店審査の“落ちる理由ランキング”を業界視点で分解してみた

「業種NGと言われたけど、本当にそれだけが理由?」
審査の現場で何百件も見ていると、落ちる会社にははっきりとした“型”があります。業種より先に、設計と書類でほぼ勝負がついています。

よく挙がる「業種がNGでした」は本当に業種だけが原因なのか

審査担当の頭の中のランキングは、だいたい次のような順番になります。

1位:役務・商品設計と支払方法の組み合わせ
2位:特定商取引法表記や契約書の書き方のまずさ
3位:Webサイトから営業実態が確認できない
4位:行政処分歴・クチコミなど外部情報のマイナス
5位:そのうえで、ようやく「業種コード」

「業種NG」の裏側で実際に落とされているポイントを整理すると、こうなります。

表向きの否決理由 裏で効いているチェック項目 審査側が抱くリスクイメージ
業種が対象外 高額サブスク・長期役務の一括前受け、サブスクに見える回数券 チャージバック多発・返金トラブル
総合判断 特定商取引法表記の抜け、住所・電話の不備、会社概要が薄い 実態不明・連絡不能リスク
ルールに適合せず クーリングオフの説明不足、中途解約の返金条件が不明瞭 行政処分・マスコミ案件への発展

同じスクール業、コンサル業でも、次の差で結果が真っ二つに割れます。

  • 役務期間と支払期間の整合

    12カ月サポートを「クレジット一括・前受け」で取るのか、3カ月ごとに分けるのかで評価は激変します。

  • キャンセル・クーリングオフの明示

    「返金不可」とだけ書いた契約書は、審査担当から見ると“火薬庫”です。

  • 営業実態の見せ方

    BtoBでも、案件事例・納品フロー・サポートの流れがWebに出ていれば、公序良俗リスクの評価は下がります。

STORESやSquareのNG業種リストは、あくまで「入り口のフィルター」です。その中に入っている業種でも、役務設計と表記をチューニングしたあと、他スキームで可決するケースは少なくありません。

創業1〜3年目・個人事業主がつまずきやすい「信用情報」と「書類準備」

創業まもない会社やフリーランスが「加盟店審査に落ちた理由」を本気で追うなら、まずこの3点をチェックすると早いです。

  • 会社・代表者の信用情報より“資料の薄さ”で損しているケースが多い

    決済代行会社は、登記簿や事業概要、売上実績から「継続性」と「回収可能性」を見ます。数字が少なくても、事業の中身が伝われば評価はできますが、次が抜けていると一気に不利になります。

  • よく抜け落ちる書類・情報

  • 登記簿謄本や開業届の写し

  • 直近の試算表や売上レポート

  • 役務内容・料金・期間を明記した申込書・契約書

  • Webサイトの特定商取引法表記(住所・電話・責任者名・返金ルール)

  • 「とりあえず申込」連発で、信用度を自分で下げてしまう

    STORES、Square、EC決済を順番に申込んで全部否決、という履歴は、別の代行会社から見ると「設計を直さず突っ込んでくる事業者」と映ります。
    先に役務期間・支払方法・特定商取引法表記をセルフチェックし、1社目から“整った形”で出す方が通過率は高いのが実務感覚です。

カード決済導入は、単なるキャッシュレス化ではなく「ビジネスの契約設計を棚卸しするイベント」です。そこを乗り越えた事業だけが、安定してクレジット決済を武器にできます。

「審査なし決済は存在しない」けれど、“通し方を変える”ことはできる

加盟店審査で落ちた瞬間にやってはいけないのが、「どこなら審査ゆるいですか?」と探し回ることだ。探すべきは“ゆるい会社”ではなく、“自社に合うスキーム”だ。

他社記事が触れない「アクワイアラ決済」と「信販・立替払い」の違い

同じクレジットカードでも、裏側の仕組みが違えば、審査の見るポイントもガラッと変わる。現場で使うざっくり分類はこの2つだ。

項目 アクワイアラ決済(通常のカード加盟店) 信販・立替払い(ショッピングクレジット等)
加盟店として審査される主体 事業者(あなたの会社) 信販会社+利用者の個人
主なリスク チャージバック・長期役務トラブル 個人の返済不能リスク
審査で重く見られる点 役務内容・期間・特定商取引法表記・行政処分歴 商品価格の妥当性・クーリングオフ対応・利用者属性
お金の流れ カード会社→加盟店へ売上入金 信販会社が一旦立替→加盟店へ入金
向きやすい商材 物販・短期役務・サブスク月額 高額役務・スクール・コンサルの分割払い

アクワイアラ決済は、「加盟店がちゃんと役務を提供し切るか」を徹底的に見られる。特にスクール・コンサル・エステなど特定継続的役務は、期間と支払回数に少しでも無理があると一気にハードモードになる。

一方、信販・立替払いは、エンドユーザーの信用情報を使って分割を組む仕組みなので、「事業者の体力」より「利用者の支払い能力」と「契約条件の明確さ」に重心が移る。ここを理解していないと、「同じカードなのに、こっちは通ってあっちは落ちる」理由がいつまでたっても見えない。

STORES・Square・EC決済で否決→別スキームで逆転するケースの構造

STORESやSquareなど、オンライン申込できるサービスは便利な反面、スキームがほぼアクワイアラ決済に固定されている。つまり、ビジネスモデル側が高リスクなら、一括前受けの長期役務はほぼ門前払いになりやすい。

否決からの“逆転パターン”は、次のような動き方になることが多い。

  • STORES・Square・EC決済で否決

    → 特定商取引法表記・サイト・契約書を棚卸し
    → 役務期間を分割(例:12ヶ月を3ヶ月×4期に分解)
    → 高額部分だけ信販・ショッピングクレジットに切り出し
    → 月額サポートはサブスク決済、短期講座は通常カード決済で運用

このとき重要なのは、「全部を1つの決済手段に押し込まない」ことだ。たとえばBtoBのHP制作やシステム開発であれば、

  • 要件定義・設計フェーズ:請求書払い・銀行振込

  • 実装・納品フェーズ:カード一括(アクワイアラ)

  • 保守・運用フェーズ:サブスク(月額カード決済)

  • どうしても高額なセットプラン:信販・立替払い

といったハイブリッド構成に組み直すだけで、「加盟店審査 落ちた 理由」の半分は消えることがある。

ポイントは、
「審査を通す」のではなく、「審査が通る設計に組み替える」こと。
スキームを理解していないまま代行会社を渡り歩いても、同じ落第理由がコピーされていくだけになる。

実務で飛び交う「審査落ち」メール/LINEを再現して読み解く

「総合判断で否決となりました」。
この一行だけのメールに、売上予測ごと凍りついた経験があれば、ここからが本番です。審査担当が本当に書きたかった“心のコメント”を、日本語に訳していきます。

否決通知の「総合判断です」の裏に、実際どんなコメントが隠れているか

まず、現場でよくある否決メールのテンプレを分解します。

【よくある否決メール例】

この度は当社決済サービスにお申込いただきありがとうございます。
審査の結果、誠に遺憾ながら総合判断により加盟店審査を否決とさせていただきました。
個別の理由開示は行っておりませんので、何卒ご了承ください。

この一文の裏では、かなり細かいチェックリストが赤く光っています。業界でよく見かける“裏コメント”を整理すると、こうなります。

表向きコメント 裏でチェックされているポイントの例
総合判断です 特定商取引法表記の抜け・役務期間と支払期間のズレ・クーリングオフ案内の欠如
当社基準に合致せず 高額一括前受け・長期継続役務・過去の行政処分歴・口コミでのトラブル多発
詳細は回答不可 決済ブランド規約に触れる項目(チャージバック多発懸念、公序良俗リスク)

カード会社や決済代行会社は、「業種コード」だけで否決ボタンを押しているわけではありません。
とくに特定継続的役務(スクール、コンサル、エステ等)は、次のような細部をかなりシビアに見られます。

  • 役務の内容:どこまでがサービス提供範囲か明確か

  • 役務の期間:6ヶ月・12ヶ月などの長期か、短期か

  • 支払方法:クレジット一括か、分割・月額課金か

  • 特定商取引法の表記:住所・電話・責任者名・クーリングオフ・中途解約条件の記載有無

  • 返金ルール:途中解約時の返金条件が「実質返ってこない」設計になっていないか

否決の裏側では、審査担当が社内コメントとして
「役務12ヶ月・一括前受け・中途解約時返金条項なし・WEBで内容不明瞭」
といったメモを残しているケースが多く、これが“総合判断”の正体になりがちです。

コンサル現場で交わされる、リアルなやり取りのイメージ

次に、STORESやSquare、EC決済で否決されたあと、コンサルの現場で実際に交わされやすいLINE/メールのやり取りイメージを見てみます。

【相談側のメッセージ】

STORES決済に申込しましたが、業種を理由に加盟店審査に落ちたと言われました。
スクール事業(月額10万円・12ヶ月契約)で、オンラインと対面のハイブリッドです。
どこを直せばカード決済を導入できますか?

【コンサル側の返信イメージ】

まず「業種NG」と判断された可能性はありますが、
実際には役務の期間・支払方法・特定商取引法の表記の組み合わせが理由になっていることが多いです。

以下3点の資料をお送りいただけますか。

  1. 現在ご利用中の契約書一式(料金・期間・途中解約条項が分かるもの)
  2. サイトURL(特定商取引法表記・プラン紹介ページを確認します)
  3. 過去の集客ページ(LP)や案内資料(セミナーなどで使用しているもの)

役務12ヶ月・一括支払の設計の場合、

  • 役務を3ヶ月×4期に分割
  • 支払を月額課金または信販スキームに切り替え
  • 中途解約時の返金ルールを明文化
    といった「設計変更」を前提に、再申込のルートを組み直していきます。

ここで重要なのは、事業者側と審査側の“問題の捉え方”のギャップです。

事業者側が感じている問題 審査側が見ている問題
「スクール業種だから嫌われた」 長期役務+高額一括+返金ルール不明でチャージバックリスク大
「創業1年だから信用されない」 サイトに実態が出ていない、運営体制・サポート窓口が見えない
「STORESとSquareが厳しい」 どの決済ブランドも同じ規約を前提にしているため、設計を変えない限り別会社でも否決リスク高

実務では、審査担当から仲介の決済代行会社に対して、次のようなコメントが返ってくることがあります。

  • 「役務の提供期間を短縮し、途中解約時の返金条件を明確にできるなら再審査可」

  • 「特定商取引法表記に責任者名と連絡先を追記してから、再度URL提示を」

  • 「HP制作・システム開発は、納品フェーズと保守フェーズを分けて請求する形なら検討可」

ここまで来ると、“審査に落ちたかどうか”より“何を変えれば通るか”が具体的な行動レベルになります。
メール1通、LINE数往復の温度感を読み解けるかどうかで、2回目の審査結果とキャッシュフローは大きく変わります。

「業種NG」と言われたスクール・コンサル・役務ビジネスがやっている再設計

「うちはスクールだから」「コンサルはNG業種らしい」ここで思考停止した会社から、加盟店審査は順番に落ちていきます。実務では、落ちているのは業種ではなく「契約とお金の流れの設計」です。

役務ビジネスが審査をひっくり返す時、必ずと言っていいほど触っているのが「期間」「金額」「支払方法」の3点セットです。

6ヶ月・12ヶ月プログラムが狙い撃ちされる理由と、リスクを下げる組み立て方

6ヶ月・12ヶ月の高額プログラムが加盟店審査で警戒されるのは、「特定継続的役務取引」と同じ構造になりやすいからです。決済ブランドが恐れるのは、途中で顧客が不満を持ち「返金してほしい」とカード会社に泣きつくチャージバックと、特定商取引法違反による行政処分リスクです。

チェックされやすいポイントを整理すると、審査担当の“頭の中”が見えてきます。

  • 役務提供期間と支払期間が一致しているか

  • 中途解約時の返金ルールがサイト・契約書に明確に書かれているか

  • クーリングオフの可否と条件が特定商取引法表記にきちんと載っているか

  • プログラムの中身(提供物・回数・頻度)が「実在するサービス」として説明できているか

このあたりが曖昧な6ヶ月・12ヶ月プランは、「長期でお金だけ先に回収されるかもしれない」と見られ、加盟店審査の段階でブレーキがかかります。

逆に、同じ期間でも設計を変えると評価はガラッと変わります。よく行われる再設計の例を表にまとめます。

期間型プログラムの再設計イメージ

元の設計例 審査で疑われるポイント 再設計の方向性
12ヶ月コーチングを一括30万円で前受け 途中解約・返金の条件が不明、役務の実態が見えない 3ヶ月ごとの更新契約+分割決済、各期の提供内容を明記
6ヶ月エステ通い放題プラン 実際に通える回数が不透明、公序良俗リスク 月回数上限を明示、余り回数の扱いを特定商取引法表記に記載
年間コンサル契約・訪問回数「目安」表記 実際にどこまでやるかグレー 訪問回数・オンライン面談回数を数値で確定し、報告物も明示

ポイントは、「6ヶ月・12ヶ月」をやめるのではなく、期間に見合う提供内容と解約条件を、Webサイトと契約書で“翻訳して見せる”ことです。ここが整理されると、「業種NG」が「条件付き可」に変わるケースは珍しくありません。

「高額」と「長期」と「一括前受け」を同時にやめるだけで変わる審査結果

加盟店審査で本当に嫌われるのは、「高額」「長期」「一括前受け」が三位一体になっているパターンです。これは、顧客から見ると「数十万円を先に払わされ、後は運任せ」に見え、カード会社から見ると「チャージバック予備軍の塊」です。

ここを崩すために、現場でよく提案されるのが次の3ステップです。

  • 高額の一括プランを、初期費用+月額プランに分解する

  • 長期一括ではなく、3ヶ月単位など短い契約期間を積み上げる

  • 高額部分だけを信販や後払い決済に切り出し、自社カード決済は月額部分に限定する

「価格を下げる前に、時間軸と支払い方を変える」という発想です。特にスクールやコンサルは、導入期・実践期・フォロー期のようにフェーズを切り分けやすいため、加盟店審査対策とサービス設計を同時に改善できます。

再設計前後のイメージをもう一度整理します。

高額役務プランの見直しポイント

項目 NGを食らいやすい設計 通りやすくする設計
金額 50万円一括のみ 初期10万円+月額3万円など段階設計
期間 12ヶ月固定 3ヶ月×4期、更新時に合意を取り直す
支払方法 クレジットカード一括のみ クレジット月額+信販分割+銀行振込のハイブリッド
表記 「返金不可」「詳細は面談で」 特定商取引法表記・契約書に解約条件と返金計算式を明記

このレベルまで噛み砕いておくと、STORESやSquareといったオンライン決済サービスで否決された後でも、スキームを変えた再チャレンジが現実的になります。「業種NG」と書かれた通知メールの裏側で、審査担当が見ていたのは、まさにここです。

創業まもないBtoB企業が、カード決済導入で失敗しがちな3つのパターン

請求書は出しているのに、カード決済だけいつまでも「門前払い」。
この状態が続く会社には、実は同じ“設計ミス”が3つ重なっているケースが多いです。

創業1〜3年目のBtoBこそ、ここを押さえると一気に流れが変わります。

「実績がないから無理」と言われたとき、真に受けてはいけない理由

審査で言われがちな「実績がまだ乏しいですね」は、そのまま受け取ると損をします。
現場感覚に近い翻訳をすると、こういう意味を含んでいることが多いです。

  • 売上の絶対額よりも、「何を・誰に・どうやって提供しているか」がWeb上から読み取れない

  • 請求フローと役務(サービス提供)の流れが書類やサイトから追えない

  • 下請け・再販・仲介なのかが曖昧で、トラブル時の責任の所在が見えない

創業まもない企業ほど、「実績がない」のではなく「営業実態が見えない」ことがリスク判定になります。

よくある失敗パターンを3つに整理すると、次の通りです。

  • コーポレートサイトが名刺代わりレベルで、事業内容が箇条書きだけ

  • 「制作一式100万円」など、役務の内訳・期間・納品物が分からない料金表

  • 請負契約書はあるが、途中解約や検収の条件が書かれていない

この状態だと、審査担当からは「トラブルが起きたときにカード会社が責められる未来」が簡単に想像できてしまうため、実績の有無以前にブレーキがかかります。

そこでまずやるべきは、「信用情報」より先にビジネスの見える化です。
サイトや資料で、次の3点をはっきり書き切ると評価が変わりやすくなります。

  • どの業種のどんな課題に対して、どの範囲までを自社が直接提供するのか

  • 契約〜着手〜納品〜保守までの工程と、各フェーズの支払タイミング

  • 中止・仕様変更・不具合発生時の対応ルールと返金有無

HP制作・システム開発・OA販売の“高額一括”を、どう分割決済に変えていくか

BtoB高額案件が加盟店審査で嫌われる一番のポイントは、「高額・長期・一括前受け」の三点セットです。
ここを崩してしまえば、カード決済は一気に現実的になります。

まずはプロジェクトをフェーズごとに分解してみてください。

  • 要件定義・設計

  • 初期構築・導入

  • 検収

  • 運用・保守・改善

それぞれに料金と期間を割り当てれば、「分割決済」や「サブスク」「信販スキーム」を組み合わせやすくなります。

下記は、よくある悪手と再設計後のイメージ比較です。

項目 NGパターン:一括請求 改善パターン:分割・ハイブリッド
HP制作 着手時に80万円一括 着手時20万、公開時40万、運用保守を月額2万
システム開発 契約時に200万円一括 要件定義50万、開発100万、検収50万+保守をサブスク
OA機器 機器+設定+保守を150万一括 機器代は銀行振込、設定費はカード一括、保守は月額課金

このように「プロジェクトの分割」と「支払方法の分散」をセットで設計すると、加盟店審査でのリスク評価が大きく下がります。

ポイントは次の3つです。

  • 高額部分をカード一括に集中させず、一部は銀行振込やリース・信販に逃がす

  • 継続サービス(保守・コンサル)は、役務提供と請求の期間を揃えたサブスクにする

  • 契約書と特定商取引法表記で、役務期間・支払回数・途中解約条件をズラさない

創業まもないBtoBほど、「売上を早く回収したい」気持ちから高額一括に寄りがちですが、審査の世界では真逆の結果を生みます。
ビジネスモデル側を少し組み替えるだけで、「加盟店審査 落ちた 理由」の大部分は潰せます。

「審査に落ちたあと」の動き方で、2回目の結果はほぼ決まる

1回落ちた瞬間から、勝負は“次の申込書を書く前”に始まっています。ここでチェックをせずに、別の決済代行会社へ申込むと、多くの事業が同じ理由で連敗します。

そのまま別の決済代行に申込む前にやるべき“セルフ審査”

審査担当は、申込書より先に「Web上の営業実態」と「役務設計」を見ています。そこで落ちているのに、書類だけ整えても意味がありません。

まず、次のセルフ審査から手を付けます。

  • Webサイト・LP・ECサイトの確認

    • 特定商取引法の表記はあるか(住所・電話番号・責任者名・支払方法・役務提供時期・クーリングオフ)
    • 役務内容・料金・期間が具体的に書かれているか
    • 口コミ・行政処分情報と矛盾する表現がないか
  • 契約書・申込書・約款の確認

    • 役務期間と支払期間が整合しているか(12ヶ月役務を一括前受けなどになっていないか)
    • 中途解約・返金の条件が、消費者側に一方的に不利になっていないか
    • 高額役務のクーリングオフ対応が明記されているか
  • 会社情報・信用情報まわり

    • 登記簿の住所とサイト表記の住所が一致しているか
    • 代表者個人名で過去にトラブル情報が出てこないか
    • 売上実績・入金サイクルの希望が、事業ステージと釣り合っているか

典型的な“セルフ審査の抜け”を整理するとこうなります。

チェック項目 NG例 審査目線でのリスク
特定商取引法の表記 会社名とメールアドレスだけ 苦情発生時に連絡不能・逃げリスク
役務期間と支払方法 12ヶ月スクールをクレジット一括前受け 長期役務の未提供・チャージバック懸念
解約・返金ルール 「返金不可」とだけ記載 消費者保護・公序良俗違反の疑い
営業実態の開示 事例・料金・担当者情報が一切ない 実在性不明・詐欺スキームとの誤認
創業間もない事業での入金希望 売上実績ゼロで最短即日入金を希望 資金繰り目当ての前受けと判断されやすい

STORESやSquare、EC系のオンライン決済サービスに再申込する前に、少なくともこの表の「NG例」に1つも当てはまらない状態まで整えるのが、現場での最低ラインです。

設計を変えずにサービスだけ変えると、同じ理由で落ち続ける

「A社で否決→B社に申込→C社に申込」と“サービス渡り鳥”になっている事業は、ほぼ例外なくビジネス設計がそのままです。

決済代行会社ごとの違いは、“審査の厳しさ”ではなく“どのリスクをどこまで許容するか”の配分です。元の設計が高リスクなら、プレーヤーを変えても、業界共通のNGラインに引っかかります。

特に、以下の3つが揃っているとハードモードに突入します。

  • 高額(数十万〜)

  • 長期(6〜12ヶ月以上の継続役務)

  • 一括前受け(役務提供前に全額カード決済)

この3点セットを崩さないまま、「STORESでダメならSquare」「EC決済でダメなら別の加盟店審査」という動きをしても、審査側から見えるリスクは同じです。

やりがちな発想 審査側から見える現象 変えるべきポイント
決済サービスを替えれば通るはず 否決理由の根本(役務設計・表記不備)が同じ 事業モデルと契約内容の再設計
「業種NG」と言われたので業種だけ変更 実態は高額スクール・コンサルのまま 役務期間・解約ルール・支払方法の見直し
可決実績の多い代行会社なら大丈夫 審査基準はブランド・アクワイアラで共通 スキーム選択+リスクを下げる構成

2回目以降の申込で結果を変えたいなら、「どの決済サービスを使うか」の前に、自社のビジネスを“審査の視点”でデバッグすることが先です。ここを押さえると、アクワイアラ決済が難しい案件でも、信販や分割・後払いを組み合わせた現実的なルートが見えるようになります。

それでも難しいときの“最後の一手”:スキームとパートナーの選び方

決済代行・信販・後払い…複数スキームを組み合わせる発想

「どこに申込んでも加盟店審査で落ちる」状態は、たいてい1本勝負の設計に固執している時に起きます。
鍵になるのは、決済手段を“1社完結”で考える思考を捨てることです。

高額役務やBtoB高額案件で通しやすい“現実的な組み合わせ”を、構造から整理します。

スキーム 誰の信用を見るか 向いているビジネス 主なリスクの持ち手
アクワイアラ系クレジット一括決済 事業者(加盟店)の信用・業種・サイト情報 物販・短期役務・EC販売 決済ブランド・カード会社
信販・立替払い(ショッピングクレジット等) 顧客個人の信用情報 高額スクール・コンサル・エステ・BtoB高額導入費 信販会社(立替リスク)
後払い・請求書払い 顧客または法人の支払実績 少額サブスク・継続課金・月額サービス 後払い事業者
銀行振込・分割振込 信用は実質“相対取引” カスタム開発・システム導入・OA販売 原則、事業者自身

一次情報ベースで見ると、STORESやSquareなどのEC系サービスで否決された後、信販スキームでは可決するケースは珍しくありません。
背景はシンプルで、アクワイアラ決済は「チャージバック時に誰が損をかぶるか」を極端に嫌うのに対し、信販は「顧客個人の信用情報+契約書」を前提に立替可否を判断するからです。

特定継続的役務や長期役務でハードモードになるのは、「長期」「高額」「一括前受け」でリスクを全部カード会社側に乗せる設計になりがちだからです。
これを崩すための、現場でよく使われる組み合わせは次のような形になります。

  • 高額一括は信販・ショッピングクレジットに切り出す

  • 月額サブスク部分はカード決済や口座振替に分離する

  • BtoBの導入費は分割振込+保守は月額サブスクに切り替える

  • 問題の出やすい商品だけ、別スキームや銀行振込に限定する

ポイントは、「どの売上をどの決済ブランドに背負わせるか」を設計図レベルで描き直すことです。
この再設計をせずに、決済代行会社だけを渡り歩くと、同じ理由で「総合判断NG」が繰り返されます。

「審査に通すこと」より「トラブルを起こさないこと」を一緒に考えてくれるパートナーを選ぶ

加盟店審査に通るかどうかは、実は“スタートライン”でしかありません。
審査担当が本当に気にしているのは、決済導入後に消費者トラブルや行政処分が発生しないかという一点です。

パートナー選定で見るべきは、「通過率」ではなくどこまで契約やサイト設計に踏み込んでくれるかです。

パートナーを見るチェックポイントを整理します。

  • 特定商取引法の表記や契約書のドラフトに、具体的なフィードバックをくれるか

  • 役務期間・支払回数・クーリングオフ条項の整合を、審査前に一緒に確認してくれるか

  • 加盟店審査NGになった際、理由の仮説と再申込プランを“技術的に”説明してくれるか

  • 「審査は通るがトラブル多発の設計」は、きちんと止めてくれるか

現場レベルでは、特定商取引法表記の欠落やキャンセル規約の曖昧さが、否決の陰の主犯になっていることが多くあります。
にもかかわらず、そこに一切触れず「うちは通過率が高い」「最短即日導入」とだけ謳う代行会社も存在します。

長期的に安全なキャッシュレス運用をしたいなら、次のようなスタンスを持つ会社を選んだ方が結果的に売上は安定します。

視点 単なる“通すだけ”の代行 伴走型パートナー
審査前のアドバイス 申込フォームの書き方程度 役務設計・契約・特定商表記まで踏み込む
否決時の対応 「総合判断でした」で終了 想定されるリスク項目と修正案を提示
トラブル発生時 加盟店側責任として処理 規約や運用の見直しを一緒に検討
重視するKPI 導入件数・スピード 継続利用率・チャージバック発生率

加盟店審査で苦戦しているほど、“通すこと”だけに視野が狭まりがちですが、審査をすり抜けた後にチャージバックや返金トラブルが連発すると、最終的には契約解除やブランド利用停止という、より重いペナルティにつながります。

「この設計で5年後も安心して決済を回せるか」を一緒に考えてくれる会社かどうか。
ここを軸にパートナーを選ぶと、審査結果だけでなく、キャッシュフローと評判の両方が安定しやすくなります。

執筆者紹介

主要領域はクレジットカード決済スキームと加盟店審査の設計・解説。決済ブランドや決済代行各社が公開する情報と、業界で一般的に用いられる審査基準だけをベースに、事業者が自社でセルフ審査・再設計できるよう実務的な観点に絞って整理しています。宣伝や架空の通過率は一切盛り込まず、「通す」だけでなくトラブルを避けるための視点も重視しています。