太陽光ローン加盟店が売上と否決率を変える銀行×信販の最適解戦略ガイド

銀行と信用金庫のローンだけで太陽光や蓄電池を売っているなら、すでに静かに売上を失っている可能性が高い。否決が出た瞬間に案件が消えるだけでなく、「本来通るはずの審査」を入力と設計ミスで落としている加盟店は少なくない。しかもその損失は、金利差ではなく、審査スピードと否決率として積み上がり、年間の手残りを確実に削っていく。

多くの太陽光ローン加盟店が共有している構図はシンプルだ。

  • 地方の太陽光・リフォーム会社が、地元の銀行や信用金庫、JA、公庫のリフォームローン一本で回している
  • 金利は悪くないが、発電システムや蓄電池の単価上昇で属性が変わり、突然審査が通りにくくなる
  • あわててジャックスやオリコなどの信販に加盟したものの、「どの案件をどのローンに出すか」の設計がないため、否決率と事務負担だけが増える

問題は、「銀行が悪い」「信販が高い」といった一般論ではない。銀行ローン、信販ソーラーローン、公庫・JA・リフォームローンの役割分担が整理されていないまま、勘と慣れで組み合わせていることが、取りこぼしと現場疲弊を生んでいる。

この記事では、太陽光ローン加盟店の視点から、

  • 銀行、信用金庫、JA、公庫、信販(ジャックス、オリコ、オリックス、アプラスなど)の向き不向き
  • 太陽光、蓄電池、リフォームをどうラベリングし、どのローン商品に出すと審査が通りやすいか
  • 「金利より、審査にかかる日数と否決率が売上に効く」理由と、その改善手順
  • 返済総額ではなく、「光熱費削減+発電収入と月々返済額」をセットで見せるシミュレーションの基本形

を、現場の感覚に沿って解体する。

さらに、タイナビやソーラーメイトなどの金利ランキング記事を加盟店サイドの判断軸に変換する見方や、小さな販売店・設立まもない会社でも使える「信販コーディネート(まかせて信販型)」の活用法まで、銀行×信販×公的融資の最適な組み合わせ方を一本の戦略として整理する。

この記事を読み終えた時、あなたは「この案件は銀行」「この属性なら信販」「この地域ならJAと公庫も候補」というレベルの勘ではなく、否決率とスピードを見据えたローン設計図を手にしているはずだ。太陽光ローン加盟店として、どこでいくら損をしているかに薄々気づいているなら、この先のセクションで数字の裏側を一つずつ剥がしていこう。

セクション 読者が手にする具体的な武器(実利) 解決される本質的な課題
構成の前半(現場の実態、ローン種別の整理、金利より重要な指標、ケーススタディ、比較サイトの読み替え) 銀行・信用金庫・JA・公庫・信販・リフォームローンを、商材と属性別に使い分ける設計図と、審査落ちを減らす入力・提案のチェックポイント 「とりあえず地元銀行」「とりあえず大手信販」といった場当たり運用から抜け出せず、否決率と案件遅延で売上と現場の時間を失っている状態
構成の後半(小規模向け戦略、信販コーディネート、収支シミュレーション、セルフ診断リスト) 設立まもない会社でも現実的に導入できるローン戦略、まかせて信販型サービスの使いどころ、月々いくらなら売れるかを設計するシミュレーションと、自社を点検する診断リスト 「加盟店審査が怖い」「どこから手を付けるか分からない」まま時間だけが過ぎ、太陽光・蓄電池の需要波に乗り切れていない現状の打破
  1. 太陽光ローン加盟店のリアルな現場:銀行だけに頼るとどこで詰むのか
    1. 銀行・信用金庫・JA・公庫…「どこに出すか」で同じお客様でも結果が変わるワケ
    2. 地方の太陽光・リフォーム会社がハマりがちな“銀行一本足打法”の落とし穴
    3. 銀行ローンは悪者じゃないけど、“武器がそれだけ”なのは危ない理由
  2. ソーラーローンの基礎解体ショー:信販・銀行・リフォームローンの役割をざっくり整理
    1. Solar × Loanの3系統マップ:信販・銀行・公的融資を一枚絵でつかむ
    2. ジャックス・オリコ・オリックス…名前だけで選ぶと危ない“ソーラー信販”の裏側
    3. 銀行リフォームローンとソーラーローン、“似て非なる”ポイントをざっくり比較
  3. 金利より怖いのは“時間と否決率”:審査・返済リスクの真相にズバッと斬り込む
    1. 「金利0.5%安い」より「審査が3日早い」ほうが売上に効く理由
    2. 審査落ち連発の真犯人は“お客様”じゃなく“入力と設計”だった?
    3. 返済総額だけ見せると逆効果?月々支払シミュレーションの“見せ方のコツ”
  4. ケースで学ぶ太陽光ローン加盟店の“事故物件”:現場トラブルとリカバリー術
    1. ケース1:銀行で順調だった会社が、蓄電池を売り始めた途端に失速した理由
    2. ケース2:大手信販に加盟できたのに、否決率が高すぎて現場が疲弊した話
    3. LINE/メール風のQ&Aでわかる、“太陽光ローンで現場が本当に詰まるポイント”
  5. ソーラー情報サイトとどう付き合う?タイナビ・ソーラーメイト・ランキング記事の“正しい見方”
    1. 金利ランキング記事の“おいしいトコだけ”を拾って、危ない部分は見抜くコツ
    2. 「銀行が最安」「信販は高い」…その二元論、もう時代遅れかもしれません
    3. 比較サイトには載らない“加盟店サイドのソーラーローン選び方チェックポイント”
  6. 小さな販売店・地方工務店が太陽光ローンで勝ち筋を作るための設計図
    1. 「売上実績が少ない」「設立まもない」会社だからこそ狙えるローン戦略とは
    2. リフォーム+太陽光+蓄電池を“まとめて提案”する時のローン設計のツボ
    3. 「加盟店審査が怖い…」と感じたら、まず見直すべき数字はこの3つ
  7. 信販コーディネートという選択肢:まかせて信販型サービスを太陽光でどう活かすか
    1. 自社で全部やるか、“信販おまかせ窓口”を使うかの分かれ目
    2. 小規模販売店が信販コーディネートを入れると、現場の何が一気にラクになるのか
    3. 太陽光専用じゃない“高額役務ローン”を、ソーラー案件にスマート転用する発想術
  8. 収支シミュレーションで“月々いくらなら買えるか”をデザインする
    1. 「光熱費削減+発電収入−月々返済額」で見る、太陽光ローンのホントの実力
    2. 返済期間を伸ばして“月々安く”は本当に得?長期と短期の境界線を引いてみる
    3. 故障・設備トラブル・休止リスクまで含めた“リアルなシミュレーション”の考え方
  9. 今日からチェックできる:太陽光ローン加盟店のセルフ診断リスト
    1. 「金利・審査・スピード」…自社ローンラインナップを棚卸しする7つの質問
    2. 取りこぼしを減らすための“第二候補ローン”のスマートな作り方
    3. 制度変更・補助金・金融動向…“ローン情報のアップデート習慣”をどう仕組み化するか
  10. 執筆者紹介

太陽光ローン加盟店のリアルな現場:銀行だけに頼るとどこで詰むのか

「うちは地元の信用金庫のリフォームローン一本で十分」と思った瞬間から、太陽光と蓄電池の伸びしろは静かに頭打ちになります。
同じソーラー案件、同じお客様、同じ発電システムでも、「どの金融機関に、どんな名目で出すか」で審査結果もスピードもガラッと変わるからです。

ここでは、地方の太陽光・リフォーム会社オーナー、住宅営業責任者、審査入力を任されている事務担当の3人が、どこでつまずきやすいのかを、現場目線でほどいていきます。

銀行・信用金庫・JA・公庫…「どこに出すか」で同じお客様でも結果が変わるワケ

太陽光ローンは「誰に売るか」だけでなく、「どこに出すか」「何名目で出すか」で別モノになります。
私の視点で言いますと、現場で体感している“審査温度差”は次のようなイメージです。

金融機関ごとのざっくり傾向(太陽光・蓄電池案件)

機関 得意な名目 太陽光 蓄電池 スピード 典型的な注意点
銀行 住宅リフォームローン ○ 発電システム △ 高額だと渋い 遅め 担保・保証人・勤務先確認が細かい
信用金庫 地元住宅・リフォーム ○ 住宅一体型 △〜× 普通 エリア・勤務形態で温度差が大きい
JA 農家住宅・設備リフォーム ○ 屋根ソーラー △ 家庭用のみ 普通 組合員条件や地域の制度に左右される
公庫 省エネ設備・事業性融資 △ 個人向け少 ○ 事業用設備 超遅め 手続き・書類が重く期間も長期になりがち

同じ300万円のソーラーでも、

  • 「住宅リフォーム」として銀行に出す

  • 「太陽光発電システム」として信販に出す

  • 「高額役務ローン」として信販系で組む

この3パターンで、審査通過率も返済期間も月々の返済額もまったく別の顔になります。

ポイントは、商品ラベリング申込窓口

  • 太陽光のみ → ソーラーローン扱いでOKでも

  • 太陽光+蓄電池+外壁塗装 → リフォームローン枠の方が説明しやすい

  • 低年収・パート収入合算 → 属性に強い信販会社を軸に組む

ペルソナ1・2がよくやってしまうのは、「とりあえず取引銀行へ」という一本化。
その結果、事務担当が何度も否決通知を受け取り、現場の温度が一気に冷める構図が繰り返されています。

地方の太陽光・リフォーム会社がハマりがちな“銀行一本足打法”の落とし穴

地方の工務店や太陽光販売店で本当によく見るパターンが「地元信用金庫+リフォームローンだけで回す」スタイルです。
これが太陽光単体100〜150万円の時代は、まだ成立していました。問題はここからです。

  • 電気代高騰で、蓄電池セット提案が増える

  • 単価が300〜400万円に跳ね上がる

  • 年収300万〜400万円台の層にも売りたい

この瞬間、同じ銀行枠では“返済比率オーバー”が頻発します。
審査落ちの理由は、お客様の人柄ではなく「借入総額と返済期間の設計」側にあるのに、営業現場はこう見えがちです。

  • 「最近のお客様は収入が厳しいから仕方ない」

  • 「うちの地域は太陽光ローンが通りにくい」

実際には、

  • 年収帯に対して借入金額が高すぎるのに、返済期間を10年に固定している

  • 既存借入(自動車ローンなど)の確認が甘く、申込後に“追加借入”が発覚

  • 光熱費削減や発電収入をシミュレーションに反映せず、単純な返済額だけで不安にさせている

こうした「設計ミス」が積み重なり、否決率がじわじわ上昇→営業がローン提案を避ける→受注そのものが減るという悪循環に陥ります。

銀行一本足で起きがちな現場トラブル

  • 申込から審査回答まで時間がかかり、他社に流れる

  • 「また銀行ダメでした」でお客様の信頼を削る

  • 事務担当が夜まで入力・差し戻し対応で疲弊する

本来は、「銀行+信販+公的融資」を組み合わせて、属性や案件単価ごとに最初から出し分ける設計が必要です。

銀行ローンは悪者じゃないけど、“武器がそれだけ”なのは危ない理由

銀行や信用金庫のリフォームローンは、金利だけ見れば今でも魅力があります。
ただし、太陽光・蓄電池加盟店の武器として見ると、メリットとデメリットの両刃の剣です。

銀行リフォームローンの典型的な特徴

  • メリット

    • 金利は信販系より低め
    • 長期返済が取りやすく、月々の返済額を抑えやすい
    • 既存住宅ローンとの相性が良いケースも多い
  • デメリット

    • 審査が細かく、回答まで時間がかかりがち
    • パート収入や個人事業主など“グレーゾーンの属性”に厳しい
    • 太陽光・蓄電池をどうラベリングするかで温度差が激しい

ペルソナ1のオーナーが見落としやすいのは、金利0.5%の差より、否決率5〜10%の差の方が売上に直結するという現場の事実です。

  • 金利だけを優先 → 通らない案件が増え、そもそも契約に至らない

  • スピードと柔軟性も見る → 契約率が上がり、紹介も増える

金利はお客様の「長期の財布の負担」、否決率とスピードは会社の「今月の売上」と「現場のストレス」に直結します。
太陽光ローン加盟店として本当に守るべきはどちらか、一度冷静に棚卸しする価値があります。

ソーラーローンの基礎解体ショー:信販・銀行・リフォームローンの役割をざっくり整理

「太陽光ローン加盟店で勝てるかどうかは、パネルよりも“お金の通し方”で決まる」と感じている会社は、現場ではすでに勝ち始めています。ここでは、その土台になる3系統を一気に分解します。

Solar × Loanの3系統マップ:信販・銀行・公的融資を一枚絵でつかむ

太陽光・蓄電池のローンは、感覚的にはこの3つに整理すると腹落ちしやすくなります。

  • 信販系ソーラーローン(ジャックス・オリコ・オリックス・アプラスなど)

  • 銀行系ローン(住宅ローン併用・リフォームローン・プロパーローン)

  • 公的融資(公庫・自治体+JA・一部の信用金庫の政策ローン)

「どれが一番お得か」ではなく、「自社の顧客と単価に、どれをメイン武器にするか」を決めるのが加盟店の仕事です。

系統 主な窓口 強み 弱み 向きやすい案件
信販 加盟店経由 審査スピード・柔軟性・無担保 金利はやや高め 200〜500万円級ソーラー+蓄電池
銀行 銀行・信用金庫 金利・ブランド・長期 審査が厳しめ・遅め 住宅ローン併用の太陽光・大型リフォーム
公的融資 公庫・自治体・JA 金利・制度メリット・補助金連動 手続きが重い・使い勝手が特殊 農業用発電システム・事業用設備

現場でよくある取りこぼしパターンは、「銀行だけ」「信販1社だけ」で回そうとして、属性が変わった瞬間に詰むケースです。太陽光ローンは顧客属性×商品単価×スピード感で使い分けて初めて真価を発揮します。

ジャックス・オリコ・オリックス…名前だけで選ぶと危ない“ソーラー信販”の裏側

ソーラー・リフォーム系の加盟店がやりがちなミスが、「有名どころ1社と組めば安心」という発想です。実務では、同じソーラーローンでも次のような“得意分野”の違いがあります。

  • 年収300〜500万円・共働き・地方戸建て…A社が通りやすい

  • 都市部・単身高年収・高額蓄電池セット…B社のほうが可決率が高い

  • 太陽光+外壁リフォームを1本化…リフォーム名目が得意なC社が強い

加盟店サイドから見ると、属性と商品設計次第で否決率が倍以上変わる感覚があります。にもかかわらず、公式サイトには「ソーラーローン」「リフォームローン」としか書かれていません。

見落としがちなチェックポイント 現場での意味合い
審査スピード(即日〜数日) 見積もり比較中の顧客を取り逃がさない
収入合算ルールの柔軟性 共働き世帯の可決率が大きく変わる
上限金額・回数(例:96回) 蓄電池込みの高額案件を通せるか
商品ラベリングの自由度 「太陽光+リフォーム」を1本にできるか

業界人の目線で言うと、「ジャックスだから強い」「オリコだから安心」といった発想は危険で、実際は属性×商材×単価帯で相性が決まります。ここを知らずに1社依存すると、「広告費はかけているのに、ローン否決で契約が消える」という“見えない損失”が膨らみます。

銀行リフォームローンとソーラーローン、“似て非なる”ポイントをざっくり比較

地方の太陽光・リフォーム会社がはまりがちなのが、「地元信用金庫のリフォームローン一本足」です。名前は似ていますが、銀行リフォームローンと信販系ソーラーローンは中身がかなり違います。

項目 銀行リフォームローン 信販系ソーラーローン
金利 低め(変動金利・固定金利) やや高め(固定金利が多い)
審査速度 数日〜1週間 最短即日〜数日
担保・保証人 条件により必要な場合あり 原則無担保・保証人不要が多い
審査の硬さ 職業・勤続年数・借入状況を厳しめに確認 属性レンジがやや広い
扱いやすい名目 住宅・リフォーム全般 太陽光・蓄電池・高額設備

銀行リフォームローンは、住宅リフォームや発電システム導入を低金利で長期に組める反面、属性が少し崩れた瞬間に落ちやすくなります。電気代高騰で「年収帯が低めの世帯」「共働きだが勤続年数が短い世帯」からの相談が増えた会社ほど、信販ソーラーローンとの2枚看板にしておかないと、審査落ちで売上が削られます。

太陽光ローン加盟店としては、「金利だけで銀行を推す案件」「スピードと可決率を優先して信販に振る案件」を社内ルールとして言語化しておくことが、現場の迷いと取りこぼしを減らす近道です。

金利より怖いのは“時間と否決率”:審査・返済リスクの真相にズバッと斬り込む

「金利0.5%安い」より「審査が3日早い」ほうが売上に効く理由

太陽光や蓄電池のローンで、地方の販売店オーナーがやりがちなのが「金利の数字だけを追いかける」選び方です。銀行や信用金庫のリフォームローンはたしかに低金利ですが、審査スピードと否決率が読みにくいのがネックになります。

感覚的な目安として、以下の違いがよく出ます。

項目 銀行・信用金庫 信販系ソーラーローン
金利(固定金利中心) 低いことが多い やや高め
審査時間 数日〜1週間 最短即日〜2日
否決率 属性や商品名目でブレ大 商品設計が合えば安定
追加書類 勤務先確認・担保確認が増えがち 申込情報で完結しやすい

例えば、審査に7日かかる変動金利ローンと、2日で回答が出る信販のソーラーローンがあったとします。お客様の熱量は見積もり後3〜4日がピークで、その後は家族会議や他社見積で熱が冷めていく。ここで回答が遅れると、

  • 他社の即日審査ローンに流れる

  • 電気代や発電システムの話を忘れ、「やっぱり現金でいいか」と先送りされる

こうした「見えない機会損失」が、年に数件ではなく毎月数件ペースで積み重なるのが現場のリアルです。ローン導入を支援している私の視点で言いますと、金利0.5%の差より、審査が3日早いかどうかの方が、年間売上に与えるインパクトは大きい会社がほとんどです。

審査落ち連発の真犯人は“お客様”じゃなく“入力と設計”だった?

「うちは属性が悪いお客様が多くて」と話す加盟店の申込画面を見ると、原因が入力と商品設計にあるケースが目立ちます。業界人同士でよく話題になるのは、次のようなパターンです。

  • 住所表記が住民票とズレている(番地抜け、マンション名省略)

  • 勤務先の正式名称が違う、部署名を会社名に入れている

  • 収入合算できるのに「本人年収のみ」で出している

  • 太陽光+リフォーム工事なのに、商品名目を「太陽光のみ」にしている

金融機関ごとに「太陽光ローンには積極的だが蓄電池単体は渋い」「リフォームローン名目なら通りやすい」といった商品ラベリングごとの審査温度差があります。同じお客様・同じ金額でも、

  • 「発電システム+屋根リフォーム」としてリフォームローン枠で出す

  • JAや公庫は設備+環境改善として説明する

  • 信販は高額役務ローンの枠でソーラー・蓄電池をまとめる

このように属性×商品名目×金融機関を設計し直すだけで、否決率が目に見えて下がるケースが少なくありません。

返済総額だけ見せると逆効果?月々支払シミュレーションの“見せ方のコツ”

太陽光ローンの提案で、営業がやりがちなのが「返済総額」を真正面から見せてお客様をビビらせてしまうパターンです。例えば、

  • 200万円を15年返済 → 返済総額◯◯◯万円

この数字だけを出すと、多くのご家庭は「借金の金額」だけをイメージしてしまいます。ここで重要なのは、光熱費と発電収入を含めた家計シミュレーションに変換することです。

【おすすめのシミュレーションの順番】

  1. 現在の月々の光熱費と、10〜15年継続した場合の総額を出す
  2. ソーラー導入後の光熱費削減+売電収入の目安を示す
  3. 「光熱費削減+発電収入−ローン月々返済額」を家計インパクトとして見せる
  4. 返済期間(長期・短期)のパターン別に、月々返済額と負担感を比較する

ポイントは、返済額だけの会話をやめて「家計のトータル収支」の話に切り替えることです。特に地方の住宅ローン世帯は、月々の支払が数千円軽くなるだけで意思決定が一気に前に進みます。金利や期間、固定金利・変動金利の違いは、あくまで「家計シミュレーションの中で最適な設定を選ぶためのツマミ」として扱うと、成約率が安定してきます。

ケースで学ぶ太陽光ローン加盟店の“事故物件”:現場トラブルとリカバリー術

「施工はうまいのに、ローンで自爆している会社」が、太陽光業界では驚くほど多いです。この章では、実際に起こりがちな事故パターンを“丸裸”にしていきます。

ケース1:銀行で順調だった会社が、蓄電池を売り始めた途端に失速した理由

地方の太陽光・リフォーム会社A社は、地元信用金庫のリフォームローンだけで年間数十件を安定的に回していました。転機は「電気代高騰→蓄電池ニーズ急増」です。

導入前後で、ローン設計がこう変わりました。

項目 太陽光のみ時代 蓄電池セット提案後
平均工事金額 150〜200万円 250〜350万円
申込ローン 信用金庫リフォームローン 同じ商品1本足
主な顧客属性 40代・共働き 50〜60代・年金+パート
否決率の体感 1〜2割 4〜5割まで急増

失速の決定打は「商品ラベリング」と「属性変化」のズレです。

  • 信金側は“リフォーム名目の200万円前後”には積極的

  • しかし“蓄電池メインで300万円超+高齢層”には慎重

  • にもかかわらず、販売店は申込書の名目も窓口も昔のまま

結果、同じ信用金庫・同じ担当者に出しているのに、審査温度が急に冷え込みます。しかも、否決が続くと営業は「お客様の属性が悪い」と誤解し、提案自体を萎縮させてしまう。

リカバリーできた会社は、次の3点をセットで見直しています。

  • 金額帯ごとに“出し先”を変える(200万以下は銀行、300万超は信販)

  • 蓄電池を「省エネリフォーム枠」として扱えるか、金融機関と事前確認

  • 顧客層(年齢・収入)とローン系統の“相性表”を社内で共有

私の視点で言いますと、「どのローンに出すか」を工事設計と同じレベルで図面化している会社ほど、蓄電池期でも失速せずに売上を積み上げています。

ケース2:大手信販に加盟できたのに、否決率が高すぎて現場が疲弊した話

B社は、悲願だった大手信販ローン(ソーラー対応)の加盟店審査を突破。「これで太陽光・蓄電池がガンガン売れる」と期待しましたが、3カ月後には現場がヘトヘトになっていました。

原因はシンプルで、「信販1社に全件突っ込む」運用です。

  • 年収250万円台のパート世帯

  • 勤続1年未満の転職直後

  • 自営業で申告所得が低い

こうした属性も、全て同じ信販に出していたため、否決が積み上がります。本来なら「銀行リフォームローン向き」「公庫・JAのエコ関連融資向き」と振り分けるべき案件まで、強気に1社勝負してしまった状態です。

立て直しのカギは、「属性×商品×金額」での三次元マッピングです。

属性パターン 向きやすい系統 現場での判断軸
公務員・大企業 銀行リフォームローン 金利優先・審査は堅め
自営業・申告所得低め 信販ソーラーローン 売上規模より返済履歴
高齢+年金中心 JA・公庫・一部信販 返済期間と完済年齢

「まずどこに出すか」を営業と事務で共有しておくと、否決率は目に見えて下がります。特に大手信販は“きれいな案件”を通す力は強い一方で、グレーゾーンを拾う設計にはなっていません。このギャップを理解しているかどうかで、加盟店の疲弊度が変わります。

LINE/メール風のQ&Aでわかる、“太陽光ローンで現場が本当に詰まるポイント”

現場で飛び交っている質問は、金融教科書にはまず載りません。よくあるやり取りを少しだけ抜き出すと、つまづきポイントがクリアになります。

Q:ジャックスと地元銀行、どっちが通りやすいですか?

A:属性と金額によって変わります。

  • 年収400万円以上・勤続3年以上・200万円前後 → 銀行リフォームローン向き

  • 自営業・年収ブレ大・300万円超 → 信販ソーラーローン向き

「どっちが強いか」ではなく、「どの案件にどっちを使うか」が論点です。

Q:収入合算は“夫婦合算”で入力しておけば良いですか?

A:合算の仕方を間違えると、本来通る案件も落ちます。

  • 奥様がパートなのか、正社員なのか

  • 配偶者の借入(自動車ローンなど)がどれくらいあるか

  • 合算者を連帯保証人にするかどうか

このあたりを曖昧にしたまま申込むと、審査側が「リスク高め」と判断しやすくなります。

Q:住所や勤務先の入力ミスで、本当に落ちるんですか?

A:現場レベルでは珍しくありません。丁目・番地の揺れや、社名表記違いで在籍確認に時間がかかり、案件自体がフェードアウトするケースもあります。事務担当が疲弊している会社ほど、この“もったいない否決”が積み上がる傾向があります。

太陽光ローン加盟店にとっての本当の敵は「お客様の属性」よりも、「どこにどう出すか」と「入力精度の低さ」です。ここを押さえれば、銀行でも信販でも、公的融資でも、武器として使えるようになります。

ソーラー情報サイトとどう付き合う?タイナビ・ソーラーメイト・ランキング記事の“正しい見方”

「タイナビで金利1%台って出てたのに、現場で全然使えない…」
そう感じたことがある加盟店なら、この章は“ローンで損しないための防具”だと思って読んでほしい。

金利ランキング記事の“おいしいトコだけ”を拾って、危ない部分は見抜くコツ

ランキング記事は情報のコンビニ。便利だが、それだけで夕食を済ませると栄養不足になる。

まず、ソーラー系比較サイトでチェックすべきなのは次の4点だけに絞るとブレない。

  • 金利の「幅」(○〜○%)と固定金利/変動金利

  • 対象となる設備(太陽光のみか、蓄電池・リフォームも含むか)

  • 利用できる借入金額の上限と返済期間

  • 必要な担保・保証人・取引条件(給与振込、住宅ローン利用など)

ここから先は、ランキング記事だけを鵜呑みにすると危険になるゾーンだ。

  • 掲載の金利は「最優遇層」前提で、地方の住宅・太陽光案件とは条件がズレがち

  • 発電システム一式では通るが、「蓄電池単体」は対象外のケースが金融機関によって多い

  • 特定エリア(東京・都市部)限定の商品を、全国共通と誤解しやすい

私の視点で言いますと、「この金利、本当に自分の顧客属性・単価帯で出るか?」を必ず疑う癖をつけた会社ほど、否決率とキャンセルが減っている。

比較サイトを見るときの“つまみ食いポイント”を整理すると、こうなる。

商品情報で拾うべきポイントと注意点

見るポイント 拾うべき内容 ランキングで危ない勘違い
金利情報 固定/変動・上限金利・手数料 最低金利だけを信じて設計する
対象設備 太陽光/蓄電池/リフォームの可否 「ソーラーOK=蓄電池もOK」と思い込む
限度額・期間 上限金額と最長返済期間 自社の平均単価を超えていても気づかない
条件 住宅ローン利用・口座開設の有無 顧客が条件を満たせず現場で詰まる

「銀行が最安」「信販は高い」…その二元論、もう時代遅れかもしれません

「銀行=金利が安い」「信販=金利が高い」という二元論は、現場ではほぼ役に立たない。
太陽光ローン加盟店が見るべきは、“金利+スピード+否決率+事務負担”を合わせた実質コストだ。

  • 地元の銀行・信用金庫は金利は低いが、審査に時間がかかり、手続きも重い

  • ソーラー向け信販は金利だけ見れば高めでも、審査時間が短く、月々の支払シミュレーションをその場で出しやすい

  • 公庫・JAの融資制度は長期・低金利だが、利用できる条件が限定される

発電が始まるタイミングが1カ月遅れれば、その分の光熱費削減と売電収入が消える。ここを「事実上の金利差」として見ると、0.5%の金利差よりも、3日の審査スピード差の方が財布への影響が大きい顧客が多い

比較サイトには載らない“加盟店サイドのソーラーローン選び方チェックポイント”

ランキング記事は「エンドユーザー目線」の比較で終わっていることがほとんどだが、加盟店が本当に知りたいのはここだ。

加盟店がチェックすべき選択基準

  • 自社の平均単価帯で一番否決率が低いローン系統はどこか(銀行か信販か公庫か)

  • 地方・全国どちらの顧客が多いか(地方はJA・信用金庫、都市部は大手バンク系が効きやすい)

  • 太陽光だけでなく、蓄電池・リフォームローンも一緒に設計しやすいか

  • 収入合算・パート収入・自営業など、属性の幅にどれだけ対応できるか

  • 工事完了前後、いつ入金されるか(資金繰りへの影響)

このチェックは、タイナビやソーラーメイトの情報だけでは埋まらない。
現場で実際に申込を回しながら、「どの金融機関・信販がどの属性と相性がいいか」という自社データと肌感覚を足していく必要がある。

太陽光ローン加盟店として本当に強くなる会社は、「比較サイトで探す」のではなく、「比較サイトを素材にして、自社のローン設計を磨く」。
この視点を持てるかどうかが、数年後の成約率と年間売上を静かに分けていく。

小さな販売店・地方工務店が太陽光ローンで勝ち筋を作るための設計図

「売上実績が少ない」「設立まもない」会社だからこそ狙えるローン戦略とは

「決算がショボいから、ローンは無理だよな…」とブレーキを踏んでいる会社ほど、実はエンドユーザー与信型を使えば一気にギアが上がります。銀行融資のように自社の売上・資本金を見られるローンだけを前提にすると、スタート前からゲームオーバーです。

小規模・新設ほど、次の3系統を組み合わせて設計する発想が効きます。

  • 銀行リフォームローン(地元信用金庫・JA含む)

  • 信販系ソーラーローン / 高額役務ローン

  • 公庫・自治体系の補助金や公的融資

エンドユーザーの収入・勤務先・返済期間で審査する信販系は、「会社の売上実績は見ない」設計の商品もあります。ここを抑えるかどうかで、創業1〜2年の成約率がまるで変わります。

下の比較イメージを前提に、自社の「今の立ち位置」を一度棚卸ししてみてください。

ローン系統 審査の主対象 小規模・新設との相性 向きやすい案件
銀行リフォームローン エンドユーザー+簡易属性 △ 金利は有利だが否決も増えやすい 低〜中額の住宅リフォーム+太陽光
信販系ローン エンドユーザー与信 ◎ 会社の売上を問わない設計が多い 太陽光+蓄電池+リフォームの高額一式
公的融資・自治体制度 条件により異なる ○ 手続き負担は重いが信頼性高い 省エネ・環境配慮型の設備導入

現場でローン支援をしている私の視点で言いますと、「創業3年までは、金利よりも否決率とスピードを優先してラインナップを組んだ会社の方が、売上カーブがきれいに伸びます。

リフォーム+太陽光+蓄電池を“まとめて提案”する時のローン設計のツボ

「外壁+オール電化+太陽光+蓄電池」をワンパック提案すると、見積金額が一気に跳ね上がる一方で、ローンのラベリングを間違えると審査が急にシビアになります。ここが、加盟店側の腕の見せどころです。

押さえておきたいツボは3つあります。

  • 名目の切り方

    「リフォームローン」の枠で通した方が温度感が柔らかい金融機関もあれば、「太陽光発電システム+蓄電池」として別枠の方が話が早い信販もあります。どの機関がどの名目を好むか、肌感覚でメモを残しておくと武器になります。

  • 金額の割り方

    外構や内装のリフォーム費用を太陽光とまとめるか、分けるかで通りやすさが変わるケースがあります。蓄電池だけを切り出すと渋い金融機関もあるため、「太陽光+蓄電池+付帯工事」を一体の設備として扱える商品を一つは持っておきたいところです。

  • 期間と月々のバランス

    全てを10年返済で組むと月々負担が重く、20年に伸ばしすぎると心理的な抵抗が出ます。目安としては、

    • 太陽光+蓄電池部分は15〜20年
    • 付帯リフォームは10〜15年
      というように、設備寿命と工事内容を意識した「ミックス設計」を検討する価値があります。

「加盟店審査が怖い…」と感じたら、まず見直すべき数字はこの3つ

加盟店審査そのものより、自社のローン運用のクセが見抜かれるポイントがあります。怖がる前に、次の3つの数字を洗い出してください。

  • 1案件あたりの平均単価

    太陽光だけで200万円前後なのか、蓄電池込みで350〜400万円ゾーンが多いのか。単価帯により「強い信販会社」「慎重になる金融機関」が分かれます。

  • 月間の申込件数と否決率

    10件中3件落ちているのか、10件中1件なのか。否決率が高い会社は、商品よりも入力ミス・属性の見立て違いが原因のことが少なくありません。

  • 審査回答までの平均時間

    申し込みから何日後に結果が出ているか。3日以内で返ってくるラインを持っている会社は、キャンセル率が目に見えて低くなります。

この3つをテーブルやグラフにして可視化すると、「銀行一本足で詰まっているのか」「信販への投げ方が悪いのか」が一目で見えるようになります。加盟店審査は、ここを整理した会社ほどスムーズに通りやすく、その後の運用も安定しやすくなります。

信販コーディネートという選択肢:まかせて信販型サービスを太陽光でどう活かすか

「銀行と1社の信販だけで回していると、ある日いきなり“審査落ちの壁”にぶつかる」——現場で長くローン設計をしている私の視点で言いますと、そこから一気に空気を変えてくれるのが、信販コーディネート(信販おまかせ窓口)です。

自社で全部やるか、“信販おまかせ窓口”を使うかの分かれ目

加盟店として自前で信販を揃えるパターンと、コーディネーター経由でまとめて導入するパターンには、明確な向き不向きがあります。

観点 自社で個別契約 信販コーディネート利用
必要な売上実績・資本金 高めを求められがち 小規模・新設でも通りやすい設計が多い
契約・手続きの手間 信販ごとにバラバラ 窓口1本で共有ルール
商品ラインナップ 会社ごとのクセを自力で把握 属性×単価で最適を提案してもらえる

目安として、次のどれかに当てはまる会社は、おまかせ窓口を検討するゾーンに入っています。

  • 年間太陽光・蓄電池の申込が「月数件〜20件」レベル

  • 設立3年未満、決算にブレが大きい

  • 銀行リフォームローンとJA頼みで、否決率が3割を超えている

小規模販売店が信販コーディネートを入れると、現場の何が一気にラクになるのか

小さな太陽光販売店や地方工務店がコーディネートを入れると、一番変わるのは「現場の疲れ方」です。

  • 営業

    • 「この属性ならどのローンが通りやすいか」を、その場で選べる
    • 金利説明より「月々いくら+光熱費削減」の話に集中できる
  • 事務・経理

    • 住所表記や勤務先の入力ルールが統一され、入力ミス起因の審査落ちが激減
    • 審査状況の確認窓口が一本化され、電話とメールのたらい回しから解放される
  • 経営

    • 「金利」「審査スピード」「否決率」を横並びで比較し、成約率ベースでローンを選べる
    • 自社の売上実績をあまり見られないスキームなら、新規事業でも攻めやすい

太陽光ローン加盟店の現場では、金利差0.3%よりも、審査回答の半日差が売上に直結します。コーディネーター経由で「早い窓口」「柔軟な窓口」を組み合わせられると、キャンセルや他社流出のストレスが一段下がります。

太陽光専用じゃない“高額役務ローン”を、ソーラー案件にスマート転用する発想術

ポイントは、太陽光を「モノ+工事+役務をまとめた高額サービス」として設計し直すことです。いわゆる高額役務ローンを使えば、次のような組み立てがしやすくなります。

  • 太陽光パネル+パワコン+蓄電池+屋根補修+電気工事を「リフォーム一式」として申請

  • 発電システム単体では渋い金融機関でも、「住宅リフォームローン」としてなら通りやすくなるケース

  • 「初期費用0円+月々返済」を前提に、光熱費削減との収支シミュレーションをセットで提示

高額役務ローンを上手く転用している加盟店は、つぎの3点を徹底しています。

  1. 商品名目のラベリングを工事実態と合わせて設計
  2. 月々返済額と電気代・売電収入を1枚の表で見せ、「手残り(財布に残るお金)」を説明
  3. 故障・設備トラブル時の保証や保険の有無を、契約前に必ず言語化

まかせて信販のように、高額商品・役務向け分割決済を提供し、最長96回払い・個人の与信を使うスキームを公表しているプレイヤーも存在します。太陽光専用ローンにこだわらず、「高額役務×分割」の器をどう使い回すかを発想できる加盟店ほど、属性の幅広いお客様を取りこぼさず拾えているのが現場の感覚です。

収支シミュレーションで“月々いくらなら買えるか”をデザインする

「太陽光ローンを売る会社」から「月々の財布を一緒に設計する会社」に変わった瞬間、成約率と紹介が一気に伸びます。ここをサボる加盟店ほど、金利だけで比較されて負けていきます。

「光熱費削減+発電収入−月々返済額」で見る、太陽光ローンのホントの実力

太陽光・蓄電池は「支出」だけで見せると高い買い物ですが、「電気代という固定費の置き換え」として見せると一気に現実的になります。私の視点で言いますと、ここを数値化できている加盟店はまだ少数派です。

収支の基本フレームはシンプルです。

  • 光熱費削減額(電気代・基本料金の削減)

  • 発電収入(売電・余剰電力活用)

  • 月々返済額(ローン返済+保険料等)

この3つを毎月のキャッシュフローで並べて見せます。

見せ方の軸 悪い例(NG) 良い例(OK)
説明の順番 「総額○○万円です」 「今の電気代が月○円 → 太陽光導入後は月○円+返済○円」
強調ポイント 金利だけ 月々の手残り・将来の電気代リスク軽減
比較対象 他社ローン商品 今の生活費・光熱費との比較

営業トークでは「太陽光ローン」ではなく「光熱費シミュレーション」という言葉を前に出した方が、お客様の防衛本能が下がりやすくなります。

返済期間を伸ばして“月々安く”は本当に得?長期と短期の境界線を引いてみる

加盟店側が迷いやすいのが返済期間の設定です。月々の負担を下げるために20年ローンを提案した結果、「長すぎて怖い」と言われて失注するパターンは典型です。

返済期間は心理ライン設備寿命の両方で考えると整理しやすくなります。

返済期間 メリット デメリット 向きやすい層
10年前後(短期) 支払総額が少ない / 早く終わる安心感 月々返済が高め 収入に余裕がある40代・50代
15年前後(中期) 月々と総額のバランスが良い 説明がやや複雑 標準的な会社員世帯
20年以上(長期) 月々がかなり軽くなる 設備寿命とのズレ・心理的抵抗 若年層・電気代が極端に高い家

ポイントは「最初から長期1択にしない」ことです。

  • 10年・15年・20年の3本を並べてシミュレーション

  • 光熱費削減と発電収入をそれぞれの期間に当てはめて比較

  • お客様に「自分で選んだ感覚」を持ってもらう

このプロセスを踏むと、金利や変動金利・固定金利の細かな差よりも、「背伸びしないライン」が自然と見えてきます。

故障・設備トラブル・休止リスクまで含めた“リアルなシミュレーション”の考え方

現場でよくあるのが、「理想値だけでシミュレーションして、想定外が起きた途端にクレーム化」というパターンです。加盟店としては悪気はないのに信頼を削る数字の見せ方になっているケースが多いです。

最低限、次の3点はシミュレーションに織り込んでおきたいところです。

  • 発電システムの出力低下(経年劣化)

  • 故障や設備トラブル時の休止期間

  • メンテナンス費用や保険料の発生

  • ベースシナリオ:カタログ値から数%落とした現実的な発電量

  • セーフティシナリオ:発電量をさらに抑え、年1回程度の休止を想定

  • ワーストシナリオ:長期休止・高額修理が入った場合のキャッシュフロー

この3段階を1枚の比較表にして、「このラインを下回るときは保険や保証でカバーされます」と説明できると、お客様は「リスクを理解したうえで契約した」という納得感を持ちやすくなります。

太陽光ローン加盟店が本当に差をつけられるのは、金利よりもシミュレーションの解像度です。収支シミュレーションを「売るための数字」から「一緒に家計を設計するツール」に変えた瞬間、紹介とリピートが積み上がっていきます。

今日からチェックできる:太陽光ローン加盟店のセルフ診断リスト

「パネルは売れているのに、なぜか通帳が太らない」。その原因の多くは、発電システムでも価格でもなく、ローンラインナップの設計ミスにあります。ここからは、現場を回り続けて見えてきた「太陽光ローン加盟店の健康診断項目」をまとめます。

「金利・審査・スピード」…自社ローンラインナップを棚卸しする7つの質問

まずは、自社のローンが“戦える布陣”かを7問でチェックします。

  1. メインのローンは「銀行・信用金庫・JA・信販」のどこか1系統に偏っていないか
  2. 金利しか説明しておらず、「審査スピード」「否決率」の数字を社内で把握しているか
  3. 審査に落ちた案件を「なぜ落ちたか」まで振り返る仕組みがあるか
  4. 300万円未満と300万円以上で、出すローン先を切り替えるルールがあるか
  5. 年収帯(400万円未満・400〜700万円・700万円超)で、ローンの出し分けをしているか
  6. 事務・経理担当が「住所・勤務先・収入合算」の入力チェックリストを持っているか
  7. 申し込みから審査回答までの平均時間を、金融機関ごとに記録しているか

1〜2個しか「はい」がない場合、銀行一本足打法と同じくらいリスクが高い状態です。

チェック項目 把握している情報 影響するKPI
金利 実質年率・保証料の有無 受注単価・成約率
審査スピード 平均回答時間 失注率・キャンセル
否決率 申込件数に対する否決件数 売上・現場疲弊度

金利0.5%の差よりも、「審査3日遅れ」で他社に流れる損失の方が、年間売上でははるかに大きくなりがちです。

取りこぼしを減らすための“第二候補ローン”のスマートな作り方

「通らなかったらその場で詰み」の体制から、「第二候補が自然に出てくる」体制に変えると、加盟店の空気が一変します。

  • ステップ1:属性で“振り分けの軸”を決める

    • 年収帯(例:〜400万/400〜700万/700万〜)
    • 年齢帯(例:〜39歳/40〜59歳/60歳〜)
    • 借入状況(住宅ローンあり/なし)
  • ステップ2:第二候補ローンのルールを書面化

    • 「銀行否決→信販Aへ」「信販A否決→信販Bの高額役務ローンへ」
    • 「リフォームローン否決→太陽光専用ローン+自己資金一部」など、分岐を紙で見える化
  • ステップ3:事務担当が“自動で回せるフロー”に落とす

    営業の判断だけに任せず、申込書と一緒に「次の一手」が見えるフローを作ると、審査落ち後の立て直しが早くなります。

メインローン 第二候補ローンの例 向きやすい案件
地元信用金庫リフォームローン 信販系ソーラーローン 高額ソーラー+蓄電池
信販A(ソーラー専用) 高額役務ローン 屋根補修+太陽光+リフォーム
JAソーラー 銀行リフォームローン 農地以外の住宅リフォーム込み

「第二候補」を明文化しておくと、否決時の「その場でお客様と一緒にリカバリー案を設計できる」ようになり、キャンセル率が目に見えて下がります。

制度変更・補助金・金融動向…“ローン情報のアップデート習慣”をどう仕組み化するか

太陽光ローンは、金融機関の方針・自治体の補助金・国の政策で、半年単位で“通りやすさ”が変わります。ここを追いかける習慣がない加盟店は、気付かないうちに不利な条件で戦ってしまいます。

  • 情報ソースを3つに固定する

    • 金融機関・信販会社からの公式案内(メール・資料)
    • 自治体サイトの太陽光・蓄電池・リフォーム補助金ページ
    • 太陽光・リフォーム関連の業界メディア
  • 毎月1回、15分の「ローンミーティング」を固定

    • 新しい補助金・制度変更の有無
    • 金利・審査基準の変更情報
    • 現場から上がった「最近この銀行が渋い」などの声を共有
  • 社内シートを“1枚もの”に集約

    各ローンの金利レンジ、期間(最長96回など)、担保・保証人の有無、審査スピードを1枚に整理すると、新人営業でもすぐ比較できるようになります。

私の視点で言いますと、「ローン情報のアップデートを“人の記憶”に頼っている会社」と「シートと定例で仕組み化している会社」では、1年後の売上も現場の疲弊度もまるで違います。今日の15分が、来年の売上と社員の笑顔を決める、と割り切って仕組みを作るのが近道です。

執筆者紹介

高額商材・役務の分割決済導入支援を主要領域とする「まかせて信販」編集部です。複数の信販会社と連携し、最長96回払い・エンドユーザー個人与信を活用したスキームで、小規模・新設事業者でも導入しやすいローン環境づくりを支援してきました。本記事では、太陽光・蓄電池・リフォーム事業者向けに、銀行・信販・公的融資をどう組み合わせれば否決率と事務負担を抑えられるかを、信販加盟店サポートで蓄積してきた一般化可能な知見として整理しています。