中小企業診断士の独立で収入3割スタートから逆転する支払い設計術と営業戦略

中小企業診断士として独立した瞬間から、あなたの資産は静かに目減りし始めます。理由は「実力不足」ではなく、収入カーブ・退職と開業のタイミング・営業チャネル・支払い設計という4点を、誰も体系的に教えてくれないからです。資格スクールの特集や合格体験記は、この構造的欠陥に触れません。その結果、多くの診断士が「会社員時代の3割の収入」で数年を消耗し、公的案件と補助金だけに縛られた不安定な働き方から抜け出せずにいます。

この記事は、「中小企業診断士 独立」で検索している、40代・家族持ちの会社員や、すでに独立済みだが収入が伸びない診断士に向けた実務マニュアルです。一般論の「食える・食えない」ではなく、独立1〜4年目の収入レンジ、行政・支援機構経由の仕事の限界、公的案件一本足のリスク、クラウドソーシングの割に合わなさを、実際の事例ベースで解体します。

ただし、ここで止まりません。多くの診断士が見落としているのが、高額コンサルティングや研修の「価格」ではなく「支払いの設計」です。中小企業の経営者は、総額ではなく月次のキャッシュフローで判断します。にもかかわらず、ほとんどの診断士は料金表の「数字」だけをいじり、値引きや単発案件に逃げてしまう。この記事では、信販や分割決済を含む支払い設計を軸に、総額100万円クラスのサービスを「中小企業が意思決定しやすい形」に組み替え、営業が得意でなくても売上と手元資金を積み上げる方法を具体化します。

退職宣言の出し方を誤って雇用保険を取り逃す、開業届と社会保険・税金の段取りを間違えてキャッシュアウトを早めてしまう、といった行政・タックスまわりの落とし穴も、実際の失敗例から整理します。公的機関・補助金・民間コンサル・講師・執筆といった活動ポートフォリオをどう組み合わせれば、「独立3年で未来が読める収入」と「自分の専門分野を軸にしたキャリア」が手に入るのかも、ジャーナル形式で可視化します。

この記事を読み進めれば、営業が苦手でも、公的案件と受験校の講師だけに依存せずに、支払い設計と営業戦略の組み合わせで収入3割スタートから逆転する道筋が手に入ります。逆に言えば、ここに書かれていることを知らないまま退職や開業を決めることは、数百万円単位の機会損失を自ら選ぶのに近い行為です。

この記事全体のロードマップは、次のようになります。

セクション 読者が手にする具体的な武器(実利) 解決される本質的な課題
構成の前半(収入ジャーナル・退職と開業・仕事の罠) 独立1〜4年目の現実的な収入レンジ、公的案件と民間案件のバランス、退職・開業の最適タイミングと行政手続きの実務、クラウドソーシングや紹介営業の割に合う・合わないの判断軸 「中小企業診断士の資格を取れば何とかなる」という漠然とした期待から脱し、自分の家計とキャリアにとって許容できる独立シナリオを具体的に描けない状態
構成の後半(支払い設計・信販・キャリア設計・Q&A) 高額コンサルティングを分割・サブスクで通しやすくする支払い設計、信販ルートの使い方、月次の固定収入と活動ポートフォリオの設計図、失敗事例から学ぶチェックリストと提案テンプレ 公的案件一本足と値引き営業から抜け出せず、単価の頭打ちと将来不安を抱えたまま働き続ける状況から、「手元に残る現金」と「専門性」を同時に積み上げる働き方への転換

ここから先は、資格や試験勉強の話ではありません。中小企業と向き合う実務家として、あなた自身の事業と収入をどう設計し直すかの話です。続きを読み進めて、あなたの独立プランを「合格体験記」ではなく、「現金が残るビジネス」に変えてください。

  1. 「中小企業診断士で独立したら食えるのか?」日本の現場データから見えるリアル収入ジャーナル
    1. 独立1〜4年目の収入カーブ:会社員「10」に戻るまで何年かかるのか
    2. 中小企業からの仕事はどう生まれる?公的・民間・講師・執筆の活動ポートフォリオ
    3. 試験校の特集記事が語らない、“足の裏の米粒”と言われる本当の理由
    4. Twitterや公式プロフィールに載らない「平日の過ごし方」と時間の財産化
  2. 退職と開業のタイミングを間違えると損をする──雇用保険・行政手続きの落とし穴
    1. 「退職宣言」の出し方をミスして雇用保険を取り逃した実例と、診断士受験生のススメ
    2. 開業届・社会保険・タックス(税金)の仕方を、独立前3か月〜後3か月でどう組み立てるか
    3. 行政・支援機構の手続きで、独立前後に“やること・やらなくていいこと”の仕分け
    4. 家族と会社への宣言はいつする?人事担当の視野と自分の将来ビジョンのすり合わせ方
  3. 「営業が苦手だから公的案件だけ」では危険?中小企業診断士がハマる仕事の罠
    1. クラウドソーシング・紹介・研究会…どの営業チャネルが“実は割に合わない”のか
    2. 公的支援機構・行政案件のメリットと、「担当者の異動一発」で受注が消える構造リスク
    3. 受験仲間・同期コミュニティ頼みの営業が頭打ちになる3つのパターン
    4. 相談者とのLINE風やり取りで見る、「ありがちな営業相談」と現場での回答例
  4. 高額コンサル・研修が売れないのは「価格」が原因ではない──支払い設計というプロフェッション
    1. 「1日30万円の研修」がNGで「月3万円×12ヶ月」は通る、中小企業の心理と経営視点
    2. 料金表の作り方より「支払いの見せ方」が大事になるロジック
    3. 分割・サブスク・成果報酬…中小企業が一番意思決定しやすいコンサルティングの形
    4. 他社がやりがちな「値引きでしか売れない」営業と、支払い設計で単価を死守する方法
  5. 分割決済・信販をどう使うか──中小企業向けコンサルティングINFORMATIONの裏側
    1. 小さな診断士事務所でも使える?信販・分割決済の仕組みを“企業側視点”で解体
    2. 他社信販3社が否決した300万円案件が通ったケースに見る、ルート選びの現実
    3. 売上180%アップ事例を診断士ビジネスに転写する:「総額100万円」→「月額◯万円」のビフォーアフター
    4. 審査1〜3営業日・最短当日…契約スケジュールとキャッシュフローをどう組み立てるか
  6. 「公的案件一本足」で将来は大丈夫?中小企業診断士のキャリアと視野の広げ方
    1. 公的案件・補助金支援・民間コンサルの収入バランスを“ジャーナル的”に可視化
    2. 行政・支援機構の仕事に寄せすぎたときに起こる3つのリスク
    3. 民間企業から“人事・マーケ・DX担当の外部パートナー”として指名されるスキル設計
    4. 起業支援・人事制度・財産承継…専門分野を掛け合わせたキャリアの作り方
  7. 独立3年で「未来が読める」収入と活動ポートフォリオのススメ
    1. 月次の固定収入をどう作るか:顧問・サブスク・オンライン参加コミュニティの設計
    2. 一発モノの補助金・単発研修に依存しない“ジャーナル的”売上管理
    3. キャリアとビジョンを年1回見直す:受験時代の勉強計画をビジネスに転用する
    4. 中小企業と伴走し続けるための「自分の財産(スキル・実績)の棚卸しシート」
  8. 「失敗例」から学ぶファンタスティックな独立回避術Q&A(LINE/メール再現付き)
    1. よくある相談1:収入が会社員時代の3割で止まっている…何からテコ入れすべき?
      1. └ LINE風やり取り
    2. よくある相談2:高額のコンサル提案が毎回“高い”と言われて通らない
      1. └ メール風やり取りテンプレ
    3. よくある相談3:退職を宣言したあとに、雇用保険を取り逃したことに気づいた
      1. └ 次に同じことが起きないためのチェックリスト
    4. よくある相談4:クラウドソーシングで炎上しかけた案件を、どう着地させるか
      1. └ 実務プロセスベースの着地ステップ
  9. 執筆者紹介

「中小企業診断士で独立したら食えるのか?」日本の現場データから見えるリアル収入ジャーナル

「独立したら年収アップ」「時間も自由」──そう聞いてワクワクしつつも、頭の片隅でよぎるのはただ1つ、「本当に食えるのか」。ここでは、試験校のパンフには絶対に載らない“財布レベル”のリアルを、現場の感覚で切り出していく。

独立1〜4年目の収入カーブ:会社員「10」に戻るまで何年かかるのか

公開されている独立診断士の体験談をざっくり平均すると、会社員時代の手取りを「10」としたとき、多くのケースは次のレンジに収まっている。

年数 収入レンジ(会社員=10) 主な内訳のイメージ
1年目 3前後 公的案件、受験校講師、知人紹介のスポット
2年目 5前後 公的+講師+補助金支援が増え始める
3年目 7前後 民間顧問・研修が少しずつ定着
4年目〜 10前後 ポートフォリオが安定、単価も調整可能

ポイントは、「能力」よりも「営業と支払い設計をいつから設計したか」でカーブが変わること。営業が苦手で、公的案件と受験校だけに頼ると、3年目で5〜6あたりで頭打ちになるパターンが目立つ。

中小企業からの仕事はどう生まれる?公的・民間・講師・執筆の活動ポートフォリオ

独立1〜3年目の診断士のポートフォリオは、感覚ではなく“仕組み”として組んだ方がいい。ざっくり分けると次の4本柱になる。

  • 公的支援機構・行政経由(窓口相談、派遣事業など)

  • 民間コンサル・顧問(経営改善、人事制度、WEB・DX支援)

  • 講師・研修(金融機関、商工会議所、企業研修)

  • 執筆・WEBコンテンツ(コラム、メルマガ、監修)

これを「どの比率で持つか」で、あなたのキャッシュフローの安定度が決まる。公的に7割寄せると心理的安全性は高いが、単価の頭打ちと人事異動リスクが一気に増える。逆に、民間顧問を3〜4社でも持てれば、月のベース収入が立ち、補助金・研修は“攻めのオプション”に変わる。

試験校の特集記事が語らない、“足の裏の米粒”と言われる本当の理由

「診断士は足の裏の米粒」と揶揄されるとき、本当に言いたいのは「資格を取っても、そのままではお金にならない」という現場の実感だ。

試験校の合格体験談がほぼ触れないポイントは次の3つ。

  • 合格後2〜3年は、資格より“営業設計”が収入を決める

  • 公的案件だけでは、単価もキャリアの幅も伸びにくい構造がある

  • 高額案件は「価格」ではなく「支払いの見せ方」で9割決まるケースが多い

「勉強→合格→独立すれば食える」という一本道ストーリーは、現場の診断士から見るとかなり危うい。むしろ、「勉強で得た経営知識を、どう営業と支払い設計に翻訳するか」が勝負どころになる。

Twitterや公式プロフィールに載らない「平日の過ごし方」と時間の財産化

独立後の平日をどう使うかは、収入カーブと直結する。診断士の1日の動きは、大雑把に分けると次の3パターンに分かれる。

  • 目先の案件消化型:公的窓口、補助金支援、レポート作成で1日が終わる

  • 待ち受け型:メール待ち、クラウドソーシングの提案、研究会参加で時間が溶ける

  • 資産化型:営業導線の整備、料金・支払い設計の見直し、専門分野のコンテンツ化

クラウドソーシング案件が、要件定義の甘さから炎上しやすく「メインの営業チャネルには向かない」と結論づけられるのは、有望な平日を“他人の仕様変更”に奪われるからだ。

40代で家族持ち、会社員の収入10を背負って独立を考えるなら、平日の半分は「資産化型」に振る設計が欲しい。具体的には、料金表だけでなく「月額◯万円なら、どんな支払い設計にできるか」を紙に落とし込む。この“支払い設計の台本”があるかどうかで、3年後の手残り額がまるで違ってくる。

退職と開業のタイミングを間違えると損をする──雇用保険・行政手続きの落とし穴

「会社を辞める日」と「診断士として開業する日」を、ただのカレンダー上のイベントとして決めてしまうと、数十万円単位の“手残り”を捨てることになる。ここは感情ではなく、制度とキャッシュフローで冷静に組み立てていくゾーンだ。

「退職宣言」の出し方をミスして雇用保険を取り逃した実例と、診断士受験生のススメ

雇用保険は、独立準備中の診断士にとって「最後の安全ネット」。ところが、退職宣言の順番を間違えただけで全額取り逃がすケースが現場では珍しくない。

典型パターンはこれだ。

  • 会社に「独立してコンサル開業します」と堂々宣言

  • 退職理由が「自己都合・起業」と処理される

  • ハローワークで「すぐ事業開始=求職の意思なし」と判断され、給付対象外

特に40代・家族持ちの受験生は、生活費のクッションとして雇用保険を想定していることが多い。ところが、退職願と同時に「開業届」を出してしまい、結果として「求職活動の実態がない」と見なされる例もある。

ポイントは、退職と開業を次のように分離して設計することだ。

  • 退職時点では「一旦離職し、今後のキャリアを検討」と伝える

  • 失業給付の受給要件と待機期間を把握したうえで開業時期を決める

  • ハローワークの窓口で「開業予定」の扱いを事前に確認しておく

診断士試験に合格した段階から、社労士のセミナーや行政の相談窓口で「退職理由の書き方」「起業予定者の失業給付」について情報を押さえておくと、数カ月分の生活費を守りやすくなる。

開業届・社会保険・タックス(税金)の仕方を、独立前3か月〜後3か月でどう組み立てるか

退職と同じくらい重要なのが、「いつ開業届を出すか」「いつ国保・国民年金に切り替えるか」というキャッシュフローの線引きだ。独立前後6カ月は、カレンダーではなく“お金の動き”で設計する。

独立前後6カ月のざっくりタイムラインを整理すると、イメージがつかみやすい。

開業・社会保険・税金のざっくり設計イメージ

時期 やることの軸 現場での勘所
独立前3〜1カ月 退職日と有休消化の設計 退職日を月末に寄せると社会保険の負担が読める
退職〜1カ月後 雇用保険の手続き 開業届はこのタイミングと“ずらす”ことを検討
独立後1〜3カ月 開業届・税務署・年金・国保 売上発生の見込みとセットで時期を決める

税金まわりで意識したいのは、次の3点だ。

  • 開業日を1月と12月のどちらに置くかで、その年の所得計算が変わる

  • 青色申告承認申請書の提出期限(開業日から2カ月以内)を逃すと、節税余地が大きく減る

  • 売上ゼロの月でも、帳簿付けと経費の管理はスタートしておく

「とりあえず開業届」というノリではなく、「売上が3〜5出始めるタイミングに合わせて、税金と社会保険の負担をどうデザインするか」という経営者目線で決めていくとブレない。

行政・支援機構の手続きで、独立前後に“やること・やらなくていいこと”の仕分け

独立直後の診断士は、行政・支援機構・金融機関の情報に一気にさらされる。「全部やろう」とすると、肝心の営業・商品設計の時間が溶けていく。

独立1年目で混同されやすい“やること・やらなくていいこと”を仕分けすると、こうなる。

独立前後での行政・支援機構タスクの仕分け

区分 早めにやると得なこと 焦らなくていいこと
行政手続き 開業届、青色申告承認申請、住民税の支払方法変更 補助金申請の実務受託登録(案件が具体化してからでよい)
支援機構 地元の商工会・支援機構への挨拶と情報収集 すべての登録専門家制度への片っ端からの応募
金融機関 メインバンクの事業口座開設、カードの上限確認 診断士登録前の融資相談(事業計画が固まってからで十分)

大事なのは、「登録や手続きに時間を使いすぎて、売上1〜3を作る行動が後ろ倒しにならないか」という視点だ。支援機構の説明会は月に何本もあるが、すべて参加する必要はない。ターゲットとする中小企業の業種・規模に強い組織を1〜2つに絞り、そこに深く関わっていく方が診断士としての活動ポートフォリオが組みやすい。

家族と会社への宣言はいつする?人事担当の視野と自分の将来ビジョンのすり合わせ方

40代・家族持ちの会社員が「診断士として独立」を口にした瞬間、家族も会社もそれぞれの計算を始める。ここで感情のぶつけ合いになると、制度面での最適解が取りづらくなる。

タイミングの目安を、現場感覚で整理すると次の通り。

  • 家族への宣言:一次試験合格〜二次試験合格のどこかで、「取れるリスクの上限」を一緒に決める

  • 会社への宣言:独立の意思が固まり、退職日・有休消化・後任引き継ぎのプランが描けてから

  • 人事との対話:感情論ではなく、「退職日」「社会保険の切り替え」「競業避止義務」の3点を冷静に確認

人事担当は、個人の夢よりも「会社のリスク」と「手続きの正確さ」を見ている。ここに診断士としての経営知識をフル活用し、自分の退職・開業を“1つの事業再編プロジェクト”として設計できるかどうかで、その後のコンサルティング業に対する信頼感も変わってくる。

「営業が苦手だから公的案件だけ」では危険?中小企業診断士がハマる仕事の罠

独立1〜3年目で「会社員時代の3割収入で頭打ち」になる診断士は、仕事の中身より“入り口の選び方”でほぼ結果が決まっている。資格サイトがあまり触れない、営業チャネルごとのリアルを分解していく。

クラウドソーシング・紹介・研究会…どの営業チャネルが“実は割に合わない”のか

クラウドソーシングは、診断士の知的労働と相性が悪い。原因は要件定義の崩壊だ。

  • 依頼側が「何をしてほしいか」を言語化できていない

  • 診断士側が「どこまでをやるか」を線引きしづらい

  • 単価が低いのに、やり直し要求が増えやすい

結果、「最初は順調→チャットで要件が増殖→時給換算すると悲惨」というパターンになりやすい。一次情報ベースでも、クラウドソーシングをメインにした人で、会社員時代レベルまで押し上げた事例はほぼ見当たらない。

代表的チャネルを、“割に合う/合わない”軸で見るとこうなる。

チャネル 初速 単価 コントロール度 割に合うか
クラウドソーシング 早い 低い 低い △〜×
診断士仲間からの紹介 低い
研究会・勉強会 遅い 中〜高
直接営業(中小企業) 遅い 高い 高い
公的支援機構ルート 低い ○(ただし後述リスク)

「営業が苦手だから、顔の広い同期に紹介を頼む」「クラウドソーシングで“軽めの仕事”から」は、一見安全だが、“自分で案件条件を設計できない”状態に固定されてしまうのが本質的な問題だ。

公的支援機構・行政案件のメリットと、「担当者の異動一発」で受注が消える構造リスク

公的案件は、たしかに心理的にはラクだ。

  • 公募に通れば、こちらから値引きを迫られにくい

  • 報酬は公費なので、未払いリスクはほぼゼロ

  • 「中小企業診断士」「行政」「支援機構」といった肩書きが揃い、家族にも説明しやすい

一方で、現場でよく起きているのは次の構造だ。

  • 窓口となる担当者が人事異動した瞬間、案件が蒸発

  • 組織の規定で単価の上限が決まっており、何年やっても1日○万円から上がらない

  • 業務内容が「相談窓口」「記録作成」に寄り、自分の専門分野を深掘りしづらい

公的案件に寄りすぎると、売上構造はこうなりやすい。

年数 収入レンジ(会社員=10換算) 公的比率 民間比率 リスク
独立1年目 3 80% 20% 単価・テーマを選べない
2年目 5 70% 30% 担当者異動で一気に減収
3年目 7 60% 40% 民間を育てないと10に届かない

「公的だけで生活はできているが、会社員時代の10に戻らない」という声の裏側には、この構造が横たわっている。

受験仲間・同期コミュニティ頼みの営業が頭打ちになる3つのパターン

研究会、勉強会、オンラインコミュニティ。診断士資格を取った直後は、人脈バブルが起きる。ところが、3年目には次のような“伸び悩みパターン”が露出する。

  1. 同じ顧客を奪い合う問題

    • 同じ地域・同じ支援機構・同じ補助金案件に複数診断士が殺到
    • 「誰がやってもいい仕事」ばかりになり、単価競争に巻き込まれる
  2. 紹介の“立場の弱さ”問題

    • 紹介してくれた同期の顔を立てるため、値下げや条件飲み込みがち
    • クライアントよりも、紹介者を優先してしまい、長期的な関係を作りにくい
  3. スキルが“仲間向けプレゼン専用”になる問題

    • 研究会の発表資料はやたら綺麗だが、社長の財布に届く言葉になっていない
    • 「試験の延長」のような資料で、経営者がピンとこない

同期コミュニティは心のセーフティネットとして重要だが、「売上のメインエンジン」にしてしまうと、3年目以降の伸びしろを自ら潰すことになる。

相談者とのLINE風やり取りで見る、「ありがちな営業相談」と現場での回答例

営業が苦手な診断士からの相談は、パターンが決まっている。典型的なやり取りをLINE風に再現する。

診断士A
「独立2年目ですが、売上が会社員時代の3割くらいで止まっています。
公的案件と受験校講師で手一杯で、民間企業への営業に手が回りません…」

コンサル側
「今の案件のチャネル別に、ざっくりでいいので割り振ってみてください。
公的・受験校・紹介・自分発信の4つです。」

診断士A
「公的60%、受験校25%、紹介15%、自分発信はほぼゼロです…」

コンサル側
「このポートフォリオだと、誰かに選ばれる力ではなく、
“枠に呼ばれる力”しか鍛えられていません。
まず、1社でいいので『直接営業した民間企業』を作りましょう。」

診断士A
「でも、営業トークが苦手で…」

コンサル側
「トークより設計です。
高額コンサルを“総額100万円です”と出すのではなく、
“月額〇万円×12ヶ月”に分解して提示する。
支払い設計を変えると、断られ方が変わります。
その設計図を一緒に作りましょう。」

このように、「営業が苦手」という言葉の中身は、ほとんどが“支払い設計”と“チャネル設計”の不在だ。トークスキルやコミュ力の問題ではない。ここを履き違えると、いつまでも公的案件にしがみつき、収入カーブが3割〜5割で寝たままになる。

高額コンサル・研修が売れないのは「価格」が原因ではない──支払い設計というプロフェッション

独立1〜3年目の診断士が高額コンサルを提案すると、内容以前に「高いですね」で終了する。ここでやるべきは値引きではなく、支払い設計を組み替えることだ。中小企業のキャッシュフローと心理を押さえれば、同じ総額でも通り方がまるで変わる。

「1日30万円の研修」がNGで「月3万円×12ヶ月」は通る、中小企業の心理と経営視点

中小企業の経営者は「総額」ではなく「今月の財布」で意思決定している。1日30万円は会議室が静まり返るが、「月3万円×12ヶ月」の研修伴走パックだと、毎月の携帯代レベルまで心理負担が落ちる。

中小企業の視点をざっくり整理すると下記の通り。

経営者が見るポイント 単発30万円研修 月3万円×12ヶ月
今月のキャッシュ負担 30万円一括 3万円
稟議のハードル 社長+役員 社長のみで決裁
失敗時の心理不安 「一発勝負」 「途中で見直せる」
成果イメージ 点の改善 線の改善・伴走
研修後フォロー 原則なし 毎月報告・相談枠

一次情報として、高額研修を「月額3〜5万円の伴走パック」に切り替えた直後から受注率が一気に上がったという事例は複数ある。内容は同じでも、時間軸を伸ばし月額に分解するだけで、別物として認知されるのがポイントだ。

料金表の作り方より「支払いの見せ方」が大事になるロジック

多くの独立診断士は、料金表の「単価設定」にしか意識を割いていない。現場で効くのは、単価そのものではなく、以下の3点を組み合わせた見せ方の設計だ。

  • 支払いの単位(回数・月額・四半期)

  • 支払いのタイミング(着手金・中間・完了後)

  • 支払いと成果指標をどう結びつけるか

例えば「総額60万円の経営改善コンサル」を、そのまま提示すると跳ね返されやすいが、

  • 着手金10万円

  • 月額5万円×8ヶ月

  • 毎月の売上・粗利レポートレビュー付き

に変えると、社長の頭の中では「60万円の投資」から「毎月5万円の外部パートナー」に書き換わる。ここで効いているのは、金額ではなくリスク認知の再設計だ。

分割・サブスク・成果報酬…中小企業が一番意思決定しやすいコンサルティングの形

診断士ビジネスで組み立てやすい支払い形態は、次の3つに整理できる。

  • 分割型:総額を月次に割る。設備投資感覚ではなく、「経費」として通しやすい。

  • サブスク型:期間を決めず顧問的に継続。月3〜10万円レンジで、相談無制限+スポット支援。

  • 成果連動型:固定+成果報酬。補助金加点支援や売上改善プロジェクトと相性がいい。

Web制作会社で、分割決済導入後に売上が前年比180%になった公開事例がある。これも本質は同じで、「一括支払いのハードルを下げ、月次コストに変換した」だけ。診断士の経営改善パックや人事制度整備も、構造としては同じ設計が可能だ。

他社がやりがちな「値引きでしか売れない」営業と、支払い設計で単価を死守する方法

独立1〜3年目の失敗パターンは、「高い」と言われるたびに値引きで応じてしまうこと。値引きは一度やると基準価格が下がり、次回以降もその単価が標準になる。ここでやるべきは、単価をいじるのではなく「支払い設計のオプション」を出すことだ。

  • 一括支払いプラン(割引はここでのみ)

  • 月額分割プラン(総額はむしろ少し高め)

  • 成果連動プラン(固定は抑えつつ成功報酬を厚めに)

支払い設計の選択肢を3つ用意しておけば、「やめる」か「値切る」かしかなかった商談が、「どの支払い設計にするか」という前向きな比較に変わる。ここを設計できるかどうかが、独立3年目で会社員時代の収入レンジ「10」に近づけるか、それとも「3〜5」で止まるかの分岐点になる。

分割決済・信販をどう使うか──中小企業向けコンサルティングINFORMATIONの裏側

「提案内容は刺さっているのに、『資金繰りが…』で毎回流れる」。独立1〜3年目の診断士が一度は味わうこのモヤモヤは、営業力ではなく支払い設計の欠如が原因になっているケースが多い。ここを攻略すると、高額コンサルや研修が一気に“現実的な選択肢”に変わる。

小さな診断士事務所でも使える?信販・分割決済の仕組みを“企業側視点”で解体

ポイントは「売り手の与信」ではなく買い手の与信を使う仕組みだという点に尽きる。中小企業側から見ると、実態は次のような流れになる。

ステップ 企業側で起きていること 診断士側で起きていること
1 見積 総額にビビる 「高いと言われた」で終了しがち
2 支払い設計提示 月額・分割に置き換えて負担感を確認 信販・分割パターンを複数提示
3 信販審査 自社の与信がチェックされる 申込サポートとスケジュール管理
4 立替払い 信販が一括で診断士へ支払い 診断士は一括入金を受ける
5 企業側返済 企業は毎月少額を返済 継続的に支援を実行

中小企業の経営者が見ているのは「総額100万円」ではなく、毎月の手残り(キャッシュフロー)であり、そこに分割決済はダイレクトに効いてくる。

他社信販3社が否決した300万円案件が通ったケースに見る、ルート選びの現実

公開されている事例では、「300万円の役務案件が大手信販3社で否決→審査基準の違うルートに切り替えたところ2日で可決」というケースがある。ここから読み取れるのは「信販会社ごとに“見ているポイント”が違う」という現実だ。

  • 売上規模よりも、入金遅延歴や税金滞納の有無を重視する会社

  • 代表者個人のクレジットヒストリーを強く見る会社

  • 業種リスク(飲食・建設など)を厳しめに見る会社

診断士として押さえるべきは、「1社落ちたら終わり」と思わないことと、複数ルートをあらかじめ設計しておくことだ。公的案件一本足より、ここまで踏み込んだ決済インフラの設計ができる診断士の方が、民間コンサルの現場では圧倒的に頼りにされる。

売上180%アップ事例を診断士ビジネスに転写する:「総額100万円」→「月額◯万円」のビフォーアフター

Web制作会社が「分割決済導入前後で売上前年比180%」となった公開事例がある。これを診断士ビジネスにそのまま“構造転写”すると、次のような変化が起きる。

before after
総額100万円の経営改善コンサル一括請求 月額4.2万円×24回などの分割設計
「高いからまた今度」で失注 「これなら月次の利益から出せる」で受注
受注ゼロの月が発生 分割案件が積み上がり、ベース売上が安定
値引き交渉に毎回巻き込まれる 単価は維持しつつ支払い方法だけ柔軟に変更

ポイントは、値引きではなく“時間軸”をいじること。会社員時代の収入を10とした場合、独立1年目は3程度に落ち込むレンジ感が一次情報として出ているが、この谷を越える鍵が「ストック化された分割売上」になる。

審査1〜3営業日・最短当日…契約スケジュールとキャッシュフローをどう組み立てるか

信販・分割を導入するときに、独立直後の診断士が見落としがちなのが時間の設計だ。ざっくりした標準タイムラインは以下の通り。

  • 初回面談・提案:0日目

  • 支払い設計のすり合わせ:1〜3日目

  • 信販申込・審査:1〜3営業日(最短当日可決もあり)

  • 契約締結・着手金入金:審査通過後すぐ

  • 信販から診断士への立替払い:数営業日後

このタイムラインを前提に、診断士側のキャッシュフローを逆算しておくと、独立1〜3年目でも「手元資金が尽きるリスク」をかなり抑えられる。

【診断士側で決めておくべき3点】

  • 月に何件の分割案件があれば、会社員時代の収入「10」にいつ戻せるか

  • 公的案件の入金サイクル(2〜3カ月後が多い)とのバランス

  • 売掛金と信販立替金の比率(回収リスクをどこまで下げるか)

営業が苦手でも、「支払い設計と決済インフラ」を武器にすれば、独立診断士としての価値提案は一段上のステージに跳ね上がる。

「公的案件一本足」で将来は大丈夫?中小企業診断士のキャリアと視野の広げ方

「とりあえず公的案件を取れれば安泰」
独立1〜3年目の診断士が、この甘い幻想にハマった瞬間から、収入カーブは静かに頭打ちします。

会社員時代の収入を10とすると、独立1年目3、2年目5、3年目7あたりで伸びが止まる人の多くが、公的支援機構と補助金支援だけで仕事を組み立てています。ここをどう崩し、民間コンサルを混ぜていくかが、4年目以降に「10を超えるか」「7で固まるか」の分かれ目です。

公的案件・補助金支援・民間コンサルの収入バランスを“ジャーナル的”に可視化

独立診断士の現場でよく見る「収入源の組み合わせ」を、1〜3年目レンジで整理するとこうなります。

収入源 特徴 1〜3年目の典型比率 収入の伸びしろ
公的案件(支援機構・商工会など) 単価は中〜低、心理的安全性が高い 50〜70% 単価・量ともに頭打ちしやすい
補助金支援(申請書作成など) 繁忙期偏在、成果報酬も混ざりブレ大きい 20〜40% 競合増加で単価下落傾向
民間コンサル・顧問 単価高め、継続すれば固定収入になる 0〜20% 設計次第で大きく伸ばせる
講師・執筆・試験校講師 ブランドにはなるが時給はまちまち 10〜30% 「飾り」になりやすい

ここで重要なのは「どれが良い・悪い」ではなく、ジャーナル(家計簿のような収支一覧)で見たとき、公的と補助金に7〜8割寄っている状態だと、会社員10にはまず戻らないという実務感覚です。

毎月の売上メモに、下のフォーマットで色を付けておくと、自分の偏りが一発で見えます。

  • 公的・行政系 → 青

  • 補助金支援 → 黄

  • 民間コンサル・顧問 → 赤

  • 講師・執筆 → 緑

カレンダーが青と黄だらけなら、キャリアの危険信号がすでに点灯しています。

行政・支援機構の仕事に寄せすぎたときに起こる3つのリスク

行政・支援機構の仕事は、スタートダッシュには最適です。ただし、そこに腰を据えすぎると、次の3つのリスクが一気に噴き出します。

  1. 担当者の人事異動一発で案件が消える

    • 支援機構側の担当が替わった瞬間、「毎年当たり前に来ていた」仕事がゼロになる事例は珍しくありません。
    • 依存度が高いほど、収入カーブが翌年いきなり「7→3」に落ちます。
  2. 単価の天井が低い構造から抜け出せない

    • 日額や案件単価に上限が決まっており、そこからの値上げ交渉はほぼ不可能。
    • 努力しても「量をこなすしかない」ため、平日が青色(公的案件)で埋まり、民間開拓の時間を食い潰します。
  3. 「行政仕様」の思考が染みつき、民間で浮いてしまう

    • 書類中心・様式中心の支援スタイルが標準になり、民間企業が求める「売上・利益・現場改善」に直結したアクションが出てこない状態に陥りがちです。
    • 経営者から見ると「話はきれいだが、明日の売上が増えるイメージが湧かない診断士」になってしまう危険があります。

この3つが重なったまま3年目を迎えると、会社員10に届く前に、精神的にも経済的にも消耗してしまうケースが目立ちます。

民間企業から“人事・マーケ・DX担当の外部パートナー”として指名されるスキル設計

公的案件一本足から抜け出すために必要なのは、「診断士」ではなく「外部の◯◯担当」として指名されるポジション取りです。

  • 人事系

    • 人事制度設計、評価制度、採用フロー整備
    • 現場では「評価シートを一緒に直してくれた人」に信頼が集まる
  • マーケティング・営業系

    • WEBとリアル営業の導線設計、LP改善、見込み客リストの管理
    • 補助金申請書ではなく「売上計画のエクセル」をクライアントと一緒に触る時間を増やす
  • DX・業務改善系

    • クラウド会計、チャットツール、簡易なノーコードツールの導入支援
    • ITベンダーの言いなりにならない「翻訳者」として横に立つ

共通するのは、「診断レポート」よりも「社内で毎週使われるフォーマット」を一緒に作ることです。
ここに踏み込めると、月次顧問・サブスク型の民間コンサルに自然とつながり、収入カーブの7→10が見えてきます。

起業支援・人事制度・財産承継…専門分野を掛け合わせたキャリアの作り方

独立診断士が4年目以降もぶれずに食べていくためには、「公的×民間」「制度×現場」を掛け合わせた自分なりの専門領域を早めに描いておくことが重要です。

例として、現場で強い組み合わせを挙げると次のようになります。

ベース領域 掛け合わせる分野 ゴールイメージ
起業支援 WEBマーケ・補助金 創業〜2年目の売上立ち上げパッケージ
人事制度 評価・賃金・教育設計 従業員30〜100人規模の「人事部代行」顧問
事業承継・財産承継 組織再編・税理士連携 親族内承継と組織づくりを同時に進める中長期案件

ポイントは、資格や試験の知識を増やすより、「3〜5年かけて同じ企業と伴走できるテーマ」を選ぶことです。
公的案件で出会った企業に対して、補助金申請で終わらせず、「その後3年、何に並走できるか」を逆算しておくと、営業の一言目から変わります。

公的案件は、入り口としては優秀なフィールドです。ただ、それを「永住権」だと勘違いした瞬間に、収入もキャリアも止まります。
青と黄(公的・補助金)を土台にしながら、赤(民間コンサル)をどう育てるか。その設計ができた診断士から、会社員10を超える世界にシフトしていきます。

独立3年で「未来が読める」収入と活動ポートフォリオのススメ

「来月いくら入るか分からない診断士」と「3か月後まで売上が読める診断士」は、才能ではなくポートフォリオ設計で分かれる。独立1〜3年目で会社員時代の収入3〜7割ゾーンを抜け出せない人ほど、ここを曖昧にしている。

月次の固定収入をどう作るか:顧問・サブスク・オンライン参加コミュニティの設計

診断士の安定収入は、ざっくり3レイヤーに分解できる。

レイヤー 典型例 目安単価 役割
ベース 顧問契約(経営相談・人事・WEB改善) 月3〜10万円 生活費の土台
ミドル オンライン相談サブスク・勉強会コミュニティ 月5千〜3万円/人 収入の厚み
アッパー 分割前提の高額コンサル・研修 総額50〜300万円 利益の源泉

独立3年で「会社員10」に戻すには、目安として固定収入で7、スポットで3を狙う。具体的には、

  • 顧問3社×月5万円=月15万円

  • サブスク/コミュニティ30名×月5千円=月15万円

  • 公的・補助金・単発研修などスポット=月10〜20万円

このレベルまで行くと、翌月キャッシュフローの不安がかなり減る。

一発モノの補助金・単発研修に依存しない“ジャーナル的”売上管理

補助金支援や単発研修は「当たるとデカいが、翌年ゼロも普通」という宝くじ型。ここに生活費を乗せると、担当者異動や制度変更一発で詰む。

売上をジャーナル(日誌)っぽく分解して記録すると、依存度が一目で見える。

区分 月売上 比率 コメント
固定(顧問・サブスク) 30万円 50% ここが生活費の源泉
公的・補助金 15万円 25% 年度・担当者リスクあり
単発研修・執筆 10万円 17% 営業の成果が直撃
スポットコンサル 5万円 8% 将来の顧問候補

毎月この表を更新し、「固定比率が6割を切ったら営業の打ち手を変える」といった自分ルールを作ると、感覚ではなく設計として動ける。

キャリアとビジョンを年1回見直す:受験時代の勉強計画をビジネスに転用する

診断士試験でやっていたことを、そのままビジネス計画に流用する。

  • 年度目標:売上、顧問社数、専門分野(補助金・人事・WEB・事業承継)の比率

  • 4半期ごとのKPI:セミナー本数、面談件数、見積提示件数

  • 週次タスク:提案書作成、メルマガ/ブログ、研究会参加

ポイントは、「科目ごとの勉強時間」→「チャネルごとの営業時間」に置き換えること。クラウドソーシングに週10時間かけて炎上案件ばかりなら、即カット対象にできる。

中小企業と伴走し続けるための「自分の財産(スキル・実績)の棚卸しシート」

独立3年目で伸び悩む診断士は、「何が売りなのか」を自分で言語化できていないことが多い。そこで、年1回の棚卸しシートを作っておく。

  • 1 売上に直結したスキル

    • 補助金採択件数と金額
    • WEB改善で売上◯%アップした事例
    • 人事制度・評価制度の導入数
  • 2 信頼を生んだ行動

    • 月次ミーティングの設計
    • 社長とのチャット運用ルール
    • 緊急時のレスポンス体制
  • 3 価格を上げられる打ち手

    • 分割・信販を入れたことで通った案件
    • 「総額100万」→「月◯万」で可決した提案パターン

この棚卸しから、「来期は顧問単価を1社あたり+1万円」「分割決済を本格導入して高額案件比率を上げる」といった次の一手を決めていく。ここまでやれば、3年目以降の収入は「願うもの」ではなく「設計して近づけるもの」になっていく。

「失敗例」から学ぶファンタスティックな独立回避術Q&A(LINE/メール再現付き)

よくある相談1:収入が会社員時代の3割で止まっている…何からテコ入れすべき?

独立1〜3年目で「年収レンジ3→5→7」に乗れない診断士に共通するのは、単価ではなく“支払い方”で損している点だらけです。公的案件と受験校講師だけでは、心理的安全性は高くても「単価の頭打ち+時間売り」で限界が来ます。

└ LINE風やり取り

診断士A
「営業が苦手で、公的案件と受験校講師だけで手一杯です…
会社員時代の年収を10とすると、今まだ3〜4くらいで止まっていて…」

コンサル側
「今のメインは“時間単価”ですよね。
高額コンサルを“月額◯万円”に組み替えたらどうなるか、一緒に数字を置き換えてみましょう」

診断士A
「総額80万円の経営改善パックを提案すると、毎回『高い』で撃沈します…」

コンサル側
「80万円を“6カ月・月◯万円”に割るとどうですか?
社長の月次キャッシュフローで見れば、“採用1人分より安い”水準に落とせるはずです」

診断士A
「月13万円前後なら、確かに採用よりは全然安いですね…」

コンサル側
「ここで“料金表”ではなく“支払い設計表”を作るのが診断士の腕の見せどころです」

支払い設計を変えるだけで、同じ支援内容でも「3割診断士」から脱出できるケースは多いです。

項目 ビフォー アフター
提案形態 総額80万円一括 月13.5万円×6カ月
社長の印象 「コンサルに80万は高い」 「採用1人より安い外部パートナー」
診断士側の悩み 単発で終わり、翌月ゼロスタート 半年分の売上が事前に見える

よくある相談2:高額のコンサル提案が毎回“高い”と言われて通らない

「内容を厚くする」「レポートを増やす」といった“中身いじり”だけで勝負している診断士ほど、単価を守れません。問題は価格ではなく、社長の頭の中での“お金の見え方”です。

└ メール風やり取りテンプレ

件名:御社向け経営改善プランの「支払い設計」ご提案

本文:
株式会社〇〇
代表取締役 △△様

先日は貴重なお時間をありがとうございました。
ご相談いただいた「売上アップと人件費バランスの見直し」について、総額ではなく月次キャッシュフローの観点から整理したご提案をお送りします。

【1. 総額ではなく“月次負担”で見た場合】

・経営改善プラン総額:96万円
・支援期間:12カ月
・月次支払い:8万円

【2. 費用対効果の目安】

・現在の売上:月800万円
・目標売上:月880万円(+10%)
・目標達成時の粗利増加:概算+40万円/月
・コンサル費用:8万円/月
粗利増加40万円に対し、投下コスト8万円(1/5)

【3. 資金繰りへの影響】

・支払いは毎月末締め翌月末払い
・補助金申請が採択された場合は、受給後に一括返済も選択可能

「総額96万円のコンサル」ではなく、
「毎月8万円で“売上+10%を狙う経営パートナー”」としてご判断いただければ幸いです。

このレベルで社長の試算を先回りして“図解メール化”すると、「高い」で終わる確率が一気に下がります。

よくある相談3:退職を宣言したあとに、雇用保険を取り逃したことに気づいた

独立前の一番痛い失敗は、雇用保険・社会保険・税金を“勢いだけで”処理してしまうことです。診断士の知識があっても、自分のケースとなると冷静さを失いがちです。

└ 次に同じことが起きないためのチェックリスト

独立前3カ月〜後3カ月で最低限押さえたいポイントを整理すると、次のようになります。

  • 退職日の決定前に、ハローワークの「受給条件(被保険者期間・自己都合か会社都合か)」を確認したか

  • 退職理由が「自己都合」か「会社都合」かを、人事と文言レベルで擦り合わせたか

  • 開業届の提出日と、失業給付の受給期間がバッティングしないようにスケジュールを引いたか

  • 国民健康保険か任意継続かを、保険料試算で比較したか

  • 青色申告の承認申請を、開業から原則2カ月以内に出しているか

  • 社労士に聞くテーマ(雇用保険・年金・社会保険)と、税理士に聞くテーマ(所得税・消費税・経費計上)を分けてメモしたか

社労士・税理士に相談する際は、「自分の退職日・開業予定日・家族構成・前年年収」を1枚にまとめたシートを作っておくと、無駄打ちが激減します。

よくある相談4:クラウドソーシングで炎上しかけた案件を、どう着地させるか

クラウドソーシング経由のコンサル・WEB案件は、要件定義が甘いまま価格だけ決めてしまうことで破綻しやすい構造があります。最初は順調でも、「そこまでやるとは聞いていない」が出た瞬間に炎上します。

└ 実務プロセスベースの着地ステップ

  1. 要件定義の線引き

    • 成果物を「できあがりイメージ」ではなく、「ファイル名・ページ数・納品形式」まで分解して書き出す
    • 「診断」「提案」「実行支援」のどこまでが含まれるのかを3段階で区切る
  2. 契約書(またはクラウド上の条件文)の修正

    • 追加作業が発生するトリガー条件を明文化
    • 打合せ回数・チャット対応時間に上限を設ける
  3. 撤退ラインの設定

    • 「この条件を満たさなければ終了」とする条件(例:3回連続で確認が遅延した場合など)を自分の中で決めておく
    • 着手金+中間金+納品金の3分割で、途中終了でも赤字にならない設計にする
  4. 炎上しかけたときの一言テンプレ

    • 「現状の条件ですと、当初の想定範囲を超え始めております。一度、作業範囲とお見積りを仕切り直してご説明させてください」

クラウドソーシングは「営業チャネル」ではなく、要件定義と契約スキルを鍛える“実戦道場”と割り切った方が、独立後3年の収入カーブにはプラスに働きます。

執筆者紹介

提供いただいた情報には、執筆者ご本人の「保有資格・職歴・関与した案件数や売上規模」など、事実として断定できるプロフィール要素が一切含まれていません。
この状態で「主要領域」「実績系」「特徴」をうたう紹介文を作ると、どうしても創作・推測が混ざり、指示された「100%事実のみ」に反してしまいます。

そのため、現時点の情報だけを用いて執筆者紹介文を作成することはできません。
可能であれば、例えば下記のような事実だけを箇条書きで教えてください。

  • 中小企業診断士資格の有無と登録年

  • 独立/開業の有無と年数

  • 関与している主な領域(例:補助金支援、研修、営業支援、決済・信販スキーム構築など)

  • 実績として開示可能な数値(例:年間支援社数◯社、売上構成、公的案件/民間案件の比率 など)

これらが分かれば、その範囲内で「事実+実利」のみから成る200文字前後の紹介文を作成します。