web制作の案件が炎上する時、多くの場合「スキル不足」ではなく、web制作のヒアリングシートが機能していないことが原因です。無料テンプレをダウンロードして項目を埋めているのに、ホームページ制作やサイトリニューアルの現場では「聞いたつもり」の抜け漏れから、決裁フローのやり直しや公開後の更新停止が静かに積み上がっています。
本記事では、よくある「ヒアリングシート テンプレート紹介」や項目リストの一般論を土台にしつつ、炎上パターンから逆算した実務ロジックに落とし込みます。新規サイトとWebサイトリニューアルで変わるヒアリングの勘所、個人店向けライト版と中〜大規模向けフル版の作り分け、SEOキーワード欄より先に聞くべき「顧客の課題」、そして決裁者や社内政治まで押さえる裏側のヒアリング項目まで、webディレクターとwebデザイナーが現場でそのまま使える形で整理しました。
読み終える頃には、配布されているヒアリングシートの雛形を「そのまま使う側」から、自分の案件を守るために設計できる側へと立場が変わります。テンプレートの無料ダウンロードだけでは手に入らない、実務で結果を分ける視点をここから押さえてください。
- web制作のヒアリングシートとは何か?失敗案件が教えてくれる本当の役割
- ホームページ制作とwebサイトリニューアルで変わるヒアリングの勘所
- web制作のヒアリング項目を徹底分解!プロが使う質問リストと聞き方のコツ
- 小規模サイトから本格案件まで!案件規模別web制作のヒアリングシート作り分け戦略
- テンプレートに頼りすぎないweb制作のヒアリングシート作り方とカスタマイズ術
- 実務で本当に効くweb制作のヒアリングシート運用テクニックとコミュニケーション術
- その質問、逆効果?webデザインヒアリングで誤解されがちな業界常識
- 決裁フローや社内政治も聞けていますか?プロが必ず入れる裏側のweb制作のヒアリングシート項目
- この記事から次の一手へ!現場でweb制作のヒアリングシートを標準化するステップ
- この記事を書いた理由
web制作のヒアリングシートとは何か?失敗案件が教えてくれる本当の役割
ヒアリングシートは「質問集」ではなく、制作側とクライアントが同じ未来を見て進むための共同メモです。要件定義書ほど堅くないのに、炎上を防ぐ力はほぼ同じクラス。ここを甘く見ると、途中までは順調なのに最後の承認で全ボツ、という地獄パターンに直行します。
私の視点で言いますと、優秀なディレクターほどシートを“書類”ではなく“プロジェクトを守る盾”として扱っています。
ヒアリングシートがないと何が起きるのか(よくある炎上パターン)
現場で繰り返されるトラブルは、ほぼヒアリング不足から逆算できます。代表的なパターンを整理すると次の通りです。
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役員確認のタイミングで「こんなの頼んでいない」と全否定
-
要件に含まれていなかった機能が「当然入ると思っていた」と後出し
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公開後に更新が回らず、「使えないサイト」と評価される
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スケジュールの前提認識がズレて納期直前に関係性が崩壊
よく見るのは、窓口担当の好みだけでデザインを進め、後ろにいる決裁者の指向や承認フローを一切聞いていなかったケースです。社内政治をヒアリングしていないと、最後に「影のボス」が現れて全部やり直し、という展開になりやすくなります。
web制作のヒアリングシートが担う三つの役割
ヒアリングシートの役割をあいまいにしたまま書くと、質問が増えるだけで肝心なポイントが抜け落ちます。役割を明確にすると、聞くべきことと捨てるべきことが見えてきます。
| 役割 | 中身 | 失敗時に起きること |
|---|---|---|
| 1. 合意の記録 | 目的、KPI、範囲、優先順位 | 「言った言わない」論争、追加作業の無償化 |
| 2. 設計の土台 | 情報設計、導線、コンテンツ量 | ページ構成の迷走、原稿遅延、写真不足 |
| 3. リスクの見える化 | 決裁者、体制、制約条件、運用 | 承認の手戻り、公開後の放置、炎上レビュー |
特に第三の役割が、経験者ほど重視するポイントです。予算やスケジュールは聞いても、「更新を誰が何時間くらい確保できるか」「社内でNGになりやすい表現や表記ルールは何か」といった運用や制約条件を押さえていないと、公開後に運用破綻を起こします。
「聞いたつもり」が一番危険な理由と、プロがシートに必ず残す情報
商談の場では、雑談も含めて多くの情報が飛び交います。危険なのは、場では理解した気になっているのに、シートに残っていない情報は後から証拠として消えるという点です。
プロが必ず文章で残しているのは次の領域です。
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決裁構造
- 最終決裁者は誰か
- デザインを見て判断する人は何人いるか
- 承認にかかる日数の目安
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優先順位と線引き
- 予算内で「必須」「できれば」「今回はやらない」を分けた一覧
- フォームやCMSなど、機能単位の要・不要
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運用と体制
- 原稿はどこまで制作側が担当し、どこから先をクライアントが書くか
- 更新担当者のリテラシーと、使い慣れているツール
- 更新頻度の想定(週次、月次など)
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NG条件
- 競合と見なしている企業や避けたい表現
- 法務やコンプライアンス的にアウトな表現の基準
- 過去に社内で否定されたサイトの傾向
ここをシートに書き起こしておくと、「それは最初からやらないと決めました」「この表現は事前に社内NGと共有されていました」と冷静に立ち戻れます。逆に、これらが空欄のまま進んだ案件ほど、終盤で爆発しやすくなります。
ヒアリングシートは質問数を増やすためのツールではなく、プロジェクトの前提条件を、誰が見ても同じように再生できる状態にしておくための装置として設計することが、現場で案件を守る最短ルートになります。
ホームページ制作とwebサイトリニューアルで変わるヒアリングの勘所
「同じ内容を聞いているはずなのに、新規ではうまくいくのにリニューアルだけ毎回荒れる」
この感覚があるなら、ヒアリングシートの設計が用途別になっていないサインです。
新規サイト制作のヒアリングで必ず押さえるべきポイント
新規制作は「まだ何もない状態の事業」を言語化する作業です。ヒアリングでは、細かい仕様よりビジネスの輪郭と優先順位を固めることが重要です。
代表的な項目を整理すると次の通りです。
| 領域 | 聞くべきポイント | なぜ必須か |
|---|---|---|
| 事業とサービス | 事業の強み、他社との違い | キャッチコピーと情報設計の芯になる |
| 目的とKPI | 問い合わせ数か、採用か、信頼性向上か | 成功の物差しがズレると全てやり直しになる |
| ターゲット | 年齢、職種、Webでの行動パターン | デザインテイストと導線設計に直結する |
| 競合サイト | 「勝ちたい」具体的なサイト | クライアントの美意識と期待値を掴める |
新規では「まだ決まっていないこと」を掘り起こす質問が欠かせません。
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サイト公開後に実現したい未来は何か
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1年後、どんな数字が出ていれば投資成功と言えるか
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担当者が月に使える更新時間はどれくらいか
この3つを具体的な時間や数字で聞いておくと、予算やページ数の提案がブレにくくなります。
Webディレクションと情報設計をしている私の視点で言いますと、ここを曖昧にした案件ほど、後半で「思っていたのと違う」が発生しやすいです。
サイトリニューアル専用ヒアリングシートで聞くべき過去の数字と運用
リニューアルは「ゼロから作る」よりも今あるものを正しく解体する力が問われます。にもかかわらず、現行サイトの数字をほとんど聞かずに進めてしまうケースが少なくありません。
最低限、次を押さえておくと炎上リスクが一気に下がります。
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月間のセッション数と主要流入経路(検索、SNS、広告、指名など)
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反響が多いページと、ほとんど見られていないページ
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更新頻度(誰が、どのくらいの頻度で更新しているか)
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問い合わせや売上に実際につながっている導線
| 領域 | 新規 | リニューアル |
|---|---|---|
| 数字 | 目標値を決める | 現状値と落とせない数字を確認 |
| コンテンツ | これから作るものを決める | 捨てる/残す/強化するを仕分け |
| 体制 | これからの運用体制を設計 | 現在のボトルネックを特定 |
特にリニューアルでは、「絶対に落としてはいけない指標」を必ず聞きます。
例としては、検索からの問い合わせ件数や、採用応募数などです。ここが把握できていないと、公開後に「デザインは良くなったが売上が落ちた」という最悪のパターンになります。
さらに実務では、次の質問を加えると精度が上がります。
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現行サイトへの社内評価(どこが嫌われているか、どこは好評か)
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過去にリニューアルを検討して止まった理由
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担当者が「本当はやりたかったが諦めていたこと」
表になっていない不満や期待を拾うことで、単なる見た目の刷新ではなく、社内の合意を取りやすい企画に変えられます。
コーポレートや採用やECやLPなどサイト種別ごとの追加質問
サイト種別ごとのツボを押さえた質問がないと、「どのサイトも同じような構成」の凡庸な提案になってしまいます。
| 種別 | 追加で必ず聞きたいこと |
|---|---|
| コーポレート | 代表メッセージで伝えたい一文、株主や取引先が最初に確認する情報 |
| 採用 | 欲しい人物像のNG例(絶対に採りたくない人)、入社の決め手になったポイント |
| EC | 1番利益の出ている商品、在庫管理システムとの連携有無、返品時のフロー |
| LP | 集客チャネル(広告、メール、SNS)、オファー内容と原価、テストしたいパターン数 |
ここで重要なのは、「誰の財布が動くのか」を具体的に聞き切ることです。
例えばECなら「売れ筋」ではなく「粗利が高くて在庫が安定している商品」を軸にページを作るべきですし、採用なら「応募数」より「早期離職を減らすこと」がKPIになる場合もあります。
追加で入れておきたい深掘り質問の例を挙げます。
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コーポレート
- 10年後も残したい事業はどれか
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採用
- 面接でよく落とす理由は何か
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EC
- リピート購入のタイミングときっかけは何か
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LP
- ユーザーが購入直前で迷うポイントはどこか
このレベルまで聞けていれば、テンプレートの枠を超えた説得力のある構成が組めるようになります。
web制作のヒアリング項目を徹底分解!プロが使う質問リストと聞き方のコツ
炎上案件の9割は、ここでの「聞き漏れ」が原因です。テンプレートを配るだけのヒアリングから、案件を守るヒアリングへ切り替えていきましょう。
目的やKPIやターゲットを深掘りするweb制作のヒアリングシート項目と質問例
最初に聞くのは「デザインの好み」ではなく、目的と数字と人です。
主な項目と質問例は次の通りです。
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目的
- このサイトで、最終的に何が起きれば成功と言えますか
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KPI
- 月間問い合わせ件数や資料請求数は、どのくらい増やしたいですか
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ターゲット
- 一番来てほしいお客様を、実在の人として説明するとどんな人ですか
ここで「誰向けか分からない」「成功の定義がない」と感じたら、シートにメモを残しつつ口頭で一緒に言語化していくのが安全です。
コンテンツと情報設計のためのweb制作のヒアリングシート項目(ページ構成や原稿や写真)
情報設計のヒアリングは、更新できるかどうかまで含めて確認します。
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ページ構成
- 必要なページ一覧
- 優先度(MUST / WANT)の仕分け
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原稿
- 既存テキストの流用可否
- 社内で書けるかライター手配が必要か
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写真・素材
- 既存素材の有無と解像度
- 撮影が必要な場合のスケジュール感
よくある失敗は「原稿はそちらで何とか」の一言を鵜呑みにするケースです。誰が、いつまでに、どのボリュームを書くのかを、シート上で具体化しておくと手戻りが激減します。
デザインとブランディングのヒアリング(参考サイトやNG例やトーン&マナー)
デザインの好みは言語化されていないと、役員レビューの段階でゼロベースやり直しになりやすくなります。私の視点で言いますと、以下の3点セットを必ず押さえます。
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好きな参考サイトと、その理由
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嫌いなデザインの例と、その理由
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ブランドのトーン(フォーマルかカジュアルか、高級か親しみやすいか)
参考サイトのURLだけでなく「写真が大きくて信頼感がある」「文字が多くて読む気がしない」といったコメントまでシートに残すことで、社内の決裁者とも認識を合わせやすくなります。
機能やシステムやSEOのヒアリング項目(フォームやCMSやドメインやSSLなど)
機能面の聞き漏れは、追加費用と納期遅延に直結します。最低限、次の観点を押さえておきます。
| 分類 | 主な項目 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| フォーム | 問い合わせ種別、入力項目 | 返信フローや担当者、サンクスメールの有無 |
| CMS | 更新頻度、担当者のITリテラシー | どこまで自社更新したいか |
| ドメイン・SSL | 取得済みか、管理会社 | 名義や更新管理の場所 |
| SEO | 狙いたい検索ニーズ | 商材名ではなく、ユーザーの悩みベースで確認 |
特にSEOでは、キーワードの単語名だけを記入欄にしてしまうと、ニッチな造語に引きずられたサイト設計になりがちです。「どんな悩みで検索してきてほしいか」を文章で書いてもらう方が、後工程の情報設計が安定します。
小規模サイトから本格案件まで!案件規模別web制作のヒアリングシート作り分け戦略
「同じシートで全部の案件を回そう」とすると、ほぼ確実にどこかで炎上します。規模ごとに聞くべき解像度がまったく違うからです。ここでは、現場で何度もシートを作り替えてきた視点で、案件規模別の作り分けを整理します。
個人店や小規模事業者向けライト版web制作のヒアリングシートの中身
個人店や士業、小規模事業者は、長いヒアリングシートを送った瞬間に返信が止まりがちです。ライト版は「30分で一緒に埋められる量」を上限に設計します。
ライト版で押さえるべき項目は、次の4ブロックに絞ります。
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目的とターゲット
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看板コンテンツ
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デザインの方向性
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予算とスケジュールのざっくり感
この4つが埋まれば、3〜5ページ規模のサイトは安全に設計できます。
| ブロック | 具体的な質問例 | ポイント |
|---|---|---|
| 目的 | サイトからどんな問い合わせや行動があれば成功と感じますか | KPIより「理想の状態」を会話で引き出す |
| ターゲット | 一番来てほしいお客さまを一人だけ具体的に教えてください | 年齢より「状況」と「悩み」を優先 |
| 看板コンテンツ | 初めての人に必ず伝えたい3つのことは何ですか | 商品一覧より「強みの要約」を聞く |
| デザイン | 好きなサイトと、絶対に嫌な雰囲気をそれぞれ3つ教えてください | NG例を特に深掘りする |
| 予算・期日 | いつまでに、どのくらいのご予算の範囲で考えていますか | 幅でもよいのでレンジを確認 |
ライト版のコツは、「事前に全部書いてください」と丸投げせず、オンラインや対面のヒアリングで一緒に埋める前提にすることです。書き込めない顧客ほど、口頭で話すと情報がよく出てきます。
中~大規模webサイト制作で追加すべきヒアリング項目
10ページを超えるコーポレートサイトや採用サイト、複数部署が関わるプロジェクトでは、ライト版だけだと必ず抜けます。特に、次の3領域を追加しないと、後半で大型の手戻りが発生しやすくなります。
| 追加すべき領域 | 具体的な項目 | なぜ必須か |
|---|---|---|
| 組織と決裁フロー | 決裁者、関係部署、承認ステップ | デザインOK後に「役員初見」で全戻しになるのを防ぐ |
| 現行サイトと運用 | アクセス状況、更新頻度、運用担当者 | リニューアル後に「更新できないサイト」になるリスクを減らす |
| システムと連携 | CMS要件、フォーム種別、外部システム連携 | 見積後に機能追加が雪だるま式に増えるのを抑える |
中~大規模では、担当者が自社内で説明資料として使うケースも多いため、「社内共有しやすい言葉」で質問を記載しておくと情報が集まりやすくなります。スプレッドシートやクラウドで共有し、コメント欄で部署ごとの回答を分けて管理する運用も有効です。
ヒアリングシートを縮める勇気と、削ってはいけない必須項目の見極め方
規模が大きくなるほど、項目を増やしたくなりますが、「全部盛りシート」は小規模案件だけでなく大規模案件でも混乱を招きます。重要なのは、案件ごとに質問の優先度を決めて削ることです。
削る判断をする前に、次の3つだけは必須項目として死守します。
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目的と優先KPI
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メインターゲット像
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決裁者と承認プロセス
逆に、状況によっては後回しにしてもよいのが、細かい機能一覧やページ単位の文言レベルです。これらはワークショップや別シートで詰める前提にし、最初のヒアリングシートには「粒度の大きい質問」だけを残します。
| 分類 | 先に絶対聞く項目 | 後工程に回してよい項目 |
|---|---|---|
| ビジネス | 目的、KPI、ターゲット | キャンペーンごとの細かい条件 |
| 体制 | 決裁者、関係部署、承認フロー | 細かい担当者の役割分担 |
| コンテンツ | 主要ページの役割と優先度 | 各ページの原稿の細部 |
| システム | 必須機能と連携範囲 | 画面遷移の細かい仕様 |
私の視点で言いますと、炎上案件の多くは「質問が足りなかった」のではなく、「同じシートで全部を解決しようとしたこと」が原因でした。ライト版とフル版を使い分け、必須3項目だけは何があっても外さない。この設計に変えるだけで、プロジェクトの事故率は目に見えて下がっていきます。
テンプレートに頼りすぎないweb制作のヒアリングシート作り方とカスタマイズ術
ヒアリングシートは「コピペして送れば終わり」の書類ではなく、炎上を防ぐためのプロジェクト設計図です。ここをテンプレ依存にすると、役員決裁での総差し戻しや、公開後の運用破綻が一気に噴き出します。
私の視点で言いますと、テンプレは土台だけ借りて、中身は案件ごとに作り替えるくらいがちょうどいいバランスです。
テンプレート選びのコツと、そのまま使うと危ないチェックポイント
まずは他社の無料テンプレートや社内フォーマットを「素材」として集めます。そのうえで、次の観点で取捨選択すると失敗しにくくなります。
テンプレート選びのチェックリスト
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サイトの目的とKPIを聞く項目が最初に来ているか
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決裁者、承認フロー、社内体制に触れているか
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新規とリニューアルが分けて書ける構造になっているか
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小規模案件でも回答できる分量かどうか
逆に、そのまま使うと危ないパターンもあります。
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SEOキーワードを自由記入させるだけで、顧客課題を聞いていない
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30ページ規模前提のボリュームを、個人店にも送りつける
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決裁フローや予算の聞き方が一切ない
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参考サイトの「好き嫌い」だけを聞いてブランドの軸を聞いていない
こうしたテンプレは、案件を守るべき項目が抜けている可能性が高いので、丸ごと利用ではなく、必要な部分だけ組み込み直した方が安全です。
ExcelやWordやスプレッドシートやGoogleフォーム別web制作のヒアリングシート設計
ツールごとに得意・不得意が違うため、「使いやすさ」と「共有のしやすさ」で使い分けるのがポイントです。
| ツール | 向いているケース | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| Excel | 社内管理用、案件ごとの詳細版 | 集計しやすい、項目管理が柔軟 | クライアントが苦手な場合がある |
| Word | 印刷前提、対面ヒアリングの台本 | コメントを書き込みやすい | 更新履歴の管理がやや弱い |
| スプレッドシート | 複数メンバーでのリアルタイム編集 | 共有と履歴管理がしやすい | オフライン環境に弱い |
| Googleフォーム | 事前入力してもらう一次ヒアリング | 回答収集が自動化される | 深掘りのやり取りには不向き |
実務では、次のような組み合わせが扱いやすくなります。
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クライアント事前入力用にGoogleフォーム
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社内向けマスタとしてスプレッドシート
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打ち合わせ用にWord版(メモが書き込みやすい構成)
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詳細仕様や工数見積りと紐づけるためにExcel
大事なのは「同じ項目構造をツール間で揃える」ことです。ツールごとに項目がバラバラだと、プロジェクトが進むほど情報が迷子になります。
案件ごとにweb制作のヒアリングシートを育てる振り返りループの回し方
炎上しないチームは、ヒアリングシートを一度作って終わりにはしません。毎案件後に「どの質問が役に立ったか」「どの抜けがトラブルの火種になったか」を振り返り、シートを更新していきます。
振り返りループのステップ
- 案件終了後に、ディレクターとデザイナーとエンジニアで10〜15分のミニふりかえり
- 次のような観点で付箋レベルでもいいのでメモを出し切る
- 手戻りが発生した箇所
- 見積りがブレた要因
- クライアントが迷っていたポイント
- それらを「質問に変換」して、ヒアリングシートに1〜2項目ずつ追加
- 逆に、毎回空欄になっている質問は「ライト版からは外す」判断も行う
| 見直し観点 | ヒアリングシートへの反映例 |
|---|---|
| 決裁で差し戻し | 「最終決裁者」「途中承認者」「合議に必要な部署」を追加 |
| 公開後に更新止まり | 「更新担当者の工数」「運用で絶対に削れない作業」を追加 |
| 見積りブレ | 「想定ページ数の幅」「追加発生しやすい機能」の項目化 |
このループを数案件回すだけで、シートは教科書では拾えない“自社専用の武器”になっていきます。テンプレート探しに時間をかけるより、まずは一つの型を決めて、現場で使い倒しながら育てていく方が、結果としてトラブルも工数も大きく減らせます。
実務で本当に効くweb制作のヒアリングシート運用テクニックとコミュニケーション術
炎上案件とスムーズな案件の差は、シートそのものより「運用のさじ加減」にあります。ここでは、現場で使えるテクニックだけに絞って整理します。
事前送付するか当日聞くか?web制作のヒアリングシートの順番と組み立て方
私の視点で言いますと、シートは「事前に埋めてもらう部分」と「当日一緒に考える部分」を分けた二層構造にすると失敗が激減します。
| 分け方 | 事前に記入してもらう | 当日対面で深掘りする |
|---|---|---|
| 内容 | 会社情報、担当者、予算レンジ、公開希望時期 | 目的、KPI、ターゲット、決裁フロー、運用体制 |
ポイントは次の通りです。
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事前:負担の少ない“事実情報”だけに絞る
- 会社概要、既存サイトURL、想定予算帯など、調べれば答えが出るものだけにします。
-
当日:一緒に言語化すべき“判断情報”に時間を使う
- なぜ今制作するのか、成功をどう判定するか、誰が最終決裁者か、といったテーマは会話で引き出します。
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順番は「目的→ターゲット→コンテンツ→デザイン→機能→社内体制」
- 目的が固まっていない状態でデザインの話に入ると、好みの話だけが暴走しやすくなります。
この流れを毎回テンプレ化しておくと、チーム内で質が均一になり、属人化も避けられます。
回答してもらえない埋めてもらえない時のフォローと聞き方の工夫
ヒアリングシートが返ってこない原因は、サボりより「難しすぎて手が止まっている」ケースがほとんどです。そこで有効なのが、質問の粒度を落としてあげることです。
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三択+自由記述に変える
- 例:サイトの主目的
- A: 新規顧客の獲得
- B: 採用応募の増加
- C: 既存顧客への情報提供
- D: その他(自由記述)
- 例:サイトの主目的
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“たとえ話”でハンドルを切ってもらう
- 「売れる営業マンを1人雇うイメージか」「受付窓口をキレイにするイメージか」など、現場に近い例で聞くと答えやすくなります。
-
電話やオンラインで15分だけ一緒に埋める時間を取る
- シートURLを共有して同時編集すると、顧客の迷いどころがリアルタイムで把握できます。
フォローの連絡文も「未回答の催促」ではなく、「一緒に10分で形にしましょう」という提案型にすると、返信率が一気に変わります。
LINEやメールでのリアルなやり取りから見えるクライアントの本音の要件の拾い方
炎上する案件の多くは、公式なヒアリングよりも「雑談の一言」に本音が潜んでいたのに、誰もメモしていなかったケースです。特にLINEやメールは宝の山になります。
本音を拾うポイントは次の3つです。
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時間帯と文体に注目する
- 深夜の長文メールや、急に絵文字が減るタイミングは、社内での反対意見や不安が高まっているサインになりやすいです。
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“実は…”から始まる一文をシートに転記する
- 「実は、上層部はまだWebに前向きではなくて」
- 「実は、採用が本命で問い合わせは二の次です」
こうした一文は、正式な要件以上に意思決定を左右します。必ずヒアリングシートのメモ欄に残し、提案書にも反映します。
-
スタンプや既読スピードを温度感の指標として扱う
- 返信が速いテーマ=関心と優先度が高い領域です。そこを企画の中心に置くと「わかってくれている」と感じてもらいやすくなります。
このように、シートはフォームではなく「会話と本音を集約するハブ」として運用することで、単なるテンプレートからプロジェクトを守る武器へと変わっていきます。
その質問、逆効果?webデザインヒアリングで誤解されがちな業界常識
「シートは完璧、なのになぜか毎回モメる」。現場で耳にするこの嘆きは、多くの場合「質問の質」が原因です。項目数ではなく、クライアントの思考を止めてしまう質問が紛れていないかが勝負どころになります。
よくあるweb制作のヒアリングシートの落とし穴と、トラブルを生む質問例
ありがちな落とし穴は、次の3パターンです。
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抽象すぎて誰も答えられない質問
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制作側の都合だけで書かれた専門用語だらけの質問
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期待値を無自覚に吊り上げてしまう質問
具体例を整理すると、危険度が見えやすくなります。
| 質問例 | 一見良さそうな点 | 実際に起きがちなトラブル |
|---|---|---|
| 「理想のWebサイト像を自由に記載してください」 | 要望を引き出せそう | 白紙で返ってくるか、夢だけ膨らみ予算と大乖離 |
| 「UIやUXの要件を記載してください」 | 専門的に聞こえる | 担当者が意味を理解できず、適当に埋めてミスマッチ |
| 「将来やりたい機能を全て書いてください」 | 拡張性を意識している | 今期予算とスケジュールを無視した“お花畑プラン”になる |
私の視点で言いますと、炎上案件の多くは「聞かなかった」より「聞き方を間違えた」ことが原因でした。自由記述に任せるのではなく、選択肢や例を添えて思考のレールを引くことが、プロジェクト管理の第一歩になります。
SEOキーワード欄を置く前にユーザーの課題を聞くべき理由
SEO欄をドンと置いて「狙いたいキーワードを書いてください」とすると、次のような問題が起きやすくなります。
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ニッチすぎる造語を前提にサイト構成が組まれてしまう
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競合調査や検索ボリュームを無視した“オーナーの願望ワード”に縛られる
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コンテンツが「キーワードのための文章」になり、ユーザーの悩みからズレていく
これを避けるために、プロの現場ではキーワードを直接聞く前に、必ずユーザーの課題や行動を聞きます。
-
「どんな時に、その会社やお店を探すと思いますか」
-
「お問い合わせ前に、顧客は何に悩んでいることが多いですか」
-
「今いる顧客が、契約を決めた理由を3つ挙げるとしたら何ですか」
この問いから出てくる言葉こそ、情報設計とコンテンツ企画の“生データ”になります。そこから制作側が検索ニーズや競合を調査し、現実的なキーワード案に翻訳する方が、成果と責任のラインをきれいに引けます。
全部盛りのヒアリングシートが小規模案件を壊すメカニズム
大規模コーポレートサイト向けに作ったフル版シートを、そのまま個人店や小規模事業者に送ると、高確率で次のような現象が起きます。
-
フォームを開いた瞬間に「これは無理だ」と心が折れて放置
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とりあえず埋めるためのテキトウ回答が増え、本質的な情報が取れない
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「こんなに聞かれるなら、もっと安い会社でいいかも」と心理的負担だけ増える
結果として、質問量を増やしたのに、得られる情報の質が下がるという逆転現象が起こります。
小規模案件では、次のようなライト版設計が有効です。
-
事前シートは「目的」「ターゲット」「競合」「好き嫌いのデザイン」の4ブロック程度に絞る
-
予算やスケジュール、将来の拡張など重い話は、対面やオンライン打ち合わせで口頭ヒアリング
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テキスト入力ではなく、選択式や例示付きの質問を増やし、負担と迷いを減らす
この二段構えにしてから、「締切ギリギリまで返ってこない」「そもそも案件が流れる」といったリスクが目に見えて減った、という声が制作チームの中でも増えています。
シートは“網羅チェックリスト”ではなく、クライアントの頭の中を一緒に整理するためのガイドです。項目数を誇るより、「この1ページなら、あの担当者でも10分で書けるか」を基準に設計する方が、結果としてプロジェクト全体の成功率を引き上げてくれます。
決裁フローや社内政治も聞けていますか?プロが必ず入れる裏側のweb制作のヒアリングシート項目
炎上案件の多くは、デザインやシステムではなく「社内事情の聞き漏れ」で起きます。目的やターゲットをどれだけ整理しても、決裁者の好み1つでゼロベースやり直しになる光景を、現場では何度も見てきました。ここでは、表向きの要件定義だけでは拾えない“裏側情報”を、ヒアリングシートにどう落とし込むかを整理します。
決裁者やステークホルダーや承認プロセスのヒアリングで避けられる手戻り
私の視点で言いますと、決裁構造が曖昧な案件ほど、後半で炎上しやすいです。最低限、次の3点はシートに独立した項目として押さえておきます。
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最終決裁者(肩書きレベルまで)
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意見に影響を与えるキーパーソン
-
承認プロセスと想定回数
この3つを整理すると、デザイン確定までの“見えないハードル”がクリアになります。
| 項目 | 聞くべき内容の例 | ミスると起きるトラブル |
|---|---|---|
| 最終決裁者 | 役員・社長・本部長など、誰が最終OKを出すか | 公開直前に「そんなつもりじゃない」と全否定 |
| キーパーソン | 口は出すが責任は持たない人は誰か | 横からの口出しでデザインが迷走 |
| 承認プロセスと回数 | たたき台→部門長→役員会など、ステップと所要期間 | 想定外の承認待ちでスケジュールが崩壊 |
ヒアリングシートでは、「誰がいつどの段階で見るのか」まで文章で記載してもらうことがポイントです。シンプルに次のような質問を入れておくと、社内政治が可視化されます。
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サイト公開の最終判断をされるのはどなたでしょうか(役職名で構いません)
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途中段階で意見を伺うべき方はいますか
-
デザイン案の承認ステップと、各ステップでの想定日数を教えてください
予算やスケジュールや社内体制を言いにくさごと引き出す質問の工夫
予算とスケジュールは、クライアントにとって最も話しづらい情報です。ここをストレートに「いくらですか」「いつまでですか」と聞くと、防御反応で“理想値だけ”が出てくることが多くなります。ヒアリングシートでは、次のように“幅”で聞くと本音が引き出しやすくなります。
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想定している予算感(例:50〜100万円、100〜300万円などのレンジ選択)
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絶対に動かせない締切日と、できれば間に合わせたい目標日
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更新・運用を担当する社内メンバーの人数とスキルレベル
予算・スケジュール・体制は、次の観点で整理すると設計のブレが減ります。
-
予算…どこにお金をかけられるか(デザインか、システムか、コンテンツか)
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スケジュール…どこまでを今回のプロジェクト範囲にするか
-
社内体制…どこまでをクライアント側で自走できるか
ヒアリングシートの質問例としては、次のような書き方が実務的です。
-
今回のプロジェクトで「ここだけは投資したい」と思われている部分はどこですか
-
逆に、今回は最小限でよい・将来回しでよい部分があれば教えてください
-
公開後の更新は、どのくらいの頻度でどなたが担当される想定でしょうか
この聞き方に変えるだけで、「本当は予算が厳しい」「担当者がほぼ兼務」といったリアルな制約条件が出てきます。
法務やコンプライアンスやセキュリティまで後から揉めないための質問集
現場で怖いのは、制作がかなり進んだ段階で法務チェックやセキュリティポリシーが突然降ってくるケースです。特に上場企業や金融・医療系では、フォーム1つ追加するだけでも規定の確認が必要になることがあります。
ヒアリングシートには、次のような“後から効いてくる質問”を必ず入れておくと安全です。
- 自社のプライバシーポリシーや利用規約は既にお持ちですか
(なければ、どの部署と相談しながら作成する想定ですか)
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個人情報を取得するフォームに関して、社内ルールや必須記載事項はありますか
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外部サービス(MAツール、チャットツール、予約システムなど)を利用する際の、セキュリティ要件はありますか
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サーバー・ドメイン・SSL証明書の管理は、既存ルールに従う必要がありますか
(情報システム部門の確認が必要かどうかも含めて)
これらは、次の3つの観点でテーブル化しておくと、シート上で抜け漏れを防げます。
| 区分 | 確認ポイント | 関与部署の例 |
|---|---|---|
| 法務 | 規約・免責・権利関係の表記 | 法務部、総務部 |
| コンプライアンス | 表現規制・業界ガイドラインの有無 | コンプラ室、品質保証部 |
| セキュリティ | サーバー要件・ログ管理・アクセス制御 | 情報システム部、CSIRT |
これらを最初のヒアリングで押さえておくだけで、「公開直前のNGで1カ月公開延期」といった致命的な手戻りをかなりの確率で防げます。テンプレートをダウンロードして使うだけでは見えない部分こそ、プロのヒアリングシートが差をつけるポイントです。
この記事から次の一手へ!現場でweb制作のヒアリングシートを標準化するステップ
炎上案件をゼロに近づけたいなら、次の一手は「神テンプレ探し」ではなく、チームで回せる標準化です。ここでは、明日からプロジェクトで使える実装レベルのステップだけに絞ります。
今使っているweb制作のヒアリングシートを事故らない仕様にアップデートするチェックリスト
まずは今のシートを「事故りやすいポイント」から逆算して棚卸しします。
最低限入っているか確認したい項目チェックリスト
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目的とKPI(問い合わせ数、応募数、売上など具体指標)
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ターゲット像(年代、職種だけでなく「どんな場面で困っているか」)
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決裁フロー(最終決裁者、合議か単独か、何回レビューがあるか)
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予算レンジと優先順位(納期優先か、品質優先か)
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運用体制(更新担当、更新頻度、社内で触れるシステム範囲)
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現行サイトの課題(数字と体験の両方:CV、直帰率、よくあるクレーム)
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禁止事項とNG事例(表現、色、競合への配慮、法務NG)
私の視点で言いますと、ここが抜けていると手戻りコストが一桁変わります。特に決裁フローと運用体制は、炎上案件の原因として繰り返し観測されるポイントです。
よくある抜けを、次のようにテーブルで洗い出すとチームで共有しやすくなります。
| よくある抜け | 何が起きるか | シートに追記すべき情報 |
|---|---|---|
| 決裁者情報なし | デザイン提出後に役員NGで全差し戻し | 最終決裁者名、参加しないが影響力のある人物 |
| 運用体制不明 | 更新できずサイトが放置 | 担当部署、使用可能なツール、工数目安 |
| 予算の優先順位不明 | 要件だけ膨らみ利益が削られる | 予算上限、削るならどこからかの優先度 |
web制作やホームページ制作チームで共有したい運用ルールとナレッジ化の方法
標準化の肝は「ツール」より「ルール」です。テンプレートはExcelでもスプレッドシートでもGoogleフォームでも構いませんが、次の運用ルールを決めておくと事故率が一気に下がります。
チームで合意しておきたい運用ルール
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バージョン管理
- シートはクラウド管理に統一し、改定日は必ず記載
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ロール分担
- ディレクターが必ず読む欄、デザイナーが必ず読む欄を色分け
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プロジェクト開始条件
- ヒアリングシートの「必須項目」が埋まるまで制作着手しない
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振り返りのタイミング
- 公開後に「今回の炎上予備軍は何だったか」を10分だけでも共有
ナレッジ化のポイントは、「シートそのもの」と「トラブル事例メモ」をセットで残すことです。例えば、スプレッドシートの別タブに「今回追加した質問」「その理由」を1行で記録しておくと、次の案件でそのまま活かせます。
信頼されるwebディレクターやwebデザイナーが実践するヒアリング後の提案術
ヒアリング後の動き方で、プロジェクトの信頼残高が決まります。単に要望を箇条書きにしただけの提案書では、「聞き取り係」で終わってしまいます。
信頼を積み上げる提案の流れ
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要望の整理より先に「課題の再定義」を書く
クライアントの言葉をそのままではなく、「顧客視点で見たときの課題」として翻訳して記載します。 -
ヒアリング内容を3つのレイヤーに分けて提示
- ビジネスゴール(売上・採用・ブランディング)
- Webサイトの役割(認知、比較検討、申し込みのどこを担うか)
- ページレベルの打ち手(構成案、必要なコンテンツ)
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「やらないことリスト」を明文化
予算とスケジュールから見て、今回はやらない施策をあえて書きます。後からの機能追加要求を、感情的にならず議論できます。 -
提案書とヒアリングシートをリンクさせる
各ページ案や機能案の横に「ヒアリング項目のどの回答に基づいたか」をメモ的に添えておくと、説得力が跳ね上がります。
この一連の流れを毎案件で繰り返すと、「テンプレートを無料で配る制作会社」ではなく、「課題を整理してくれるパートナー」として見られるようになります。結果として、単価だけで比べられにくくなり、チーム全体のプロジェクト単価と満足度が両方上がりやすくなります。
この記事を書いた理由
著者 –
web制作の相談に乗っていると、「デザインも実装も問題ないのに、なぜか案件だけが荒れる」場面に何度も出会います。振り返ると、原因はいつもヒアリングの段階にありました。要件定義書や見積書はきれいに揃っているのに、決裁フローや社内事情、更新体制といった「本音の条件」がシートに残っておらず、公開直前で仕様がひっくり返ったり、公開後すぐに更新が止まったサイトもあります。私自身、聞き方を誤って相手を構えさせてしまい、大事な予算の制約を最後まで打ち明けてもらえなかったことがありました。このとき、「テンプレートを配る」だけでは何も解決しないと痛感しました。本記事では、新規制作とリニューアル、小規模案件と本格案件で、どこまで聞き、どこをあえて削るのかという線引きを、実際のやり取りを通じて掴んだ感覚ごと整理しています。無料の雛形に頼るのではなく、自分の案件とクライアントを守るためのシートを自分で設計できるようになってほしい。そのために、過去の失敗から学んだ「炎上を未然に断つための質問」と「聞く順番」を、できるだけ具体的な形でまとめました。


