個人事業主のショッピングローン導入で審査NGから売上180%アップを狙う方法

「個人事業主はショッピングローンは無理」と決めつけている間に、あなたの高額サービスは、静かに“分割できる競合”へ流れています。
一括のみの料金表、クレジットカード分割とBNPLを“なんとなく”置いているだけのECサイトやLPは、それだけで「買いたいのに購入代金が重く感じる層」をふるい落としています。

しかも、本当の損失は「導入できていないこと」ではなく、「間違った導入」で発生します。
手数料率だけで信販会社やペイメントサービス会社を選び、加盟店審査で連続NG。スタッフがローン案内を口にしなくなり、POPも形骸化。入金サイクルを考えずに契約して、売上は伸びたのに資金繰りが悪化。こうした事例は、現場では珍しくありません。

本記事は、年商2,000〜7,000万円規模の個人事業主・少人数法人が、

  • 「個人事業主は審査で落ちる」という誤解をどこまで崩せるか
  • クレジットカード分割・BNPL・信販ローンをどう組み合わせれば“手残りの現金”が最大化するか
  • 日本プラム、AGペイメントサービス、ヤマト系、オリコなどの公開情報から何を読み取り、どこに申し込むべきか

を、加盟店審査の通し方と入金サイクル設計という実務に落とし込んで解説します。

ここで扱うのは、「ショッピングローンとは」レベルの一般論ではありません。

  • 加盟店になれない店舗に共通する申込書の書き方
  • 役務・サブスク系で即NGになる説明の癖
  • 審査NGが続いた現場で、スタッフが顧客へのローン案内をやめる心理
  • 一括入金か、月3回入金かによって外注費・広告費の支払設計がどう変わるか

といった、現場でしか語られない判断材料を集中的に整理しています。

この記事を読み終えるころには、
「自分の事業フェーズでショッピングローンを導入すべきか」
「どの決済会社と、どの組み合わせで、どこまで分割を許容するか」
「審査に通すために、サイト・POP・説明トークをどこまで直せばいいか」
を、そのままチェックリストとして決められる状態になっているはずです。

まず、この記事全体で手に入るものを俯瞰しておきます。

セクション 読者が手にする具体的な武器(実利) 解決される本質的な課題
前半(誤解の解体・入金サイクル・決済手段比較・審査対策) 個人事業主でも通しやすい信販・ペイメント会社の選び方、加盟店審査を“通しに行く”ための説明・書類テンプレ、売上と資金繰りを同時に崩さない入金サイクル設計 「そもそも個人でショッピングローン導入は難しいのでは」「どこに申し込めばいいか分からない」「審査NGの理由が分からない」という判断停止
後半(トラブル事例・数字感覚・実務フロー・設計図) 分割導入でCVRと購入単価を上げるための数字感覚、トラブルを避ける顧客案内スクリプト、店舗・EC・訪問ごとの申込フロー、年商フェーズ別の導入タイミングとチェックリスト 「導入しても現場が回せるか不安」「資金ショートや回収トラブルが怖い」「今入れるべきか、もう少し後か」が曖昧なまま放置されている状態

ここから先は、「個人事業主は無理でしょ?」という前提をいったん横に置き、手元に残る現金と機会損失の差だけを基準に、ショッピングローン導入を設計していきます。

  1. 「個人事業主は無理でしょ?」をひっくり返す:ショッピングローン導入の誤解と現実
    1. 個人と法人の線引き:信販会社・クレジット会社が本当に見ている審査項目とは
    2. 「大手=安心」の落とし穴:オリコや有名信販と、個人規模ビジネスの相性
    3. 加盟店になれない原因トップ3と、業界人が実際にやっている回避パターン
  2. 売上より先に“入金サイクル”を設計する:分割決済で資金繰りを崩さないコツ
    1. 一括入金か、月3回入金か:AG系ペイメントサービス等の入金サイクル比較思考
    2. 外注費・広告費・送金タイミングを揃える「キャッシュフローフロー」の描き方
    3. 「売上は伸びたのに現金が足りない」を防ぐ、手数料と回収リスクの捉え方
  3. クレジットカード分割・BNPL・ショッピングローンを混同すると危険なワケ
    1. カード分割・BNPL・信販ローン:決済手段ごとの支払回数・料率・リスクの違い
    2. ECサイトと店舗で“最適な決済メニュー”が変わる理由(ユーザー世代別ニーズ)
    3. 「なんとなく全部導入」は赤信号:決済手数の二重取り・業務過多の実例
  4. 加盟店審査に落ちる店舗の共通点と、“通しに行く”ための説明・資料の作り方
    1. 取扱商品と購入代金の説明が甘いと即NGになるケース(役務・サブスク系の落とし穴)
    2. 事業計画・サイト情報・POP・口頭説明の内容が審査結果に直結する理由
    3. 提出書類の「一文」がリスクと見なされるパターンと、その修正アイデア
  5. 実際に起きがちなトラブル劇場:「最初は順調」から崩れる導入失敗シナリオ
    1. LINE/メール風やり取りで分かる:顧客が分割決済で不信感を持つ瞬間
    2. 審査NGが続いた現場で、スタッフがショッピングローン告知をやめてしまう心理
    3. 「手数料負担ゼロだから大丈夫」と誤解した結果、回収トラブルに発展した例
  6. 売上アップだけじゃない:購入単価・CVR・機会損失を“数字感覚”で捉え直す
    1. 30万円と90万円のメニュー、分割導入でどれだけCVRが変わるかの思考実験
    2. 「顧客の負担感」を数字に置き換える:回数・支払期間・月々代金の設計術
    3. 分割決済で積極的になれる広告戦略(セミナー・WEB集客・LPの設計)
  7. どの信販・ペイメントサービス会社を選ぶか:個人事業主のための“裏”選び方
    1. 日本プラム・AGペイメントサービス・ヤマト系の公開情報をどう読み解くか
    2. 手数料率より先に見るべき「審査スタンス」「取扱ジャンル」「業務負担」
    3. 「1社とだけ契約」はリスク?複数の決済手段をどう組み合わせるか
  8. 現場の“導入前・導入後”をリアルに分解:タブレット申込から回収までの実務
    1. 店舗・EC・訪問営業ごとに違う、申込フローと顧客への説明ポイント
    2. 申込→審査→承認通知→調印→送金→請求まで、担当者が実際にやる作業と時間感覚
    3. 回収・督促を自社でやらないことの心理的メリットと、情報管理上の注意点
  9. 「個人事業主×ショッピングローン」で事業を伸ばすための設計図
    1. 売上向上だけでなく、リスク回避・機会獲得等を同時に狙う決済戦略
    2. 年商フェーズ別:いつからショッピングローン導入を検討すべきか
    3. 「今は早いかも」と迷う人のためのチェックリスト(質問シート形式)
  10. 執筆者紹介

「個人事業主は無理でしょ?」をひっくり返す:ショッピングローン導入の誤解と現実

「年商はそこそこあるのに、ショッピングローンだけはいつも加盟店審査NG。」
高額サービスを扱う個人事業主の現場で、一番もったいないのはこのパターンです。
しかも一度NGが続くと、スタッフがローンの話題を出すのをやめ、POPもホコリをかぶり、「本当は分割なら買えた顧客」からの売上が静かに消えていきます。

ここでは、個人事業主でも通るために、信販会社が本当に見ているポイントを“中の論理”からひっくり返します。

個人と法人の線引き:信販会社・クレジット会社が本当に見ている審査項目とは

ショッピングローンの審査は、「個人だから不利」「法人だから有利」という単純な話ではありません。
業界寄りの視点でまとめると、評価されるのは次の3レイヤーです。

1. 事業の持続性(潰れにくさ)

  • 業種(医療・教育・美容・Web制作など)

  • 役務提供期間(3カ月か1年か)

  • 解約・返金ルールの明確さ

2. 取扱商品の分かりやすさ

  • 商品・サービス内容がサイトやパンフで一目で分かるか

  • 購入代金の内訳(初期費用・月額・成果報酬など)が整理されているか

3. 事業者本人の「信用情報」ではなく「説明能力」

  • 申込書・契約書の文言

  • 口頭説明とサイト表記の矛盾の有無

よくある誤解は「代表者の個人のクレジット履歴が悪いから落ちたのでは?」というものですが、現場感覚では“サービス説明が曖昧で、回収リスクが読めない”ことのほうが圧倒的に否決要因になりやすいです。

次の表は、個人/法人よりも審査で重く見られやすい軸を整理したものです。

見られる軸 個人/法人より優先されるポイント
事業モデル 長期役務か単発か、返金リスクの有無
情報開示レベル サイト・契約書・POPでの説明の一貫性
顧客への支払条件 回数・期間・途中解約時の取り扱い
事務処理の安定性 申込・承認・通知・請求までのフロー設計

「大手=安心」の落とし穴:オリコや有名信販と、個人規模ビジネスの相性

「オリコの名前を出せば顧客も安心するはず」と大手信販を第一候補にするケースは多いものの、手数料率の安さだけで突っ込むと高確率でつまずきます。

大手ほど下記の傾向が強くなりがちです。

  • 業種ごとの審査基準が細かく、NGジャンルが多い

  • 加盟店数が多いため、リスクが少しでも読みにくい案件は避ける傾向

  • 役務系(スクール、コンサル、オンライン講座、Web制作)への目線が厳格

一方、AGペイメントサービスや日本プラム、ヤマト系などは、公開情報ベースでも「中小・個人事業主との取引実績」「業種ごとの専用プラン」が前に出ており、現実的な落としどころを探しやすいスタンスが見えます。

大手かどうかよりも、次の3点で相性を見たほうが失敗が減ります。

  • 自社の業種・商品ジャンルが“取り扱い実績あり”か

  • 年商2,000〜7,000万円ゾーンの事業者の導入事例があるか

  • 入金サイクルと自社の資金ニーズが合うか

私の視点で言いますと、「ブランド名で選ぶほど、審査NGの連続と“スタッフが案内しなくなる現場崩壊”リスクは一気に高くなる」と感じています。

加盟店になれない原因トップ3と、業界人が実際にやっている回避パターン

審査NGの理由は丁寧に教えてもらえないことが多いですが、現場で頻出する“落ちるパターン”はかなり共通しています。

加盟店NGの原因トップ3

  1. 取扱サービスの説明不足
    • サイトに「総合コンサルティング」「トータルサポート」だけが並び、内容と期間が不明
  2. 購入代金の構造が不透明
    • 「初期費用0円」「成果報酬型」だけを強調し、ローン対象部分の代金が見えない
  3. 申込書・契約書の一文がリスク扱い
    • 「原則返金不可」「途中解約不可」など、トラブル予感の強い表現がそのまま

これに対し、業界側で“通しに行く”ためにやっているのは次のような手当です。

  • サービス内容を「期間・回数・成果物」でカチッと分解して記載する

  • ローン対象の購入代金を、「本体価格+オプション」でテーブル化して提示する

  • 契約書の表現を「返金不可」ではなく、「返金条件と手数料」を具体的に書く

例として、Web制作50万円の役務サービスなら、次のような書き方に変えるだけでも審査の見え方は大きく変わります。

  • NGになりやすい書き方

    • 「売上アップコンサルティング一式 50万円」
  • 審査で好まれやすい書き方

    • 「Webサイト制作一式(構成設計・デザイン・実装・公開作業)50万円/納期2カ月/納品物:公開済みサイトURL」

同じ50万円でも、「何に対する支払か」「どのタイミングで役務提供完了か」を信販会社がイメージできるかどうかで、承認率は平気で2〜3倍変わります。

売上より先に“入金サイクル”を設計する:分割決済で資金繰りを崩さないコツ

「売上は右肩上がりなのに、通帳の残高は右肩下がり」
ショッピングローンを入れた個人事業主の資金ショートは、ここから始まります。ポイントは1つ、売上より先に“いつ振り込まれるか”を決めることです。

一括入金か、月3回入金か:AG系ペイメントサービス等の入金サイクル比較思考

ショッピングローン導入時、個人事業主がまず見るべきは「手数料率」ではなく入金サイクルです。ここを読み違えると、外注費や広告費の支払い月に資金が足りなくなります。

入金パターン 入金タイミングの例 向いている事業
一括早期入金 翌月1回払い 制作費前払いが多いWeb制作、コンサル
月2〜3回入金 月3回締め翌月振込 月間で成約がばらける役務系
立替なし(手数料低め) 顧客支払に連動 粗利率が高く固定費が軽い事業

AG系のペイメントサービスや日本プラムのように「月数回入金」の会社を選ぶ場合は、自分の請求サイトより半歩早い入金リズムを意識すると安全です。

外注費・広告費・送金タイミングを揃える「キャッシュフローフロー」の描き方

資金繰りは感覚ではなく、「お金の動線」を図にすると一気にクリアになります。

  • 1〜末日:顧客からショッピングローン申込

  • 翌月10・20・末:信販会社から自社へ入金

  • 月末:外注パートナー支払

  • 翌月5日:広告費・ツール利用料のクレジット引き落とし

このとき押さえるポイントは3つです。

  • 最も大きい支払日より前に入金日が来るか

  • 売上ゼロでも必ず出ていく固定費を、何カ月分プールできるか

  • キャンセル発生時に“すぐ返せる残高”を確保しているか

私はこのフローを書くとき「通帳が一番薄くなる日」を赤丸で囲み、そこを基準に入金サイクルと広告配信量を調整しています。

「売上は伸びたのに現金が足りない」を防ぐ、手数料と回収リスクの捉え方

ショッピングローンは「手数料が高いか安いか」だけを見ると失敗します。見るべきは手数料込みでも“手残り”が増えるか回収リスクをどこまで外に逃がせるかです。

  • 30万円のサービスを現金一括のみ

  • 同じサービスをショッピングローン併用、成約単価が40万円に上がる

このとき、仮に手数料が7%かかっても

  • 現金のみ: 30万円の粗利

  • ローン併用: 40万円×(1−0.07)=37万2000円の粗利

1件あたり7万2000円の“財布の中身”が増える計算になります。ここに「回収を信販会社が担う」というリスク軽減が乗るので、多少手数料が高くても事業としてはプラスに振れやすい構造です。

一方で、審査NGが多い会社を選ぶと「売上計画だけ膨らんで、実際の入金が増えない」状態になります。手数料率と同時に

  • 審査承認率の目安

  • 取扱ジャンルとの相性

  • 入金サイクルの安定性

をセットで比較しておくと、「売上は伸びたのに現金が足りない」という典型的な失敗をかなり防げます。

クレジットカード分割・BNPL・ショッピングローンを混同すると危険なワケ

「とりあえず“分割できる決済”を全部入れたら売上が伸びる」は、多くの個人事業主がハマる罠です。決済メニューごとに誰がリスクを持ち、どこに手数が落ちるかを整理しないと、売上は伸びたのに手残りが減る“黒字倒産コース”に一直線になります。

私の視点で言いますと、ここを曖昧にしたままECサイトや店舗に決済を増やした事業ほど、半年後に資金と現場がヘトヘトになっています。

カード分割・BNPL・信販ローン:決済手段ごとの支払回数・料率・リスクの違い

同じ「分割」に見えても、中身はまったく別物です。まずは骨格を整理します。

決済手段 主な利用シーン 誰がリスクを負うか 手数・料率のイメージ 向く金額帯・商材
クレジットカード分割 EC・店舗共通 カード会社 ショップ側は通常クレジット手数のみ / 利用者が分割手数料負担 〜30万円の物販・少額役務
BNPL(後払い) ECが中心 後払い事業者 事業者側の決済手数がやや高め・与信は簡易 〜5万円前後の単発購入
ショッピングローン(信販ローン) 高額役務・耐久商材 信販会社 売上に対し数%台〜の信販手数料 / 回数により変動 10万〜100万円超の高額サービス・医療・スクール

ポイントは3つです。

  • 誰が審査するか

    カード分割・BNPLは「カード会社・後払い会社」が即時に与信しますが、ショッピングローンは信販会社の本格審査+加盟店審査が前提です。ここを理解せずに「そのうち通るだろう」と書類を適当に出して落ち続けるパターンが多いです。

  • 支払回数と単価の相性

    30万円をカード分割で24回にすると、利用者のカード枠を強く食います。ショッピングローンなら枠を圧迫せず、60回・84回の長期も設計可能で、月々負担を1〜2万円台に抑えてCVR向上を狙えるのが武器になります。

  • 回収リスクの所在

    回収・督促を誰がやるかで、あなたの事業リスクは大きく変わります。BNPLはチャージバックや返品ルール次第で売上取消もあり得ますが、ショッピングローンは信販会社が回収・督促を担い、加盟店は原則として承認後の売上が確定しやすい構造です。

ECサイトと店舗で“最適な決済メニュー”が変わる理由(ユーザー世代別ニーズ)

同じ商品でも、ECと店舗で決済ニーズは変わります。年商2000〜7000万円ゾーンの個人事業主が取りこぼしやすいのは、この「場」と「世代」のズレです。

ユーザー層 主なチャネル 好む決済 特徴的な心理
20代〜30代前半 スマホ経由EC BNPL・カード決済 「カード番号入れたくない」「とりあえず後払いで様子見」
30代後半〜40代 EC+店舗 カード分割・ショッピングローン 「月々いくらなら払えるか」で判断する傾向
50代〜 店舗・訪問営業 ショッピングローン・口座振替 「信販会社の書面」「説明の丁寧さ」を重視

ECサイトでは、ファーストビューにカード・BNPLを並べ、ショッピングローンは商品ページや申込フォームで「高額メニュー専用の提案」として案内する方がCVRは安定します。
一方で店舗や訪問営業では、タブレット申込や紙申込を使いながら、「現金/カード/ショッピングローン」から一緒にシミュレーションする対面説明の方が成約率は上がりやすいです。

ここを一色の決済メニューで揃えてしまうと、ECの若いユーザーにはショッピングローンが重く映り、店舗の高単価商談にはBNPLが弱すぎる、といったミスマッチが発生します。

「なんとなく全部導入」は赤信号:決済手数の二重取り・業務過多の実例

「選択肢は多いほど親切」と考えて、クレジットカード決済、BNPL、複数のショッピングローン会社と一気に契約した結果、現場がパンクするケースは少なくありません。

よくある失敗パターンを整理します。

  • 決済手数の二重取り状態

    • ECカートにカード決済とBNPLを入れた上に、「カード分割OK」とLPで訴求
    • 顧客はカード分割を選ぶが、事業者は「カード決済手数+分割手数による購入単価の頭打ち」と「高いBNPL手数を活かせない」という最悪の組み合わせになっている
  • 加盟店の業務過多

    • ショッピングローン会社を2〜3社と契約
    • 会社ごとに申込フロー・承認通知・契約書・送金サイクルがバラバラ
    • 「どの会社経由の売上か」管理しきれず、月末の売上照合作業に毎回数時間〜数日かかる
  • スタッフ教育コストの爆増

    • 店舗スタッフが各社の審査基準や説明トークを覚えきれず、「とりあえずカードで」とショッピングローン提案をやめてしまう
    • 結果的に、加盟店審査や契約書作成の時間だけかけて、高額役務で分割決済がほぼ使われない状態になる

個人事業主のフェーズで現実的なのは、「メイン1〜2手段+高額専用でショッピングローン1社」に絞り込み、役割をはっきり分けて導入することです。

  • 〜3万円: BNPL・カード一括

  • 3万〜30万円: カード(分割含む)

  • 10万〜100万円超: ショッピングローン(信販)

まずはこの3レイヤーを起点に、自分の商品の購入代金や顧客層を当てはめてみると、どの決済から導入・整理すべきかが見えてきます。

加盟店審査に落ちる店舗の共通点と、“通しに行く”ための説明・資料の作り方

ショッピングローンの審査は「点数勝負」ではなく、「この加盟店に顧客の分割代金を預けて大丈夫か?」という信頼勝負です。落ちる店にははっきりしたパターンがあります。

私の視点で言いますと、年商2000〜7000万円クラスの個人事業主・少人数法人は、売上より“説明の粗さ”で落ちていることが圧倒的に多いです。

下の表を一度ざっと眺めてみてください。

落ちる店舗の特徴 信販側が感じるリスク “通す”ための修正ポイント
高額役務なのに内容説明が2〜3行 何をどこまで提供するか不明 回数・期間・成果物・返金条件まで具体化
サイトと申込書で金額・商品名が微妙に違う クレーム・不払いの懸念 表記を統一、税込/税別も明記
サブスクなのに解約方法が書かれていない 長期トラブル化のリスク 解約手順・違約金の有無をはっきり記載
「売上計画」欄が空白or一言だけ 事業継続性が読めない 1年分の想定件数・単価・主要集客経路を書く
POP・トークが「今だけ」「絶対お得」連発 誇大広告→苦情増の懸念 割引条件・適用期間を数値で整理

取扱商品と購入代金の説明が甘いと即NGになるケース(役務・サブスク系の落とし穴)

モノより役務(サービス提供)・サブスクのほうが圧倒的に落ちやすいです。理由はシンプルで、「終わり方」と「途中解約」が見えないから。

信販会社が嫌がるのは、次のような申込内容です。

  • 30〜100万円クラスのコンサル・スクール・制作なのに

    • 内容説明が「売上アップ支援コンサル」「ホームページ制作一式」レベルで終わっている
  • 12〜36回の分割なのに

    • 提供期間は6カ月、残りの月は“サポート”とぼかしている
  • サブスク(会員制サービス)なのに

    • 解約通知の期限・方法・違約金の有無がどこにも書かれていない

こうした案件は、クレームが起きたときに「言った/言わない」の争いになりやすく、信販会社の回収コストが跳ね上がる典型パターンです。

通しに行くなら、少なくともこの3点を書面で見える化しておくと通過率が変わります。

  • 何を(講座名・制作範囲・ページ数・納品物)

  • いつまで(提供開始日・終了日・回数・スケジュール)

  • どこまで責任を持つか(返金・やり直し・サポートの限度)

事業計画・サイト情報・POP・口頭説明の内容が審査結果に直結する理由

信販会社は「書類だけ」見ているわけではありません。公開情報も含めて“売り方の温度感”をチェックしています。

  • 事業計画書

    • 売上だけでなく、「どんな顧客に」「どのチャネルで」「いくらで」販売するかを書いておくと、リスク管理している事業と見られやすい
  • サイト(LP・EC)

    • 価格表・支払回数・特商法表記が整理されていないと、その時点で「運営が雑=トラブル対応も雑」と判断される
  • POP・営業トーク

    • 「審査さえ通れば誰でもOK」「今すぐ契約しないと損」のような表現は、クレーム予備軍と見なされやすい

特に個人事業主の場合、サイトと申込書の整合性を徹底すると印象が一段変わります。

  • サイトの商品名・金額・分割回数

  • 見積書の表記

  • 申込書の「商品名」「購入代金」「支払期間」

この3つが1文字単位で揃っていると、信販側は「事務管理ができる加盟店」と判断しやすく、担当者レベルでの印象点が上がります。

提出書類の「一文」がリスクと見なされるパターンと、その修正アイデア

最後に、実務でよく問題になるのが「うっかり書いている一文」です。たった一文で、審査担当者の頭の中に“赤ランプ”が点きます。

よくあるNGパターンと、現場で使われている修正アイデアを整理します。

NGの一文例 信販側の受け取り方 修正アイデア
効果が出るまで無制限サポート 永続責任・終わりがない 「最長◯カ月間」「月◯回まで」と上限を明記
途中解約・返金は一切不可 クレーム化→消費者庁案件のリスク 「提供開始後◯日以降は返金不可」と条件付きに
転売・紹介自由、収入保証あり 投資・マルチ商法と誤認 「紹介制度なし」「収入保証は行わない」と明記
審査通過率ほぼ100% 誇大広告・信用供与の乱用 「審査は信販会社が行います」と裁量を切り離す

書類を作るときのコツは、「自分が分割代金を立て替える側だったら、この表現は怖くないか?」という視点で一文ずつ読むことです。そこで違和感がある表現は、ほぼ確実に信販担当者も引っかかっています。

実際に起きがちなトラブル劇場:「最初は順調」から崩れる導入失敗シナリオ

「ショッピングローンさえ導入すれば売上アップ」ではなく、「導入の仕方」で天国と地獄が分かれます。ここでは、現場で本当に起きやすい崩壊パターンを、時間軸でえぐり出します。

LINE/メール風やり取りで分かる:顧客が分割決済で不信感を持つ瞬間

高額サービスの申込直前、顧客の本音はメッセージに漏れます。

【例:Web制作50万円のケース】

顧客:
「カード一括はきついんですが、分割ってできますか?」

事業主:
「ショッピングローンなら月々1万数千円でいけます」

顧客:
「ローン会社と別で契約書が要るんですね…個人情報けっこう書きます?」

事業主:
「住所と勤務先くらいです。審査は10分で通知きます」

顧客:
「勤務先の在籍確認とか来ます…?」

ここで回答を曖昧にすると一気に不信感が高まります。信販会社によっては勤務先確認や本人確認の電話が発生するため、

  • どの会社のショッピングローンか

  • 分割回数と手数料の負担者

  • どのタイミングでクレジット会社から連絡が来る可能性があるか

前もってテキストで共有しておくと離脱が減ります。

NGな説明 信頼される説明
「ローンなので大丈夫です」だけ 「今回の分割は信販ローンで、カード不要・最長60回。手数料は当社負担、勤務先に電話が入る可能性は低いですが、契約書には記載が必要です」

私の視点で言いますと、LINEテンプレを3パターン作り「不安ワード(在籍確認・延滞時の回収)」に先回りする店舗ほど、承認率とCVRが安定しています。

審査NGが続いた現場で、スタッフがショッピングローン告知をやめてしまう心理

加盟店審査は通ったのに、個別の顧客審査でNG連発。このパターンが3件続くと、現場は急速に冷えます。

  • 「また審査NGだったら気まずい」

  • 「せっかく盛り上がったのに、ローン落ちで白紙になるのはつらい」

  • 「クレジットの説明に時間をかけるほど、残業が増える」

結果として、スタッフは無意識に:

  • ポップを裏返す

  • クロージング時にローン案内を省く

  • 「一括かカード分割だけ」しか言わない

という行動に流れます。

ここで効くのは数字と仕組みの共有です。

共有すべき指標 具体例
審査通過率 直近30件中承認20件→承認率66%と見える化
平均購入単価 ローン利用者は現金一括の1.8倍などの傾向
NG理由の傾向 年収要件・他社借入過多など、店舗側ではどうしようもない理由が大半

「NGの多くは顧客属性の問題で、スタッフの説明ミスではない」と数値で示すと、告知の萎縮が減り、ポップやECサイト上の案内も復活します。

「手数料負担ゼロだから大丈夫」と誤解した結果、回収トラブルに発展した例

ショッピングローンは「手数料は顧客負担」「加盟店は一括入金」と認識している事業主が少なくありません。ここで起きやすいのが、役務提供のタイミングと回収ルールのズレです。

  • サービスを一気に前倒し提供

  • 顧客が途中で支払を停止

  • 信販会社が契約解除・立替停止

  • すでに提供済みのサービス分について、誰がどこまで負担するか揉める

という流れになりやすいです。

リスクを生む設計 回収トラブルを防ぐ設計
90万円のコンサルを初月で全納品 分割回数に合わせて納品・伴走のマイルストンを分解
契約書に「中途解約」の条文がない 「途中解約時の返金・請求方法」をローン契約と自社契約の両方に明記
顧客に「ローン=当社への分割払い」と説明 「支払先は信販会社」「延滞時は信販会社の回収フローになる」と明確に案内

信販ローンは、回収を信販会社にアウトソースできるメリットが大きい一方、契約書と運用設計を間違えると「売上は立ったのに資金が戻らない」状態を自ら招きます。導入前に、自社サービスの提供期間、クレジット契約書の条文、入金サイクルを一枚のフロー図に落とし込んでおくと、トラブル率は目に見えて下がります。

売上アップだけじゃない:購入単価・CVR・機会損失を“数字感覚”で捉え直す

「ショッピングローン=とりあえず導入しておく決済手段」と考えると、ほぼ確実に取りこぼします。
本質は、「どの価格帯の商品を、どのCVRで売るか」をデザインし直すレバーとして使い切れるかどうかです。


30万円と90万円のメニュー、分割導入でどれだけCVRが変わるかの思考実験

高額役務系の現場でよく見る構図を、あえて数字に落とします。

前提(Web経由の申込・個人事業主の高額サービス想定)
・月間LP訪問数: 1,000
・面談予約率: 10%(100件)
・平均客単価: 30万円 or 90万円

一括払いのみと、ショッピングローン導入後をざっくり比較すると、現場感覚としては次のようなイメージになりやすいです。

パターン メニュー価格 決済手段 受注率(CVR) 売上合計(概算)
A 30万円 一括のみ 30% 900万円
B 30万円 一括+ローン 40% 1,200万円
C 90万円 一括のみ 8% 720万円
D 90万円 一括+ローン 18% 1,620万円

ポイントは2つです。

  • 「買える人の母数」ではなく「決断できる人の母数」が一気に変わる

  • 単価を3倍にしても、ローン導入でCVRが2倍以上になれば、売上は2倍強まで伸びうる

私の視点で言いますと、加盟店審査に苦戦していた事業者ほど、ローンが通るようになった瞬間に「90万円メニューの方が売れ筋に変わる」転換を経験しやすいです。


「顧客の負担感」を数字に置き換える:回数・支払期間・月々代金の設計術

顧客は「90万円」という価格よりも、毎月いくら財布から出ていくかで意思決定しています。
ここを言語化してあげると、CVRが一段変わります。

総額 回数 月々支払 顧客の口ぐせイメージ
30万円 12回 約27,000円 「サブスク+1個分なら…」
30万円 24回 約14,000円 「携帯代レベルなら出せる」
90万円 24回 約41,000円 「家賃プラスαくらい」
90万円 36回 約28,000円 「習い事2つ減らせばいける」

設計のコツはシンプルです。

  • 「心理的な天井」を決める

    例: 月3万円以内ならOK、5万円を超えると怖い、などターゲット層に合わせて設定する。

  • その天井から、逆算して「総額×回数」を組む

    「90万円は高い」から入るのではなく、「月2.8万円で90万円の価値」が伝わるように組み立てる。

  • 回数を増やしすぎて「期間」が怖くならないように注意

    若い層は60回より36回まで、中高年は24回まで、のように世代別の“許容期間”も意識する。

この「負担感の翻訳」を営業トークに組み込めていない店舗ほど、ローンを導入してもCVRが伸びません。


分割決済で積極的になれる広告戦略(セミナー・WEB集客・LPの設計)

ショッピングローンは、決済手段というよりマーケティングコピーの武器として使うと威力が跳ね上がります。

LP・セミナー集客で押さえたいポイントは次の通りです。

  • ファーストビューに“月々”を出す

    「受講料90万円」ではなく「月々28,000円から導入可能」と同列に並べる。

  • 価格ブロックの中で「一括・カード・ローン」を横並びで提示

    顧客に「分割を前提とした検討モード」に入ってもらう。

  • お問い合わせ導線に「資金面の相談OK」を明記

    「お金の話をしていい場」だと分かるだけで、CVRが数ポイント動くケースが多い。

セミナーLPの具体的な配置イメージとしては、

  • 上部: ベネフィットと実績

  • 中部: 料金表+月々支払の例+ショッピングローン案内

  • 下部: よくある質問に「クレジットカードがなくても申込できますか?」「分割回数は選べますか?」を必ず入れる

この3点を押さえるだけで、「気になるけど予算が…」で離脱していた層が、“資金の相談を前提に申し込むユーザー”へと変わります。

ショッピングローンは、単に売上を増やす仕組みではなく、「高額サービスを検討テーブルに乗せるための翻訳装置」として設計していくと、購入単価・CVR・機会損失の全てが数字でコントロールしやすくなります。

どの信販・ペイメントサービス会社を選ぶか:個人事業主のための“裏”選び方

「どこも加盟店審査に通らないんだけど、結局どこに申込めばいい?」
年商2,000〜7,000万円ゾーンの個人事業主から、現場で一番多い相談がここです。

日本プラム・AGペイメントサービス・ヤマト系の公開情報をどう読み解くか

まずは、公開情報レベルで読み取れる“方向性”だけを冷静に比較します。

会社名 特徴の方向性(公開情報ベース) 入金サイクルの傾向 想定しやすい相性
日本プラム ショッピングクレジット・医療系ほか役務にも対応するメニューを提供 月1回入金など、比較的シンプルなサイクルが中心 高額役務・医療系サービスの店舗/対面
AGペイメントサービス カード・ショッピングローン等をまとめたペイメントサービスを提供 月複数回入金など、キャッシュフロー設計しやすい形がある EC/WEB申込と店舗を横断する事業
ヤマト系(ヤマトクレジットファイナンス) 宅配のネットワークと組み合わせた決済サービスを提供 物流と連動した入金設計が可能なメニューを持つ 物販ECや通販で発送が多い事業

ポイントは、「どこが一番有名か」ではなく、自分のビジネスモデルと入金サイクルにハマるかを軸に見ることです。
私の視点で言いますと、ここを外すと「売上は伸びたのに資金が回らない」相談が一気に増えます。

手数料率より先に見るべき「審査スタンス」「取扱ジャンル」「業務負担」

手数料率だけで会社を決めると、高確率でこうなります。

  • 審査がやたら厳しく、承認通知より否決通知のほうが多い

  • 取扱商品がグレー判定され、肝心のメインサービスがローン対象外

  • 契約書や申込書類が複雑で、現場の申込時間が1件あたり30分超え

チェックすべきは次の3点です。

  • 審査スタンス

    • 役務・サブスク・医療系への対応可否
    • 個人事業主・少人数法人の加盟店割合(公開事例の有無)がヒントになる
  • 取扱ジャンル

    • 自社サービス(Web制作、コンサル、スクール、治療院など)が“明示的にOK”か
    • 購入代金の上限・支払回数・期間のレンジ
  • 業務負担

    • 申込方法(タブレット/オンライン/紙)
    • 顧客への支払案内や承認通知のフローがシンプルか

「審査が通りやすい+現場の手間が少ない」会社を選ぶほうが、手数料率0.数%の差よりCVRと成約数が伸びるケースが多いです。

「1社とだけ契約」はリスク?複数の決済手段をどう組み合わせるか

加盟店契約を1社に絞ると、個人事業主ほどリスクが濃く出ます。典型的な失敗パターンは次の通りです。

  • その会社の審査基準と合わない顧客が多く、分割希望の申込が審査NG連発

  • 特定ジャンル(例:情報商材寄りに見えるWebサービス)が事実上NGで、高額メニューだけ決済できない

  • システム障害や一時的な運用ルール変更で、急にショッピングローンが使えなくなる

おすすめは、役割分担での複数契約です。

  • ショッピングローンA社

    • 高額メニュー(30万〜100万円)の分割・長期支払を担当
  • カード決済(クレジットカード分割)

    • 少額〜中額(〜30万円)の一括・短期分割を担当
  • 必要に応じてBNPL

    • ECでの少額トライアルやお試しコースのハードルを下げる役割

この組み合わせにしておくと、
「ローン審査NG → カード分割に切り替え」
「カード枠が不安な顧客 → ローンで長期分割」
と、その場で提案をスイッチでき、失注をギュッと圧縮できます。

個人事業主がショッピングローンを導入する目的は、“通らない申込”を増やすことではなく、手残り(財布の中身)を増やすことです。
信販会社を選ぶときは、ロゴの知名度ではなく「自分の事業モデル・顧客層・入金サイクル」と噛み合うかどうかを、公開情報から逆算して見極めてください。

現場の“導入前・導入後”をリアルに分解:タブレット申込から回収までの実務

「ローン導入したら現場がぐちゃぐちゃになりそう…」
ここをきちんと設計できれば、逆に“売れる仕組み”が自動運転し始めます。

店舗・EC・訪問営業ごとに違う、申込フローと顧客への説明ポイント

まずは販売チャネルごとに“どこで何を説明するか”を分けておくと、スタッフもブレません。

チャネル 主な申込方法 説明するタイミング コツ/NG例
店舗 タブレット/紙申込 見積提示〜クロージング直前 「一括が厳しければ、分割もあります」と“逃げ道”として提示
EC 申込フォーム+信販画面 カート〜決済選択画面 「クレジットカードがなくても分割可」をはっきり書く
訪問営業 タブレット/後日オンライン 提案金額が固まった瞬間 その場で月々の支払シミュレーションを見せる

現場でよくある失敗は、
「審査に落ちたら気まずい」とスタッフがショッピングローンの案内自体を避け始めるパターンです。
対策としては、トークを“審査前提”ではなく選択肢の一つとして固定しておくこと。

  • 「多くの方がクレジットカードかショッピングローンで分割されています」

  • 「一括・カード・ローンから選べます。月々○万円くらいまで落とせます」

この2フレーズを台本化しておくと、スタッフの心理ハードルが一気に下がります。

申込→審査→承認通知→調印→送金→請求まで、担当者が実際にやる作業と時間感覚

ショッピングローン導入で“手間が増える”と感じるのは、このタイムラインが見えていない時です。
役務系・Web制作・医療系などの個人事業主がよく使うフローを整理します。

フェーズ 現場作業 時間の目安 注意ポイント
申込 顧客情報・購入商品・支払回数をタブレット入力 10〜20分 商品名と購入代金の整合性を必ず確認
審査 信販会社が属性・商品をチェック 数分〜数時間 高額役務は説明不足だとNG率が跳ね上がる
承認通知 メール/管理画面で結果確認 即時〜当日中 現場には「NGも一定数出る」と共有しておく
調印 顧客の最終確認・契約書への同意 5〜10分 回数/総支払額/支払期間を口頭でも復唱
送金 信販から加盟店口座へ入金 締日+◯営業日 一括入金か月数回入金かで資金繰りが変わる
請求 信販が顧客へ請求・回収 毎月 ここを自社でやらないのが最大メリット

年商2000〜7000万円ゾーンだと、「誰がどこまでやるか」を役割表にするだけで現場負担は一気に下がります。

  • 営業/カウンセラー:申込・支払回数の説明

  • 事務:審査結果の確認・契約書保管

  • 経理:入金サイクル管理・外注費/広告費の支払調整

私の視点で言いますと、ここを曖昧にしたまま導入した事業ほど「売上は増えたのに口座残高が苦しい」に陥りがちです。

回収・督促を自社でやらないことの心理的メリットと、情報管理上の注意点

高額サービスほど「お金を払えない顧客」との関係がストレスになります。
信販・ショッピングローンの大きなメリットは、回収・督促を第三者に委ねられることです。

心理的メリット

  • 顧客との関係性を「サービスの質」に集中させられる

  • 未入金・滞納連絡をスタッフが背負わなくて済む

  • 借金の話を直接しないので、紹介・リピートが出やすい

一方で、情報管理は“甘く見ると一発アウト”です。

  • 申込時に取得する個人情報(年収・勤務先・家族構成など)は、利用目的を明示し、信販会社のプライバシーポリシーとセットで案内

  • 契約書・申込書の保管場所と閲覧権限を明確化

  • LINEやメールで安易に「ローンが通らない理由」を憶測で書かない(差別的表現と誤解されるリスク)

とくに役務・サブスク型サービスでは、「サービス提供の条件」と「ローン契約の条件」を同じ画面・同じ書面でごちゃ混ぜにしないことが重要です。
顧客の体感としては、
「サービスの説明→支払方法の説明→ローン契約の同意」
という三段階に分けてあげると、不信感が格段に減ります。

「個人事業主×ショッピングローン」で事業を伸ばすための設計図

「売上は伸ばしたいけど、資金ショートは絶対イヤ」
ショッピングローン導入で本当に狙うべきは、売上・キャッシュ・リスク管理を同時に最適化する設計です。

売上向上だけでなく、リスク回避・機会獲得等を同時に狙う決済戦略

ポイントは「決済手段ごとに役割を決める」ことです。クレジットカード分割、BNPL、信販ローンを全部“ただの分割”として扱うと、手数と回収リスクのコントロールが崩れます。

上手くいく個人事業主は、決済を次のように整理しています。

  • カード分割:少額〜中額商品、リピート系

  • ショッピングローン:高額役務・長期サービス・医療系

  • BNPL:ECのトライアル商品や初回ハードル下げ用

この「役割分担」を前提に、機会損失とリスクを同時に見る表を作っておくと判断がブレません。

決済手段 強み(機会獲得) 主なリスク・負担
カード分割 即時承認でCVR向上 チャージバック・手数料率
BNPL 若年層・ECユーザーの初回購入を後押し 与信枠が小さく高額には不向き
ショッピングローン 30万〜100万超の購入代金でも通りやすい 審査・書類・入金サイクルの設計ミス

「私の視点で言いますと」売上だけを見るならカード強化が早いですが、単価30万を90万に引き上げる“攻め”はショッピングローンの領域です。

年商フェーズ別:いつからショッピングローン導入を検討すべきか

年商別に見ると、導入タイミングの“現実解”はかなりはっきりしています。

年商フェーズ 状況イメージ ショッピングローン判断軸
〜2,000万円 単価10万前後、カード決済メイン 高額メニューを作る予定がなければ保留でOK
2,000〜7,000万円 単価30〜80万、高額役務・制作・コンサル ローン導入で「失注をどれだけ救えるか」を試算
7,000万円〜1億超 組織化・広告費増、入金サイクルが重要 複数社契約し、入金サイクルと審査スタンスで最適化

特に年商2,000〜7,000万円帯では、「ローンがあれば取れた案件」が月1〜2件あるだけで導入メリットが一気に立ちます。それが制作費50万〜100万クラスなら、年間で数百万の差になる計算です。

「今は早いかも」と迷う人のためのチェックリスト(質問シート形式)

導入すべきか迷うときは、感覚ではなく質問シートで判断した方がブレません。次の10問のうち、5つ以上が「はい」なら本格検討ゾーンです。

  • 高額サービス(30万円以上)の申込を、年間10件以上受けているか

  • 見積提示後、「クレジットカードの限度額が不安」と言われた経験があるか

  • 「分割できますか?」と顧客から質問された回数が、直近1年で3回以上あるか

  • 申込フォームやサイトに、分割・ローンの案内が一切ないか

  • カード決済の手数が負担で、値上げや割引条件に悩んだことがあるか

  • 広告費・外注費の支払が先行し、売上はあるのに資金に余裕がない月があるか

  • 単価30万円の商品を、将来的に50万〜100万円に引き上げたい意図があるか

  • 顧客の平均年齢が30〜50代で、ローン利用経験がある層が多いと感じるか

  • 契約書・申込書のフローを一度整理し直したいと考えているか

  • 今後、医療・美容・教育・WEB制作など、役務期間の長いサービスを伸ばしたいか

このチェックで「はい」が多い事業ほど、ショッピングローンを“売上アップの最後の一押し”として設計するとリターンが大きい傾向があります。導入はゴールではなく、決済・キャッシュ・リスクをまとめて設計し直すチャンスとして扱うと、結果が変わります。

執筆者紹介

年商2,000〜7,000万円規模の個人事業主・少人数法人の決済設計を対象に、信販・ペイメント各社の公開情報と、業界全体で共有されている実務知を整理することを主要領域とする執筆者です。本記事では、「まかせて信販」運営元周辺の情報も含め、日本プラム・AGペイメントサービス・ヤマト系・オリコ等の資料を横断的に読み解き、加盟店審査の通し方と入金サイクル設計を、特定企業に偏らない立場から“現場で使える判断材料”として翻訳しています。