決算直前、「通帳に‘利息’と‘税金’が載っているけど、勘定科目はどれ?」と迷っていませんか。銀行利息は多くの場合、税引前利息から所得税・復興特別所得税(合計20.315%)が源泉徴収され、差引額が入金されます。仕訳では総額と源泉税を分けて記録するのが基本です。受取利息は営業外収益、支払利息は営業外費用として扱うのが原則で、期末の未収・未払の見越しも要チェックです。
本記事は、銀行口座・定期預金・貸付金のケース別に、1円入金の端数処理まで具体例で整理。法人と個人事業主で異なる「法人税等」「租税公課」「事業主貸・事業主借」の使い分けも、実際の通帳表記と対応させて迷わず判断できます。今日の仕訳から決算整理、翌期の戻し仕訳まで、ミスなく一気に把握しましょう。
決算利息の勘定科目を最短で理解!基礎から全体像まで一気に把握
決算利息の意味をやさしく解説と通帳に表示される表記の読み方ガイド
決算期になると、銀行口座の通帳には利息が入金されます。これが一般にいう決算利息で、会計上は受け取った側なら受取利息、支払った側なら支払利息として処理します。通帳では「利息」「受取利息」「利子」「税引後利息」などと表記され、同時に「所得税等」などの源泉徴収が差し引かれて入金されるのが通常です。法人の普通預金利息は税引前金額が収益、差し引かれた税金は法人税等や租税公課で処理するのが一般的です。個人事業主の場合は、事業口座の預金利息も事業で受けた収入として受取利息に計上し、差し引かれた税額は事業主貸で処理する運用がよく使われます。こうした通帳の差引構造を読み取ることで、決算利息勘定科目の選択と仕訳がスムーズになります。
- 通帳で利息入金や源泉徴収の差引構造を知ることで、会計処理のスタートを確実に
決算利息の通帳表記と会計上で使う表示科目のカンタン対応関係
通帳に表示される語句と会計の勘定科目は対応させて整理すると迷いません。基本は、利息を受け取る側は営業外収益の受取利息、利息を支払う側は営業外費用の支払利息に分類します。さらに、決算日に利息が発生しているのに未入金・未払いなら、未収利息や未払利息で期間配分します。源泉徴収がある場合、法人は差し引かれた税額を法人税等(または仮払法人税等相当)で処理し、個人事業主は事業主貸などで事業外に振り分けるのが通例です。銀行やゆうちょの口座決算利息も同様で、通帳の「利息」「税金」欄を税引前利息と源泉税に分解して仕訳すれば整合します。決算利息1円のような少額でも、収益と税の内訳を正しく記録することが重要です。
| 通帳の表示例 | 会計での主な勘定科目 | 補足ポイント |
|---|---|---|
| 利息(税引後入金) | 受取利息(税引前額) | 入金額は税引前から源泉税控除後の差額 |
| 所得税等(控除) | 法人税等/事業主貸 | 法人は法人税等、個人事業主は事業主勘定で処理 |
| 借入利息引落 | 支払利息 | 元金返済と利息は分けて仕訳 |
| 決算日時点の未入金 | 未収利息 | 決算整理仕訳で期間配分 |
- 重要な判断は「税引前利息」「源泉税」「未収・未払」を分けて記録することです。これで帳簿と通帳の照合が容易になります。
受取利息と支払利息の違いと勘定科目の使い分け即効マスター
受取利息は預金や貸付金から得る収益で、営業外収益の受取利息に計上します。通帳入金時は税引前利息を受取利息、差し引かれた税額を法人税等や租税公課へ、差額が普通預金の増加です。決算利息入金勘定科目は法人でも個人事業主でも原則この流れで、個人事業主の源泉税は事業主勘定で処理するのが実務的です。一方、支払利息は借入金などの負担で営業外費用の支払利息に計上します。預金決算利息勘定科目と銀行決算利息は受取側、貸付金受取利息仕訳やゆうちょ受取利子仕訳も同じ考え方です。利息が発生しているのに入金や引落がない場合、未収利息勘定科目や未払利息で決算整理します。受取利息1円仕訳のような少額でも、税引前金額と源泉税を丁寧に分けることが受取利息仕訳計算の肝です。
-
法人や個人事業主で選ぶべき勘定科目を端的に理解できる
-
受取利息の基本
-
支払利息の基本
-
未収・未払の期間配分
-
源泉徴収の分解
-
受取利息は収益、支払利息は費用という軸を守れば、通帳や伝票の表記が違っても迷いません。
法人で決算利息の勘定科目を正しく選ぶ!ケース別仕訳の達人になろう
銀行口座や定期預金の利息入金をミスなく仕訳する方法
決算で銀行の普通預金や定期預金に利息が入金されたら、法人の収益科目は受取利息が基本です。通帳に表示される「決算利息」は税引後の入金であることが多く、源泉徴収税が差し引かれます。仕訳は総額と税額を分けるのが原則で、入金額のみで処理すると損益と税金の対応関係が崩れる点に注意しましょう。なお、法人では源泉徴収分は法人税等(または租税公課ではなく法人税等での処理が実務的)で処理するのが一般的です。決算で未収になっている場合は未収利息を使って計上し、入金時に振り替えます。小額の決算利息1円でも受取利息で計上し、端数は税法や会計ソフトの丸めに合わせて処理します。
-
ポイント
- 受取利息は法人の営業外収益として計上
- 源泉控除分は法人税等として別立て
- 未収利息は決算整理仕訳で発生主義を担保
銀行の決算利息へ源泉徴収がかかった場合の計算手順と端数まで丸わかり
銀行の決算利息には所得税等が源泉徴収され、入金は税引後です。処理は総額把握が鍵:通帳の「税引後入金」と「税額(控除)」を確認し、受取利息=税引前総額、差額を法人税等、入金を普通預金で記帳します。税率は制度変更の影響を受けるため、銀行明細の税額を優先して仕訳するのが安全です。端数は1円単位で丸めが発生するため、税額と総額の整合を先に合わせ、入金額を基準に逆算する方法が実務で誤差を防ぎます。決算日に利息が発生し未入金なら未収利息/受取利息で計上し、翌期入金時に普通預金/未収利息と法人税等を反映します。小額でも省略は避け、税引後だけで処理しないことが重要です。
- 通帳で税引前総額と源泉税額、入金額を確認
- 受取利息に税引前総額を計上
- 源泉分を法人税等で認識
- 入金額を普通預金で記帳
- 端数は通帳明細の数値に厳密一致させる
代表者や取引先への貸付金で利息が入金された時の勘定科目の使い分け術
貸付金に対する利息は、入金時は受取利息で計上します。決算で利息が発生済みだが未入金なら未収利息を使うのが原則で、翌期の入金時に未収を消します。代表者への貸付や取引先への貸付など相手先にかかわらず、利息は営業外収益であり、元本返済と利息の区分計上を徹底することが重要です。利息計算は契約書の利率・起算日・日割り方法に従い、計算方法の不一致はトラブルの元になります。利息が1円など小額でも受取利息で認識し、丸めは契約条件の規定(四捨五入や切捨て)に合わせます。なお、役員等の利率が不適切に低いと寄附金認定や損益影響のリスクがあるため、社外同等利率を参考に設定しましょう。
| 取引状況 | 発生時の仕訳 | 入金時の仕訳 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 期中入金あり | ー | 普通預金/受取利息 | 税区分は法人課税で処理 |
| 決算で未収 | 未収利息/受取利息 | 普通預金,法人税等/未収利息 | 総額と源泉の一致を確認 |
| 元本返済含む | 貸付金の元本は対象外 | 普通預金/貸付金,受取利息 | 元本と利息を必ず分解 |
補足として、銀行由来の利息は口座情報に基づくため誤差が出にくく、貸付金利息は契約・残高・日数の整合確認が精度を左右します。
個人事業主の決算利息に使う勘定科目と税金処理をもう迷わない!
個人事業主で受取利息を総額主義で仕訳するカンタン流れ
受取利息は事業の預金口座や貸付金から発生する収益です。個人事業主が総額主義で処理するなら、税引前利息を「受取利息」、差し引かれた源泉を「事業主貸」または「租税公課」で扱うかをまず判断します。原則として、預金利息にかかる所得税等の源泉は事業の経費にならないため、家計へ流出した扱いの事業主貸が実務で安全です。通帳に「決算利息」や「預金利息」が1円でも入金されれば、通帳記帳日で受取利息の計上が必須です。法人と異なり、個人は申告で総合課税へ自動通算されず、源泉は最終的な税額計算で精算されます。迷ったら、総額で収益計上し、控除税額は事業主貸で処理すると整合が取りやすいです。
-
ポイント
- 総額主義で税引前全額を受取利息に計上
- 源泉は事業主貸が基本、租税公課は原則不採用
- 通帳の決算利息1円でも記帳日で収益認識
補足として、会計ソフトの自動連携では差引入金額のみ取り込みがちです。仕訳の分解を忘れないようにしましょう。
事業主貸や事業主借をいつ使う?その判断基準がわかる!
個人事業主は事業と家計の明確な区分が肝心です。受取利息や銀行の決算利息が事業用口座で発生したら、収益は事業で認識します。一方、源泉徴収分は事業の費用ではないため、家計への支出扱いで事業主貸を使うのが原則です。逆に、家計の普通預金で発生した利息を事業に持ち込む場合は、事業に資金が入った扱いで事業主借を使います。通帳共用時は、入出金の事業関連性を基準に区分し、根拠として通帳メモや仕訳説明を一貫させることが重要です。なお、決算時に未収利息が明らかな場合は未収収益で計上し、入金時に受取利息へ振り替えます。判定は「誰の資金が動いたか」「事業に必要か」で決めると迷いません。
| シーン | 使う勘定科目 | ねらい |
|---|---|---|
| 事業口座の受取利息発生 | 受取利息 | 事業収益として計上 |
| 利息の源泉徴収分 | 事業主貸 | 経費化せず家計流出に整理 |
| 家計口座の利息を事業へ振替 | 事業主借 | 事業への資金流入を明示 |
| 決算日時点で未入金の利息 | 未収収益 | 期間対応で計上 |
次の実務フローで処理がスムーズになります。
- 通帳で決算利息の発生日と金額を確認する
- 税引前利息と源泉額を分解してメモ化する
- 税引前を受取利息、源泉は事業主貸で仕訳する
- 個人の確定申告で源泉税額を最終精算する
この手順をテンプレ化すれば、口座や預金で発生する決算利息の処理がブレません。
決算利息を正確に処理!税金と源泉徴収の実践テクでミスを防ごう
受取利息の源泉徴収税率と計算方法まで金額例でスッキリ解説!
決算利息は銀行の普通預金利息や定期預金利息などの「受取利息」で発生し、法人は総額主義で収益計上するのが原則です。銀行口座へは税引後で入金されますが、帳簿では税引前の総額を受取利息に、差し引かれた税金を法人税等(個人事業主は租税公課)で処理します。国内銀行の利息は通常、所得税および復興特別所得税が20.315%で源泉徴収されます。たとえば税引後入金が7,968円なら、税引前は10,000円、源泉税は2,032円という関係です。勘定科目の基本は、預金利息の入金日または決算日基準で、受取利息を計上し、源泉分は税金科目へ。未収利息や受取利息決算整理仕訳も忘れずに確認すると、決算利息勘定科目の迷いが解消します。
-
総額主義仕訳や差引入金額の関係性を実例でまるごと理解
-
具体例の前に押さえるポイント
- 受取利息は総額計上、税は別建てが鉄則
- 銀行明細の「税引後入金」と帳簿の差を一致させる
- 個人事業主は事業用口座の利息のみ対象
以下の相関を押さえると処理が速くなります。
| 取引 | 借方 | 貸方 | メモ |
|---|---|---|---|
| 税引後入金 | 普通預金 7,968 | 受取利息 10,000 | 総額を収益で計上 |
| 差引税金 | 法人税等 2,032 | 普通預金 2,032 | 個人事業主は租税公課 |
数字は上記の関係例に対応しています。通帳の「決算利息とは」に迷ったら、まず税引前・税引後・源泉の三点を突き合わせましょう。
租税公課と法人税等どっちを選ぶ?迷わない実践ルール
法人と個人事業主で税金の勘定科目が異なるのが最大の注意点です。法人は受取利息から控除された税額を法人税等で処理し、個人事業主は租税公課に計上します。これにより「決算利息勘定科目」を巡る混乱を回避できます。さらに、1円の少額入金でも原則は同じ運用です。受取利息1円仕訳も省略せず、期末で未収があれば未収利息を使い、決算整理で認識します。銀行口座が複数なら、口座別に通帳の税引後入金を突合して差異をなくすことが重要です。預金決算利息は収益であり経費ではない一方、差引かれた源泉は費用科目として記録します。迷ったら「法人は法人税等、個人は租税公課」というルールで一発判断し、受取利息仕訳簿記の基本を崩さないことがポイントです。
- 法人や個人事業主で異なる勘定科目のベストな選択をスパッと判断
- 口座の利息明細を確認し、税引前・税引後・税額を把握
- 法人は受取利息(総額)と法人税等、個人事業主は受取利息と租税公課で仕訳
- 決算日基準で未収利息があれば計上、翌期の入金で精算
- 口座別に元本と利率を管理し、受取利息計算の再現性を確保
- 1円の入金でも同じルールで記帳し、帳簿の整合性を維持
決算利息の決算整理で未収利息や未払利息を漏れなく計上しよう!
未収利息を期末で計上するタイミングと最適な勘定科目がわかる
決算で利息を漏らさないコツは、期末までに発生した利息を発生主義で捉えることです。普通預金利息や貸付金の利息が決算日に発生しているのに入金が翌期なら、未収利息で受取利息を対応付けて計上します。銀行口座の預金利息は通帳の「決算利息」と記載されることが多く、入金日が翌期でも発生期間が当期なら未収にします。法人は収益科目が受取利息、個人事業主も同様に受取利息で処理します。小額でも重要性がある場合は必ず記帳しましょう。例:決算日に利息が1,000円発生、入金が翌期の場合は、当期に「未収利息/受取利息」、翌期入金時に「普通預金/未収利息」として消し込みます。決算利息勘定科目の選択は収益が受取利息、資産が未収利息が基本です。
-
銀行からの入金が翌期でも、当期発生分は未収利息で計上
-
法人も個人事業主も収益は受取利息で統一しやすい
補足:預金利息は源泉徴収が差し引かれるため、税金の処理もセットで確認します。
未収利息をどんな根拠で計算?翌期の戻し仕訳まで徹底解説
未収利息は契約利率と経過日数を根拠に計算します。単利が基本で、計算式は「元本×年利×経過日数÷365」です。預金や貸付金の利息計算では、起算日と終期日をどう数えるかを規定や取引条件に合わせて決め、決算日までの実日数で見積もります。期末仕訳は「未収利息/受取利息」。翌期に利息が入金されたら、まず「普通預金/未収利息」で消し込み、そのうえで源泉所得税等が差し引かれている場合は「仮払税金(または法人税等・租税公課の区分)/受取利息」で調整します。源泉の取り扱いは会計方針に合わせて総額表示か純額表示を選び、継続適用がポイントです。金額差異が生じた場合は、入金時に差額を受取利息で調整し、受取利息計算の根拠をメモ化しておくと監査・税務で有効です。
| 区分 | 期末の計上 | 翌期入金時 | 税金処理の例 |
|---|---|---|---|
| 預金利息 | 未収利息/受取利息 | 普通預金/未収利息 | 源泉分を仮払税金等で認識 |
| 貸付金利息 | 未収利息/受取利息 | 普通預金/未収利息 | 差額は受取利息で調整 |
| 少額差異 | 見積計上 | 入金時に差額調整 | 方針に沿い継続適用 |
補足:経過利息の根拠資料(通帳、利率通知、契約書)は必ず保存しましょう。
未払利息や前払利息の見越・繰延もこれでバッチリ一括処理
借入金の支払利息は、支払日が翌期でも当期の経過分を未払利息で費用計上します。基本形は「支払利息の見越」と覚えると正確です。たとえば毎月末支払いで、決算日に当月分の利息が未払いなら「支払利息/未払利息」。翌期の支払時は「未払利息/現金預金」で消し込みます。反対に、決算日前に前倒しで利息を支払っている場合は前払利息で繰延べ、「前払費用(前払利息)/支払利息」として翌期に按分して費用化します。決算利息勘定科目は費用側が支払利息、負債側が未払利息、資産側が前払利息という対応が基本です。個人事業主でも考え方は同じで、利息勘定科目個人事業主の処理も実務は共通です。
- 当期の経過分を把握(契約利率と経過日数を算定)
- 見越(未払利息)や繰延(前払利息)を計上
- 翌期の支払時に未払や前払を消し込み
- 明細と計算根拠を帳簿・証憑に保存
補足:金利が変動する契約は、決算日時点の利率通知を確認してから計上します。
決算利息がたった1円だった時の仕訳や端数処理を具体事例でスッキリ理解
決算利息が1円だけ入金された時に使える仕訳パターン大全
決算の通帳に「利息1円」が載ると、処理は単純でも迷いがちです。結論はシンプルで、法人は収益の勘定科目「受取利息」で計上、個人事業主は事業関連口座なら受取利息、プライベート口座なら事業主借で切り分けます。預金に付く利息は税引前利息から源泉徴収税が差し引かれて入金される仕組みです。入金額が1円でも総額主義で受取利息(税引前)と法人税等(源泉)を分解すれば整合が取れます。銀行口座の表示が「決算利息」でも、会計では原則として受取利息を使うのがポイントです。端数処理に迷う場面では、小数点以下は会計ソフトの丸め規則に合わせる、税額は制度に基づく固定税率を優先する、の二点を押さえるとスムーズです。
-
銀行口座の「決算利息」は会計上の「受取利息」に読み替え
-
総額主義で税引前利息と源泉税を分けて仕訳
-
個人事業主は口座区分で「受取利息」か「事業主借」
以下の表は、入金1円の典型パターンを整理したものです。実際の税率は制度に従い、口座の明細と照合して記帳します。
| ケース | 借方 | 貸方 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 法人の普通預金に1円入金 | 普通預金 1円 | 受取利息 1円 | 銀行で源泉差引済のため、入金額=税引後の簡便処理が可能 |
| 法人で総額主義(推奨) | 普通預金 1円 / 法人税等 等 | 受取利息 税引前額 | 明細の税引前利息と源泉を分けるのが原則的で整合的 |
| 個人事業主・事業用口座 | 普通預金 1円 | 受取利息 1円 | 事業用の預金利息は事業収入に計上 |
| 個人事業主・家事口座 | 普通預金 1円 | 事業主借 1円 | 事業と無関係の口座は資本取引で処理 |
補足として、受取利息の税務は事業所得等へ反映されます。気になるのは「決算利息勘定科目をどう書くか」ですが、法人は受取利息で統一、個人事業主は業務関連か否かで使い分けるだけで迷いは解消します。会計ソフトでは科目の候補が自動提案されることが多いので、口座区分と税引前・税引後の把握を丁寧に確認しましょう。さらに、未収利息がある場合は決算整理仕訳で未収利息/受取利息を用いると期間対応の原則に合致します。最後に、1円でも記帳は必須です。金額が小さいからと省略せず、通帳の「決算利息」と帳簿の受取利息を一致させれば、申告・調査時の説明も明快になります。
受取配当金との違いに注意!消費税の扱いをズバリ解説
受取利息と受取配当金の違いと勘定科目を即座に見分けるテクニック
受取利息と受取配当金はどちらも収益ですが、性格と会計処理が異なります。まず押さえるべきは、受取利息は「預金」「貸付金」「公社債」などから生じる利子収益で、通常は勘定科目を受取利息とし、決算利息の入金が通帳に計上された場合も同様です。一方で受取配当金は株式などの持分から得る配当収益で、勘定科目は受取配当金を用います。どちらも消費税は不課税取引ですが、税務の明細区分や申告での扱いが違うため、決算利息勘定科目の誤分類は避けることが重要です。実務では、入金元の通知や通帳の記載を確認し、「利息」か「配当」かを入金根拠で判断するのが早道です。法人は源泉徴収の控除科目(租税公課や法人税等の区分)にも注意し、個人事業主は利息勘定科目個人事業主の使い分け(事業主貸・事業主借との関係)をチェックしましょう。
-
見分けるポイント
- 入金の根拠資料(通帳の摘要、配当金計算書、利払通知)
- 原因資産(預金・貸付金は利息、株式は配当)
- 勘定科目(受取利息/受取配当金)の適合
- 税務区分や源泉の科目処理の差
短時間での仕分け精度を上げるには、入金先口座と金融商品の種類で即判定するフローを習慣化すると効果的です。
消費税がかからない理由と意外と間違えやすい注意点まとめ
受取利息と受取配当金は、いずれも金融取引に該当し消費税の課税対象外(不課税)です。理由は、利子や配当といった資本収益は対価性のある資産提供や役務提供の結果ではないためで、預金決算利息や銀行決算利息の入金にも消費税はかかりません。ここでの落とし穴は、源泉徴収税額の処理を消費税と混同してしまうことです。源泉は所得税や地方税の前払いであり、消費税の仕訳とは無関係です。法人は受取利息源泉仕訳で控除科目を誤らないこと、個人事業主は通帳決算利息とは経費でなく収益である点に注意しましょう。さらに、決算利息1円仕訳のような少額でも記帳基準を統一し、受取利息決算整理仕訳で未収利息や受取利息の期間按分を正しく計上します。以下の対比で混同を避けられます。
| 項目 | 受取利息 | 受取配当金 |
|---|---|---|
| 発生源 | 預金・貸付金・公社債の利子 | 株式・投資信託などの配当 |
| 勘定科目 | 受取利息 | 受取配当金 |
| 消費税 | 不課税 | 不課税 |
| 源泉税の扱い | 所得税等の前払い控除 | 所得税等の前払い控除 |
上表を手元に置けば、決算利息計算と勘定科目の即時判定が安定します。
決算利息の仕訳テンプレート&チェックリストで実務を100倍効率化!
入金時の受取利息と源泉税の仕訳を完全テンプレート化!用途別で迷わない
受取利息の会計処理は、口座に入金された時点での金額と、差し引かれた源泉税の区分が肝心です。法人は総額基準で受取利息を計上し、差し引かれる税額は法人税等(または仮払法人税等)に仕訳します。個人事業主は租税公課や事業主貸の扱いが分かれるため、取引の対象と税区分を明確化するのがポイントです。銀行預金、定期預金、貸付金、戻し利息それぞれで勘定科目が変わるため、まずは入金明細を確認し、総額=受取利息、差引=源泉、差額=銀行預金で整えると迷いません。特に決算利息勘定科目の誤りは申告や決算書に波及します。少額の決算利息1円であっても、記帳を省略せずに会計ソフトで自動仕訳ルールへ登録し、翌期以降の経理効率を上げましょう。以下のテンプレで用途別に素早く処理できます。
-
受取利息は総額計上、税引前金額を「受取利息」へ
-
源泉は税区分で分ける(法人は法人税等、個人は租税公課や事業主貸)
-
差額が実入金、銀行預金で処理
-
戻し利息は「雑収入」ではなく性質で判定し原則「受取利息」
(補足)口座名義、科目、税区分を必ず照合すると仕訳精度が安定します。
期末の未収利息や未払利息のチェックリストで仕訳モレをゼロに
期末は未収利息(受取側)と未払利息(支払側)の認識が重要です。銀行や証券の残高照会、通帳、明細、利率・期間から日割で計算し、発生主義で計上します。法人は損益と税務の整合が問われるため、受取利息決算整理仕訳や支払利息の計上漏れを防ぎます。個人事業主は期中現金主義が多くても、決算調整で未収や未払を認識するかの方針を明確にし、帳簿と申告の一貫性を保つことが大切です。銀行決算利息は通帳記帳日と計上日がズレやすく、預金決算利息勘定科目の選定を誤ると修正が増えます。利息に関わる税金は源泉徴収で完結しないこともあるため、科目の選択と別表整備まで視野に入れましょう。下の一覧でミスの起点を潰し、決算利息銀行や口座決算利息勘定科目の判定を短時間で終わらせます。
| ケース | 借方 | 貸方 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 銀行預金の受取利息(税引き) | 法人税等/租税公課 | 受取利息 | 総額基準、差額が預金増 |
| 銀行預金の受取利息(入金時) | 銀行預金 | 受取利息 | 源泉は別仕訳で計上可 |
| 定期預金の満期利息 | 銀行預金 | 受取利息 | 満期日に総額認識 |
| 貸付金の利息入金 | 銀行預金 | 受取利息 | 契約利率と期間で検算 |
| 期末未収利息 | 未収収益 | 受取利息 | 発生主義で日割計上 |
(補足)支払側は「支払利息/未払費用」で対称処理、元本返済と利息を必ず区分します。
決算利息の勘定科目に関するよくある質問を一発解決!
銀行の決算利息は経費として落とせる?個人事業主の利息は何の勘定科目?
銀行口座で期末に付く決算利息は、企業では収益として「受取利息」に計上します。普通預金利息や定期の利息は入金と同時に源泉徴収が差し引かれるため、総額を受取利息、差引かれた税金を「法人税等」または「租税公課」で処理します。費用ではなく収益なので、経費には算入しません。個人事業主も基本は「受取利息」で収入計上し、差引の税金は「事業主貸」や確定申告で精算します。なお、借入に対する支払い側の利息は費用の「支払利息」で、事業に関連するもののみ損金(経費)算入が可能です。決算利息勘定科目の迷いどころは、入金か支払か、事業か私的かの区分をはっきりさせることがポイントです。
-
受取は収益(受取利息)、支払は費用(支払利息)
-
源泉徴収は別勘定で処理(法人税等・租税公課・事業主貸)
-
私用分は経費不可、事業関連のみ計上
補足として、通帳に「決算利息」と表示されるのは銀行の期末計算に伴う預金利息で、預金利息=受取利息と覚えると実務がスムーズです。
| 取引区分 | 主な勘定科目 | 税金の処理 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 預金の利息入金 | 受取利息 | 法人は法人税等/租税公課、個人は事業主貸等 | 収益として計上 |
| 借入金の利息支払 | 支払利息 | 消費税は不課税 | 事業関連のみ費用 |
| 期末未払利息 | 未払費用/未払利息 | 翌期支払で精算 | 発生主義で計上 |
受取利息の仕訳は租税公課や法人税等をどう使い分けるの?1円だけの決算利息処理は?
預金の受取利息は税引前の総額を受取利息で計上し、差し引かれた源泉所得税や利子割を「法人税等」または「租税公課」で認識、差額が普通預金の入金額になります。法人は通常、国税(所得税等)を法人税等、地方税(利子割)を租税公課とする使い分けが実務的です。個人事業主は差引税額を事業主貸として処理し、申告で精算します。決算利息1円など超少額でも、金融機関の控除により入金額が0円となるケースがあり、仕訳自体は省略せず総額・控除・実入金を正確に記録するのが原則です。期末に利息が発生済みで未入金なら、受取利息/未収収益(未収利息)の決算整理仕訳を行います。会計ソフトでは自動連携後に勘定科目と税区分を目視確認し、法人・個人の区分違いに注意してください。
- 税引前利息を受取利息で計上
- 源泉税等は法人税等・租税公課・事業主貸で控除認識
- 差額を普通預金に入金
- 未収発生は未収収益(未収利息)で決算整理
- 1円でも省略せず証憑と通帳記載に合わせる

